PHOTO YODOBASHI

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FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

FUJIFILM X-A7 / SHOOTING REPORT

フジフイルムのエントリーモデルX-Aシリーズに最新モデルの「X-A7」がラインナップされました。本モデルは有効画素数2424万画素のAPS-Cセンサーを搭載。高速な読み出しが可能な銅配線を採用して、像面位相差画素センサーを全面に配置することで、AFの速度と精度を向上しているとのこと。AFに関してはエントリーモデル以上とも言えるスペックを有していると言えそうです。また、Xシリーズとしては初めてのバリアングル構造の背面液晶モニターを採用。タッチパネル式ですから、エントリーユーザーでも直感的な操作で撮影を行うことが可能です。320gと非常に軽量で、日常のスナップはもちろん、豊富なXマウントレンズと組み合わせ、幅広いシーンの撮影ができるでしょう。さっそく撮影をして参りましたので、作例をご覧ください。

( Photography : KIMURAX / Text : Rica )

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

本機はX-A5(2018年2月発売)の後継モデルで、背面液晶モニターは3インチ(約104万ドット)から3.5インチ(約276万ドット)へとワイド化されました。解像度がグンとアップしたことで2424万画素のセンサーが紡ぎ出す鮮明な画像を確認しながら撮影できるのは快適そのもの。もちろん液晶モニターはタッチ操作にも対応し、AFポイントもタッチ操作で即移動ができます。AF方式はコントラストAFと像面位相差AFを組み合わせた、いわゆるインテリジェントハイブリッドAFを踏襲していますが、今回は像面位相差画素のエリアを大幅拡大。センサー全面に配置したことにより、画面の端近くの辺りでもフォーカスできるので構図のフレキシビリティーがアップしたことは大変喜ばしいこと。エントリーモデルといえば多少の不便がつきものだったというのは昔の話。思い通りにスイスイ簡単に撮影が楽しめる、ユーザーフレンドリーなモデルへとさらに進化していることが即座にわかりました。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

軽量コンパクトなカメラながら実によく写ります。そこはやはりセンサーサイズのアドバンテージでしょうか。バッテリーやメモリーカードを含めてもボディの重さはたったの320gですからね。実際に撮影している時は、コンパクトデジタルカメラを扱っている感覚に近いものがありました。それでいて持ち帰ってPCで確認すると、これでもかと言わんばかりにしっかり描き切っているのですから感心しきりです。


FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

それなりに輝度差のあるシチュエーションでしたが、シャドーエリアもべたっと潰れるようなこともなくかなり粘ってくれる印象です。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

さまざまなシーンで試してみましたが、AFはスピーディーで迷うことはほとんどありませんでした。フォーカスの精度や速度の向上は、先ほども触れた像面位相差画素のエリア拡大がかなり効いているのでしょう。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

メリハリの効いたハイコントラストなシチュエーションよりも、写すのが難しいシーンでしたが、それなりに適度なメリハリが得られていますね。少々ホコリをかぶったガラス越しの撮影でしたが、器の質感もちゃんと表現しつつ、その場の雰囲気もよく再現されていると思います。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

畑の野焼きから立ち上がる煙の姿が一瞬、雲の表情に似ていたものですから思わずパチリ。ハイライトからシャドーまでの豊かな階調を感じますし、空間の奥行きが見事に表現されています。


FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

バイクの荷台の金属の質感からその形状まで、きちんと丁寧にトレースしていますね。ヘルメットの艶感もリアルそのもの。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX

風景・スポーツなど撮影シーンに適した設定をカメラにプリセットしてある「シーンポジション」に、長時間露光で光の軌跡を描き込むことができる「ライトトレイル」がXシリーズで初めて搭載されました。三脚は必須ですが、今回は簡易的に高速道路の架道橋の手すりに乗せてフェンス越しに撮影。シャッターボタンを押したらライトの軌跡が徐々に描き足されて(上書きされて)いきます。あとは自分のタイミングで、もう一度シャッターボタンを押せば撮影終了、という具合に簡単です。

FUJIFILM X-A7, XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ, Photo by KIMURAX


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カジュアルに使える小さな実力派

X-Aシリーズは、X-Trans CMOSセンサーではなく、ベイヤー配列のカラーセンサーを採用していますが、写真を見れば「記憶色」にこだわるフジフイルムならではの繊細かつ鮮やかな描写に脱帽。価格、大きさともに非常にカジュアルでありながらも、画質には抜かりありません。バリアングル式の背面液晶モニターは、一般的なスマートフォンと同等以上のタッチレスポンスを誇り、気持ちよく操作できます。レンズ交換式カメラが初めてというエントリーユーザーでも、撮影をサポートしてくれるタッチメニューを使用することで、明るさ、ボケ味、フィルムシミュレーションからアスペクト比まで、すべての効果を液晶で確認しながら調整、撮影を行うことができます。多彩な撮影モードを搭載する本モデルですが、長時間露光で光跡を捉えることのできる「ライトトレイル」を搭載したことも魅力。日常の写真とはひと味違うシーンを簡単な操作で狙っていくことができるのも楽しいですね。もちろん、「FUJIFILM Camera Remote」アプリを介し、スマートフォンやタブレットとの接続もカンタン。撮ったその場で写真をシェアすることができるのも現代の写真の楽しみ方のひとつです。小さく軽く、カンタン、キレイな写真が撮れるX-A7。初めての一台にも、上位モデルのサブ機としても、いい仕事をしてくれますよ。

( 2019.11.15 )

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動く被写体にも強く、顔・瞳を素速く正確に捉えるAFで決定的な瞬間を逃しません。新開発センサー搭載のスタイリッシュなミラーレスデジタルカメラ「X-A7」の登場です。こちらはシックなシルバー×ブラック外装モデルです。

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実はこのX-A7、本格的な4K動画も撮影できます。Xシリーズ初のバリアングル背面液晶を採用し、直感的な操作が可能な上、さまざまなアングルの撮影が楽しめます。こちらはシルバー×キャメルのスタイリッシュなモデルです。

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