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Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

Canon PowerShot G7 X Mark III / SHOOTING REPORT

キヤノン初の積層型CMOSセンサーを採用した『Canon PowerShot G7 X Mark III』の登場です。本モデルは、もちろんCanon PowerShot G7 X Mark IIの後継モデルとなります。見た目はほぼ変わらないのですが、コンパクトさを維持したまま、スペックアップしています。焦点距離は8.8-36.8mmとなっており、35mm判換算で24-100mmと非常に使いやすい標準ズーム域。前モデルからの大きな違いといえば、画像処理エンジン。Canon PowerShot G7 X Mark IIではDIGIC 7を搭載していましたが、Canon PowerShot G7 X Mark IIIではDIGIC 8に。連写の性能、ピント合わせ、起動にかかる時間についてもそのパフォーマンスが向上しています。また、積層型CMOSセンサーを搭載したことにより、高速での読み出しが可能となり、連続撮影枚数に関して言えば、ワンショットAF(RAWバーストモード)時で最高約30コマ/秒を実現。このセンサーによって、高画質かつ高機能が両立されているのです。キヤノン独自開発のデュアルセンシングISも搭載されており、コンパクトであるがゆえに起こりがちな手ブレを効果的に抑制し、美しい画を得ることに貢献しています。現在のコンパクトカメラの主流となっている1型センサーですが、本モデルは画素ピッチにゆとりのある2010万画素。さまざまな質感を美しく繊細に写しとってくれそうです。それではさっそく作例をご覧ください。

( Photography : Z II / Text : Z II & Rica )

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

まずはキレと質感描写を見てみようとテーブルに置かれたグラスを狙ってみました。間違いなくスマートフォンでは出せない質感描写に加え、つくりもののボケではないホンモノのボケが楽しめます。1型センサーでこれほどのボケとキレ。もちろん質感の描写も流石です。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

夏休みのラジオ体操は懐かしい思い出のひとつですよね。筆者が子どもの頃と、体操も取り巻く風景も全く変わらぬところはすごいですが、あの時代からカメラの性能は大きく変わりました。よく写るということはよりドラマチックに写せるということに通ずると思います。赤の発色や、朝陽に照らされたハイライトからシャドウのは素晴らしい粘り。ポケットに入るサイズでこんなに綺麗に撮れるのはいい時代ですね。


Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

ワイド端、絞り開放で撮りました。開放絞りのF1.8を活かすために構図を決めてちょうどいい位置に自分で動いて撮影するというワイド単焦点のような撮り方ももちろん楽しめます。薄曇りの早朝でしたが、かえってしっとりとした空気感を撮ることができました。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

テレ端の最短撮影距離で絞りは開放F値のF2.8となります。流石に少し描写が柔らかな印象ですが、この被写体ならそのままで良いかもしれないですね。もっと硬い被写体なら少し絞って撮影するのもアリだと思います。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

こちらはズームの中間付近で絞りはF8まで絞って撮りました。温室で花など植物を撮る際にどうしても背景の処理が難しい場合があります。そういう時はグッと寄って背景をなくし、絞って撮ることで花びらのディテールを見せるという手もありますね。淡い色の再現が見事です。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

コンパクトなG7X Mark IIIはスナップ撮影をもっとも得意とするところです。いい瞬間にサッと構えてサッと撮る。それでいて写りは十分。いつでも携行して気になるシーンを見つけたそのときにシャッターを切りましょう。スマートフォンでは出せない空気感がしっかりと写ります。


Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

35mm換算でおよそ24mmの画角ですので、24mmの開放F値が1.8の単焦点カメラを持ち歩く気分で撮り歩くのも楽しいです。いざという時はズームが100mm相当までありますので、被写体にググっと迫ることもできるのは便利ですね。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

チルト液晶のおかげで地面すれすれの撮影が可能です。ローアングルのワイド撮影は普段見慣れた景色からがらりと迫力が出ますね。F4まで絞ればカリッとシャープな印象になります。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II

動いている被写体でもズームしながらよいところでシャッターを切れます。デュアルセンシングISは強力で多少暗いところでもある程度はシャッタースピードを気にせずに撮ることができます。「いいシーンだったのにぶれてた~」なんてことがかなり減ると思いますよ。

Canon PowerShot G7 X Mark III, Photo by Z II


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  • PHOTO YODOBASHIチルトタイプの3.0型TFTカラー液晶はタッチパネル式となっています。セルフィもしやすいですし、さまざまなアングルから撮影ができるので、これまでとは違った視点での画作りもできます。
  • PHOTO YODOBASHIシャッターボタン周りに撮影モードをセレクトするダイヤル、そして露出補正のダイヤルも装備。ズームレバーもシャッターボタン部にありますから、右手だけで簡単に撮影をこなせます。

小さく軽くよく写る、コンパクトカメラの大本命。

本当によく写るなぁというのが第一印象です。1型センサーですから、コンパクトカメラとしては大きめのセンサーであることは確かなのですが、日常的に使用しているカメラがフルサイズ機やAPS-C機だったとしても、十分に満足できる描写性能を持っていると思います。特に質感の描き分けは見事で、柔らかなものから硬いもの、そして強い光も弱い光もしっかりと受け止めて、丁寧に画を紡ぎだしてくれるという印象です。センサーが小さいから条件を整えないとしっかり写らない……なんて話しもいまは昔。撮りたいときに、さっと取り出してシャッターを切るだけで、想像以上の写真を撮ることができます。これまでスマートフォンで記録していた日常を、コンパクトカメラに変えるだけで、グっと色鮮やかに残しておくことができますよ。この小さな一台は、荷物を減らしたい旅行や、ツーリング、サイクリングなどにはとても重宝するでしょうし、レンズ交換式カメラのサブ機としても、その役割を充分に果たしてくれると思います。Wi-Fi、Bluetoothも搭載していますから、家族や友人たちと写真をシェアすることも簡単です。もちろん動画の撮影だってできますから、これ一台でたくさんの思い出を記録してください。

( 2019.09.02 )

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カバンやポケットにだっていつでも入れておけるコンパクトサイズながら、連写30コマ/秒、動画撮影もラクラクこなせるパワフルなCanon PowerShot G7 X Mark III。こちらはシックなブラックモデルです。

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シルバーボディにブラックの貼り革で、カメラ然とした佇まいのシルバーモデル。お好みに合わせて2色からチョイスできるのは嬉しいですね。304gと非常に軽量ですから、いつでも携行できます。

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Powershot G7X Mark III用のオリジナルケースは本革を使用した本格派。ボディーにフィットしたデザインで、傷やホコリなどからカメラを保護してくれます。ネックストラップも付属しています。

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タッチパネル式の液晶ですから、傷がつかないよう保護しておくのがベスト。液晶保護ガラスと同等の性能を持つ表面硬度9Hで、細かい傷がつきにくく、長期間使用していても視認性が下がりません。

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