PHOTO YODOBASHI

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FUJIFILM X-H2S / BODY PREVIEW vol.1 vol.2

富士フイルムからXマウント(APS-Cフォーマット)の最上位機が誕生しました。先代X-H1から4年、X-T4から2年での発売となり、高速性と動画撮影に重点を置き大幅な性能向上を果たしました。今回は実写レビューの前に、X-H2Sの外観プレビューをお届けしたいと思います。なお、すべての画像はクリックいただくことでより大きなサイズでご覧いただけます。

製品仕様については、スペックシートをご覧いただくとして、X-H2Sの特長について簡単にご紹介します。センサーは「X-Trans CMOS 5 HS」となり、従来約2616万画素の裏面照射式に加え、積層構造を採用し約4倍に高速化。映像エンジンも「X-Processor 5」と約2倍に高速化しただけでなく、省電力化やCFexpress Type Bカードに対応。またスチルではHEIF形式、動画ではApple ProResコーデックにも対応しました。これにより電子シャッター時にはAF/AE追従で40コマ/秒の超高速連写を実現し、動画撮影では6.2K/30p 4:2:2 10bitの内部記録を実現しています。AFも動体への追従性の向上、多彩な被写体検出等しっかりと強化されました。


OVERVIEW

FUJIFILM X-H2S
発売時期 2022年7月
イメージセンサー X-Trans CMOS 5 HSセンサー 原色フィルター採用
APS-Cサイズ(23.5×15.6mm)、約2616万画素
画像処理エンジン X-Processor 5
常用ISO感度 160〜12800(拡張時51200)
測光 TTL256分割測光 / マルチ / スポット / アベレージ / 中央重点
シャッター 電子シャッター:4〜1/32000秒(Pモード)、30〜1/32000秒(Aモード)、15分〜1/32000秒(S/Mモード)、バルブ 1秒固定
メカシャッター:電子シャッター:4〜1/8000秒(Pモード)、30〜1/8000秒(Aモード)、15分〜1/8000秒(S/Mモード)、バルブ 最長60分
連続撮影速度(最大) 電子シャッター:約40コマ/秒
メカシャッター:約15コマ/秒
AFシステム インテリジェントハイブリッドAF (TTLコントラストAF / 位相差AF)
 低輝度性能 コントラスト:-4.0EV(XF50mmF1.0装着時)
位相差:-7.0EV(XF50mmF1.0装着時)
 AFフレーム シングルポイントAF:13×9 / 25×17のエリア選択
ゾーンAF:13×9の117エリアより3×3 / 5×5 / 7×7選択
 被写体検出機能 人物:瞳・顔、動物、鳥、クルマ、バイク&自転車、飛行機、電車
手ブレ補正 センサーシフト式5軸補正、最大7.0段(ピッチ/ヨー方向、XF35mmF1.4 R装着時)
電子防振(動画のみ)
EVFファインダー 0.5型有機EL、約576万ドット
視野率100%、アイポイント 約24mm
液晶モニター 3.0型バリアングル式タッチパネル付き液晶
アスペクト比3:2、約162万ドット
動画フォーマット MOV:Apple ProRes 422HQ/422/422LT、HEVC/H.265、MPEG-4 AVC/H.264
MP4:MPEG-4 AVC/H.264
動画性能(最高) 6.2K (3:2) 30p、DCI4K (17:9) 60p、4K (16:9) 60p、Full HD (17:9) 60p、Full HD (16:9) 60p、DCI4K (17:9) HS 120p、4K (16:9) HS 120p、Full HD (17:9) HS 240p、Full HD (16:9) HS 240p
記録メディア CFxpress Type Bカード(最大2TB)、SDXCメモリーカード(最大2TB)
UHS-I/UHS-II対応、ビデオスピードクラス V90対応
対応バッテリー NP-W235
バッテリーグリップ VG-XH
大きさ W136.3 × H92.9 × D84.6mm
本体重量 約660g(バッテリー、メモリーカード含む)

LOOK & FEEL

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Xシリーズではやや大きなボディとなる「X-H2S」。縦位置バッテリーグリップを装着すると更に大きくなりますが、このカメラの性格からすると、この状態が「標準」といってもいいのではないでしょうか。重量級のレンズでも安定感が高まり、バッテリーの大容量化により安定した長時間の動画撮影が行えます。大型のグリップ横にはFn2ボタン、従来AF-S/AF-C/MFの切り替えスイッチがあった右下もFn3ボタンとなりました。「S」のロゴが誇らしげですね。その下にはシンクロターミナルも備えています。本体だけでなく縦位置バッテリーグリップについても防塵・防滴・-10度の耐低温に対応しています。

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X-T系やX-Pro系で採用されたダイヤル式のアナログインターフェイスと異なり、液晶パネルとコマンドダイヤルによるモダンなインターフェイスはX-H1から踏襲されました。GFXシリーズでも採用されたプロ仕様です。その液晶パネルはメモリー液晶により電源OFF時でもステータスが表示される親切設計。モノクロでコントラストがあり、視認性の高いパネルです。ダイヤルやボタン類はカッチリとした操作感があり、またモードダイヤルにはロック解除ボタンも備え不用意な誤操作を防ぎながら気持ちのよい操作感を実現しています。一方でシャッターボタンはストロークが浅くタッチも軽い「フェザータッチシャッター」を採用。動体撮影時にもシャッターのタイミングを掴みやすく、指先にリニアに反応してくれます。細かなところでは、ストラップホールが従来の三角環を用いるタイプから直接着けるスリットタイプへ。動画撮影時に気になるカチャカチャ音がなくなりました。

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バリアングル液晶は裏返して閉じることで、とてもスッキリとした背面になります。ダイヤルやボタン類の配置もお馴染みですね。0.8倍と高倍率な576万ドットのEVFは120fpsの高リフレッシュレート。被写体が動体であっても違和感なく表示され、低遅延により流し撮りや連写の際にもより撮りやすくなりました。

  • PHOTO YODOBASHI左側面は外部インターフェイスが並びます。左上のHDMI端子はType A、その横には3.5mmのマイク端子とヘッドホン端子、下部には常時給電可能なUSB Type-C、ケーブルプロテクター固定用のねじ穴も備えています。
  • PHOTO YODOBASHI右側面にはロック機構が備わったメディアスロットの大きなドア。縦位置バッテリーグリップには背面側を含め横位置撮影時と同様の操作感が得られるダイヤルとボタン、フォーカスレバーも備えています(誤操作防止のロック付き)。
  • PHOTO YODOBASHI端子カバーはそれぞれ独立し、ドアのように開くタイプとキャップのように被せるタイプが使い分けられています。
  • PHOTO YODOBASHIメディアスロットのドアを開くと、右側のスロット1にCFexpress Type B、左側のスロット2にSD。その上には2.5mmのリモートレリーズ端子。ボディ右側にあるのが嬉しいですね。

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スムーズに動作し任意の角度でしっかり止まるバリアングル液晶により、スチルでのハイアングルやローアングル撮影に対応するほか、動画撮影時には液晶パネルを前面に向け、自撮りによるVlog撮影も可能となっています。またボディから電源供給される外付け式のファンを装着することにより、高い放熱性能を実現し、高温時でも長時間の動画撮影での安定した動作が期待できます。またこれにより、ボディ本体の防塵防滴性能を高めながら、スチル使用時には薄いボディの恩恵も受けられます。ただし、ファン装着時は背面液晶は閉じられないため、ファンはその都度装着する必要があります。

  • PHOTO YODOBASHI大型のグリップは、成人男性の手でも持て余さないサイズ感。縦位置グリップの方が少し太い印象です。ボディの剛性感も高く、超望遠ズームを付けていても不安を感じさせません。デザインも小さなGFXのようでかっこいいですね。
  • PHOTO YODOBASHI縦位置グリップには「NP-W235」バッテリーが2連装で装着可能(1個でも動作可)。動画撮影では安定した電源確保のために必須といえるでしょう。

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26MP X-Trans CMOSは「5」となり、積層構造を採用した裏面照射型。読み出し速度が高速となりローリングシャッター現象も抑え、電子シャッターでも動きのある被写体を捉えやすくなりました。そのセンサーは新開発の5軸の手ブレ補正機構にマウントされ、最大7段相当の補正能力も備えています。

現在実写レビュー撮影中のカメラマンによれば、高いAF性能には驚かされたそうです。特に被写体認識AFの正確さと速度は素晴らしく、被写体を画角に入れさえすれば、勝手に追尾し合わせてくれるので、動き物を止めて撮るなら精度はかなり高いとのこと。X-T4やX-Pro3と同じ26MPですが、画質はさらによくなった印象。加えて連写性能も素晴らしかったとのこと。詳細は実写レビューにてしっかりとお届けしたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

( 2022.07.14 )

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高速性能に磨きをかけたX-H2Sでの撮影は、この上なく快適に、より楽しくなること請け合いです。

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横位置撮影時と変らぬ快適な撮影に。バッテリー2個まで装填できるので、長時間の撮影にも対応できます。

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予備用としてはもちろん、縦位置バッテリーグリップには2個装填できるので、こちらもお忘れなく。

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直接ボディにねじ込み装着でき電子接点から電源供給。ボディ側のメニューで動作設定が可能です。

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耐摩耗、耐衝撃性能に優れ硬質ガラスの保護カバー。これを使ったらもうフィルム式には戻れなくなるかも!?

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いつのまにやら無くしてしまいがちなカバー類。こういったスペアがあるのは嬉しいですね。

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アルカスイス互換のベースプレート。動画撮影時はコネクタの保護もしやすく、縦位置を多用する方にもオススメ。

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縦位置バッテリーグリップ対応で、保護はもちろん各種アクセサリー類の搭載にもしっかり配慮されています。

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動画撮影にはCFexpress Type Bのメディアが必須です。SSD並の超高速な書き込み・読み出しにより、スチル撮影でも一度使うと手放せなくなります。

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この際、SDXCカードも新調しちゃいましょう。

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