4群2枚目レンズ設計のその果てに
第1回フード首脳会談

ええと、どこから行きましょうか。じゃあメカの立場から、今榮さん。

試作の回でお話したように、まずはレンズを保護する観点がありますよね。

ぶつけた時とかでござるな。

そうです。フードの部分が外れたり、しなったり、壊れたりすることでレンズ本体への衝撃を和らげてくれます。

安全性という意味で、すごく重要なパーツですよね。

はい、そういう風に作ってますので。

実は画質への影響は少ないというお話もありましたが、町田さんのご意見は？

あってもなくてもと言いますけど、効果はありますよ。間違いなく。花型フードひとつ取っても、時間をかけて光線データを利用して、意味のある形になっています。フードが重要な役割を果たす製品もあります。

その「光線データ」というのは？

光線データというのは、レンズにどのくらいの高さ／角度で光線が入るかを表しているデータです。このデータを元に、フードの大きさや形を考えるわけですね。

なるほど。フードって、余計な光を遮ることが目的ですが、デザインという面から見るとどうなんでしょう。今水さん、どうですか？

私は単純に、格好いいと思うんですよ。フードがついたレンズの姿って。

シンプルな答えでいいですねえ。

フードがあって初めて完成するデザインもあるし、そういうレンズであれば皆さんフードをつけっぱなしにしているんじゃないですかね。

そう、格好よさって重要ですよ。

あ、原田さん来た。

だってフードって、レンズにおいて付け外しができる唯一のパーツじゃないですか。ということは・・・

ということは？

選べるんですよ。

付けるか、付けないかを？

いや、このフードを別のレンズにつけるとか。

そっちでござるか。

中古カメラ屋で格好いいフードを見つけると、このフードに合うレンズは何かな、って考えるわけですよ。何だったらフードありきでレンズを探し始めたりね。

ちょっとナニ言ってるかよくわかりません。

私は、凝ったフードが好きなんです。よくこんなに手間をかけて作ったな〜と感心してしまうぐらいのもの。ちょっと見てみますか？

PHOTO YODOBASHI