PHOTO YODOBASHI

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SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

タムロンからソニーのフルサイズEマウント向けとなる、広角系単焦点レンズを3本リリース予定があるとアナウンスされていたこともあり、気になっていた人も多いのではないでしょうか。その20mm、24mm、35mmのうち今回レビューをお届けするのは真ん中の「24mm F/2.8 Di III OSD M1:2(Model F051)」です。広角系の真ん中とあって20mmほどのパースはつかず、ほどよく伸びやかさを感じることができる焦点距離。おかげで水平垂直にめちゃめちゃ気を遣う必要もそこまで無いので、気の向くままに大胆に振り回して撮影すると楽しいレンズではないでしょうか。24mm単焦点、絞り開放2.8というスペックからすると随分と大人しい印象ですが、最短撮影距離はなんと12cm。レンズの全長が64mmですからレンズ先端から5cmあたりまで被写体にがぶり寄りできてしまう計算。広角F2.8レンズで、背景がぼかせるというわけですね。ボケ味に定評のあるタムロンレンズということもあり、その表現力に期待も大きく膨らむというものです。

( Photography : TA / Text : KIMURAX )

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

物事にしっかりと正対して撮るというのも良いものですが、ゆるりと歩きながら心の琴線に触れたものを片っ端から撮っていく。そんな風にレンズを振り回したとき、良い感じにフレームに収めてくれる楽しさがあるレンズですね。被写体から距離をおけば、広角特有の伸びやかな描写が得られる一方で、ぐっと被写体に迫れば迫力のある画が手に入る。もちろん標準レンズのように扱うこともできてしまう扱いやすさもあります。引きでも寄りでも終始安定した描写が得られ、AFも適度に気持ちよくサクサクと決まる。この軽快さは痛快そのものです。


SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

ではここから本レンズ最大の特長と言ってもいい、“寄れる広角レンズ”の画をご覧いただきましょう。レンズ名に「1:2」と記されている通り、ハーフマクロ撮影が可能です。最短撮影距離12cmあたりでの撮影もAFは迷うことはありません。

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

近接撮影でも収差をまったく感じさせない良好な撮像。フォーカスした部分の質感も丁寧に描写しつつ、背景のボケが柔らかく馴染んでいるのがわかります。

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

前ボケもいいですね。シャドーエリアの再現性を見ても、微妙なトーンを拾うのがとても上手いレンズだと感じます。

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA


SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA

被写体のディーテールを余すことなく写し込めるマクロ的な撮影は楽しいものです。ハイライトのエッジに色が滲むこともなく、色収差もほとんど見受けられません。花弁の一枚一枚が、静かに、その描写の凄みを伝えているかのようです。

SONY α7R III, TAMRON 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051, Photo by TA


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ボケ味も楽しめる広角24mm。サイズもプライスもコンパクト。

単焦点レンズらしいキレのあるクリアな描写。最短を活かして被写体に寄り切れば背景だってぼかせてしまう。この表現力にはなかなか目を見張るものがありました。ボケ量を求めてやみくもに明るい開放値に頼ることなく、実用的なF2.8というスペックに落とし込んだあたりは流石ですね。軽量(215g)かつコンパクト(64mm)というサイズ感は、いつでも撮影に連れ出したくなるというものです。伸びやかだけど間延びはしない24mmの画角。スナップ感覚でサクサク切り取れるのはもちろん、肝心な描写力や表現力も申し分のない仕上がりではありませんか。今回の撮影では雰囲気重視でカメラ側の周辺減光機能は利用していませんが、もし気になるようであれば補正ONにすれば即解消します。歪曲収差なども基本的にカメラ側でコントロールする前提での設計のようです。そういった部分も含めてここまで軽量コンパクトに仕上げることができたのでしょうね。それでいてとにかくよく写る。しっかりとした色乗りやクリアで抜けの良い描写は、まさしくタムロンの画そのもの。ヘビーユースにもしっかり応えてくれそうな躯体の造り込みもバッチリ。プライス的にもリーズナブルという、嬉しいことずくめの一本ではありませんか。揃えておくと何かと重宝すること請け合いです。

( 2019.12.06 )

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最短撮影距離は12cm。広角レンズながらハーフマクロ撮影が楽しめ、背景を柔らかくぼかすこともできます。光学系には、特殊硝材の異常低分散レンズやガラスモールド非球面レンズを使用。シャープでクリアな描写が得られる一本です。

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レンズ前面には防汚コートが施されていますが、傷や衝撃は守れません。転ばぬ先の杖として、しっかり備えておきましょう。

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