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SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

近ごろ、タムロンが矢継ぎ早に新作をリリースしています。しかも、いずれも高い描写性能を持ち、携行性に優れるものばかり。「TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046」は、2019年5月現在の35mm判フルサイズ対応超広角ズームレンズにおいて、開放F2.8よりも明るいクラスでは最小・最軽量。手にしてみると本当に軽く、これは抜群の携行性だなと実感できます。機材が軽ければ軽いほど、撮影に出かける際の負担も少なくなりますから、自ずと出番が増えるのは間違いないでしょう。もちろん描写にも抜かりなし。特殊硝材である異常低分散(LD)レンズやXLDレンズを惜しみなく使用し、色収差も大幅に抑制しています。「もっと日常的に大口径超広角レンズを使って欲しい」という思いから、特にユーザビリティにこだわった結果、全長99mm、重量420gという驚くほどのコンパクトさを実現しており、ズームした際にも全長が変化しないインナーズーム式となっているため、軽量コンパクトなだけでなく、安定感のある操作性をも両立しています。長い梅雨の続くなか、簡易防滴構造かつ防汚コートも施された本レンズで撮影して参りましたので、作例をご覧になり、本レンズのポテンシャルを感じていただければと思います。

( Photography : KIMURAX / Text : KIMURAX & Rica )

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

超広角ズームレンズですから絞って使うことが多いでしょう。F10あたりまでなら回折現象は起きないようですね。こちらはテレ端28mmで切り取っていますがビシッと解像し、階調表現もなかなかのものです。柔らかな雲の表情もうまく捉えていると思います。

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

ワイド端は17mm。超広角ならではのパースペクティブの効いた大胆な画が得られるので、カメラを煽ったり、傾けるとファインダー像が面白いように変化します。軽量コンパクトな本レンズなら、すいすい、ひょいひょい自由自在。この被写体はそもそも大胆な構造ですから、あまり奇をてらわずにフレームしたつもりだったのですが、17mmは効きますね。特有の伸びやかな描写で迫力がさらに増します。


SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

最短撮影距離はワイド端で0.19m、テレ端は0.26mmとなっておりしっかり寄れます。テレ端28mmでの撮影ですが、これなら余白を持て余すということもないですね。スナップ撮影にもってこいでしょう。ボケ味もタムロンらしい柔らかさを伴いながら自然となじむあたりはとても好感が持てます。

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

ズーム中央でのカットです。22mmですから隅の方はそれなりにパースが付きますが、賑やかな絵柄なためかあまり気になりませんね。発色もいいと思います。


SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

このひとつ前のカットもそうですが、実にシャドーの表現が秀逸です。もちろんカメラ側の性能に負う部分もありますが、光の情報をセンサーに余すことなく本レンズが伝えているからこそのアウトプットですからね。

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX

SONY α7 III, TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046, Photo by KIMURAX


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撮り手の日常に寄り添う広角ズームレンズ

まず、何をおいても、カメラがミラーレス化したことにより小型軽量化した点をスポイルしていないことは、何よりも素晴らしいポイントです。携行の際にバッグに入れてもその重量に気持ちを削がれてしまうことがありません。いつでも携行して、魅力的なシーンに出会った際にすぐシャッターを切ることができる。これこそがカメラ、レンズのあるべき姿だと感じます。もちろん必要に応じてレンズを交換し、時には大きく重いレンズも必要になるでしょう。ですが、「日常的に使える」レンズというのは実はあるようで意外とない。好きなレンズがあっても、重いんだよな〜大きいんだよな〜と思うと結局それらを使う機会は少しずつ減っていきます。そういった小さな日常の中の葛藤をくぐり抜けていけるのが、本レンズのような「小型・軽量・よく写る」レンズなのだと思います。LDレンズ、XLDレンズを採用し収差を抑制、反射防止のBBARコーティングでゴースト・フレアを低減。描写面でもタムロンならではの技術が光る一本。超広角ズームとはいえ、画面のすみずみまでしっかりと解像し、伸びやかな線を描きますから、初心者からハイアマチュア、果てはプロフェッショナルでさえも、晴れ晴れとした気持ちで撮影ができるでしょう。最短撮影距離も広角端で0.19mと短いため、スケール感のある広々とした画だけではなく、ググっと被写体に近づいて迫力ある一枚を切り取ることも可能ですから、これ一本でさまざまな写真表現ができます。超広角とはいえ、F2.8という開放値では柔らかなボケも堪能できますよ。さらに、既発のタムロンの同シリーズ「28-75mm F/2.8 Model A036」とデザイン、操作面も統一されていますので、レンズ交換から撮影の所作までスムーズに移行でき、本レンズと2本揃えれば超広角から75mmの中望遠域までの幅広い焦点域をカバーできます。2本のレンズを携行しても1kgにも満たない重量ですから(28-75mm F/2.8 Model A036は550g)、さまざまなシーンをカジュアルに楽しみながら、日常的に写真を楽しんでいただきたいと思います。

( 2019.07.29 )

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ズーム全域でF2.8の開放値を持つ超広角ズームレンズ「TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD Model A046」の登場です。ソニーEマウント用の本レンズは、ミラーレス専用設計で非常に軽量かつコンパクト。無理なく携行でき、撮影シーンの幅を広げてくれます。

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フローティングシステムを採用し、特殊弾性緩衝材により、フィルターガラスへの負荷も限りなくゼロに軽減されたゼクロスプロテクター。レンズ本来の描写をしっかりと引き出し、4Kや8Kなど高解像度のカメラにも対応した保護フィルターです。

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