PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Canon EOS Kiss X7, EF40mm F2.8 STM, 1/100, F2.8, ISO 200, Photo by T.Nakanishi

Canon EOS Kiss X7 / SHOOTING REPORT

エントリーモデルの一角を担うX7iの兄弟分となるX7ですが、一回りどころか二回り、いや三回りぐらい(こんな言い方しましたっけ?)小振りのサイズ。ボディ単体で370gぐらいしかないというのですから、ネオ一眼タイプのコンデジか?!という勢いのコンパクトさでの登場にド肝を抜かれました。発売からかなり経っているので、もうすでに手にされている方も多くいらっしゃることと思います。APS-Cセンサーのサイズや、比較的に口径の大きいEFマウントという条件からしても、まさかここまでコンパクトにまとめ上げるとは予想だにしなかったわけで。コンマ何ミリのせめぎあいで、コンパクト化を推し進めてきた一眼レフ界にあって、一気に他を突き放すが如くのサイズ。ハイ出来ました!と、いとも簡単にポケットから取り出してきたかのように我々の前に現れたわけですが、開発陣の並々ならぬ努力の結晶の賜物だということは、想像に難しくはありません。ではその結晶の実力の程、作例カットを撮りためつつ確かめてきましたのでレポートさせていただきます。

( Photography : T.Nakanishi / Text : KIMURAX )

Canon EOS Kiss X7, EF40mm F2.8 STM, 1/3200, F2.8, ISO 200, Photo by T.Nakanishi

小さい軽いだけじゃない、ライブビューでのAFも快適。

倍率約0.87倍となるファインダーを備えているデジタル一眼レフ。3.0型(約104万ドット)の背面液晶モニターはタッチパネルに対応。モニター上での指の動きによる表示画像の拡大や再生画像の送りをはじめ、スマートフォンさながらのタッチシャッターもできます。しかもライブビューでピントを合わせたい位置をタッチすると、AFは気持ちよくサクッと合焦するではありませんか。コントラスト方式のAFに、動きのある被写体に俊敏に対応する位相差方式のAFを組み合わせた「ハイブリッド CMOS AF II」を採用しているとのこと。デジタル一眼レフはファインダーを使ってしっかり構えてというスタイルでしたが、、、軽快なX7なら標準ズームレンズあたりを付けていれば、ひょいと前に腕を伸ばしての撮影も楽に行えますよね。一眼レフでも、ライブビューでのAFが素早いとなれば、どんどん活用してみたくなるというものです。

Canon EOS Kiss X7, EF70-300mm F4-5.6L IS USM, 1/80, F5.6, ISO 400, Photo by T.Nakanishi

旅行へのお供にはミラーレス?コンデジ?いえいえ、X7を連れて行けばきっといい画を残すことが出来ます。いかがです?なにげない母と息子の時間を、さっと切り取っただけでもちょっと素敵な雰囲気に仕上がりました。画の奥行きというか厚みとでも申しましょうか。そこはやっぱりセンサーサイズがものをいいますよね。

Canon EOS Kiss X7, EF70-300mm F4-5.6L IS USM, 1/80, F5.6, ISO 200, Photo by T.Nakanishi

望遠での圧縮感。液晶モニターのタッチ操作で、ピント位置を即座に移動できるのは便利です。気持ちも軽やかに撮影ができます。

Canon EOS Kiss X7, EF40mm F2.8 STM, 1/1000, F2.8, ISO 100, Photo by T.Nakanishi

おとなしくじっとしていたのに、ふとカメラを向けられるとなんだか落ち着かなくなっちゃうのです。でもしばらく構えていると慣れてきた様子。根競べみたいなものですよね(笑)。ふさふさした毛並みから、ぴょんと伸びたヒゲやマユゲ?まで緻密に解像し、分離しています。

Canon EOS Kiss X7, EF40mm F2.8 STM, 1/500, F2.8, ISO 400, Photo by T.Nakanishi

画のリアリティって、視覚以外の感覚が刺激されることでもあると思うのです。音が聞こえてくるとか、匂いがしてくるとか…。ジュワジュワ、ポタポタ。ほら、目が覚める香りまでしてきませんか?

Canon EOS Kiss X7, EF70-300mm F4-5.6L IS USM, 1/400, F5.6,  ISO 100, Photo by T.Nakanishi

こちらのカットはファインダーを覗いての撮影ですが、やはりこの集中力というか、被写体への没入感が実に心地よいわけです。カメラで撮っている、という感覚。これが一眼レフの楽しい一面でもあります。大きさと奥行きのある被写体ですから、立体感が出ないことには迫力が出ませんが、出てます出てます。存分に出ています。

Canon EOS Kiss X7, EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM, 1/4000, F4, ISO 200, Photo by T.Nakanishi

十分な解像力やナチュラルな階調再現力。キヤノンのエントリーモデルではスタンダードな約1800万画素となっており、吐き出す画を見るとAPS-Cのセンサーサイズとのバランスの良さが感じられます。

Canon EOS Kiss X7, EF70-300mm F4-5.6L IS USM, 1/1250, F5.6, ISO 400, Photo by T.Nakanishi


ミラーレスやコンデジ的な便利さまでを、ぎゅっと凝縮した一眼レフ。

タイトルではミラーレス、コンデジと表しましたが、もしかすると多くの方が実感できるその便利さは、スマホでの操作・撮影体験かもしれませんね。指先をささっと滑らす操作や、タッチシャッターなどなど。随分とコンパクトなスタイルだとはいえこちらは一眼レフ。カジュアルでなかなか便利な操作性を身に付けたものです。X7の使い勝手の良さを体感するにつれ、コンデジあるいはミラーレスというステップを経ることなく、スマホの写真に飽き足らなくなった人がいきなり一眼レフを手にしても、違和感無く使い始めることが出きてしまうのではないかと感じました。諸々詳しい設定などの知識は無くとも、簡単に撮影ができるオート撮影の「シーンインテリジェントオート」からはじめて、後々知識を増やしていけばいいだけのことですし。いつかは一眼レフという、遠い存在ではもはやなくなってしまったのかもしれません。いやむしろ、スマホから一眼レフへ、なんてこともイメージできてしまう敷居の低さというか、扱いやすさをよくぞこのボディに凝縮してくれたものだと感心させられました。もちろん、大きさや重さといった要素により、一眼レフシステムの活用機会が減っていたというキヤノンユーザーには渡りに船で、手持ちのEFマウントレンズが活用できるわけです。さあ、一眼レフを気軽に持ち歩く毎日を、X7とはじめましょう。

( 2014.09.03 )

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ミラーレスカメラに比べると物理的なサイズが大きくならざるをえない一眼レフカメラですが、X7の登場により大幅にその差は縮まりました。手のひらに載るサイズ、しかも光学ファインダー。ある意味いいとこ取りのカメラですよね。

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こちらはスタンダードな標準ズームレンズとのセットになります。まずはここから入るのがよいでしょう。レンズはフルサイズ換算、28.8-88mm相当と標準域を幅広くカバーします。

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EF-S18-55mmに55-250mmも加わったダブルズームキット。フルサイズ換算での望遠端はなんと400mm相当です。

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ホワイトボディと同色のレンズ2本(EF40mm F2.8 STM、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM)がセットになっています。ホワイト鏡胴のレンズはこのキットのみとなります。

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