FUJIFILM XF8-16mmF2.8 R LM WR vol.1 vol.2

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

見慣れた別世界
with FUJIFILM X-T4

超広角レンズの面白さは視界をはるかに越えた広い画角です。富士フイルム「XF 8-16mm F2.8 R LM WR」は広角端が35mm判換算で約12mmと、世にある広角レンズの中でも最広角の部類です。そんなある意味尖ったレンズですから、どう撮っても「らしさ」は感じられることでしょうが、今回は近所の下町を広角端のみで撮影し、見慣れた景色が超広角レンズにより見え方がどう変わるかを撮ってきました。

さっそく目についた人力車。いつも横目で見るだけで乗ったことがなかったのですが、この機会にちょっと乗ってみようと思い立ち初乗車。「タッタッタ」と足袋で路面を蹴る小気味のよい音は、自転車や電動スクーターとはまた違った心地よいリズム。静かなことで俥夫さんの観光案内トークもよく聞き取れて退屈することはありません。この俥夫さんがまたよく話す方で、おそらく鉄板ネタであろう「外国から来たお客が土地勘が無く地図の縮尺も見ないで浅草から日光東照宮まで乗せてくれと頼んだところ、片道130kmもあり、それは勘弁してくれ！とお断りした」という話で盛り上がり、30分の予定の時間はあっという間に過ぎました。

超広角レンズ越しに見る見慣れた下町の景色は、遠近感が大きく違って見えることで、まるで別世界。これほどの超広角だと、切り取るというよりもごっそり持ち帰る感覚。広い画角だと配置や構図など難しく考えがちですが、画の中で「何を主役にしてあげるか」を意識してみると、それだけで少しドラマチックに撮れる気がします。

( Photography & Text : Z II )

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( 2022.10.21 )