PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Canon PowerShot G7 X Mark II, 1/1250, F4, ISO 125, Photo by Serow

Canon PowerShot G7 X Mark II / SHOOTING REPORT

メインシステムを持っていたとしても、どうしてもコンパクトカメラは必要になるものです。たとえば大きな機材を持ち歩けない日常や、高価な機材では神経を使ってしまうイベントのとき。旅はもちろん山登りやツーリングなど多くのアクティビティにおいて、荷物が小さいに越したことはありません。とはいえスマートフォンとは別に「カメラ」を持ち歩くわけですから、キチンと写らなければ意味がない。メインのレンズ交換式カメラを選ぶ以上に、悩ましい世界といえるのではないでしょうか。

レンズ交換式のメインシステムは簡単に切り替えできないものですが、コンパクトカメラなら手持ちの機材に関係なく選ぶことができます。だから画作りや操作性からメーカーの哲学を知るにも、センサーや画像処理エンジンの進化を体感するにも、うってつけの存在というわけ。普通メインカメラとは用途が異なりますから、お財布も別ですよね。そんなことはない?

さて今回取り上げるのはキヤノンのPowerShot G7 X Mark II。約2020万画素の1.0型CMOSセンサーと、焦点距離24mm-100mm相当・F1.8-F2.8の明るいズームレンズを搭載する、プレミアムコンパクトカメラの王道といえるモデルです。コンパクトカメラの本領は、いつでも持ち出せる気軽さ。今改めて本モデルを鞄に入れて、その使い心地を味わってみたいと思います。

( Photography & Text by Serow )

まずは立ち位置のおさらいを。キヤノンのGシリーズには、より大きなセンサーを備えたG1Xや高倍率ズームのG3X、EVFを内蔵したG5X、より軽量化を進めたG9Xがラインナップされており、ユーザの使いかたに応じた選択肢があります。本機G7Xには、EVFを省略することでスッキリとコンパクトなボディ形状を維持しつつ、携帯性を損なわない範囲のなかで明るいズームレンズを搭載する、ということに明確なコンセプトが見えてきます。ある意味では、コンパクトカメラに求められてきた要求そのものに対する解といえましょう。当然ながら奇をてらったモデルになるわけもなく、幅広い使いかたに対応できる機能性と画質が求められるポジションというわけです。新しい画像処理エンジンDiGiC 7が搭載され、ホールディングの向上など細かなディテールの変更、背面液晶モニターの可動範囲が広がったことなど、正常進化を進めたのがこの G7 X Mark II になります。

まずは、深く考えずにプログラムオートで1枚。いやよく写りますねえ。DiGiC 7の本領を見ていただくためにも、本記事ではG7XでJPEG撮影した画像をそのまま掲載しています。白波どころか霧のように水しぶきが舞う強風のシチュエーションで、眼前の光景を見たままに切り取ってくれました。波が引けたときに現れる鏡面のような砂浜が、実に美しく感じられたことを思い出します。

激しい天候もサーファーたちにとっては待ち望んだコンディションでしょう。一枚の写真を見るだけで、レンズの良さ・階調の良さに感心しました。海岸から望遠で切り取ったシーンですが、この日の状況、すなわち霞がかった空気の重みや厚みが、しっかりと写っているのです。パキッと仕上げたければ少々コントラストを上げてヌケ良く見せるところでしょうが、実際の光景はまさにこんな具合。だからこれでいいのです。


次は森の中を行きましょう。チルトする背面液晶のおかげで、柔軟にカメラを構えることができます。本モデルでは下方向への可動範囲も広がり、高いアングル・低いアングル・自分撮りと、より様々なシチュエーションに対応できるようになりました。バイクでのロケではヘルメットを脱がないまま撮影することもあり、チルト液晶に助けられるシーンが多々ありました。

解像力のわかるカットを一枚。光量の少ない林道でしたので感度を上げて絞りも開きましたが、隅々までしっかり写っています。個人的には画面の隅なんて流れているぐらいが可愛いと考えてしまうほうですが、写れば写ったで気持ちいいものですね。いや、ホント真面目に作られたカメラだなあ。

テレ端が100mm相当まで伸びるということで、いわゆる大口径標準ズームレンズに比べると更に一歩引き寄せられる画角になります。この一歩分が嬉しいところで、大抵の被写体はこれで賄えてしまうと思います。もう少し画面を整理したければ、トリミングという手もあるわけですから。輝度差もあって細かな被写体ですが、解像力の高さとトーンの豊かさが本領発揮していますね。


町に戻ってきて、夜までスナップを楽しむとしましょう。1〜3mくらいの比較的近くの被写体にフォーカスすると、立体感のある表現に唸らされます。コンパクトカメラだから表現力も知れたものと侮りがちですが、G7Xのこだわりはレンズにあります。このパッケージサイズに期待する以上の写りを、しっかりと見せてくれるのです。

マクロ撮影もお手の物。といってもズームレンジによるところはあって、とにかく寄ろうとすれば広角になってしまいますから、どのあたりを使って切り取るかがポイントですね。背景を整理できていないカットで恐縮ですが、ボケ具合も参考になるでしょうか。

日が傾きつつある秩父宮ラグビー場で、ジャパンラグビートップリーグを観戦。キヤノン・イーグルスは中堅から上位を伺うポジションにあり、今シーズンは日本代表の田村優、サンウルブズのエドワード・カークが入団するなど、応援しがいのあるチームです。12月からのシーズン後半で巻き返しなるか、カメラばかりでなくラグビーチームにもぜひご注目を。

手持ち夜景モードなるものも試してみました。高感度もなかなか良い本機ですが、複数回シャッターを切って画像処理することで、鮮やかに引き締まった夜景を撮影できます。手持ちでこのような撮影ができてしまうのはうれしいですね。スマートフォンでは、さすがにこのようには撮れませんから。


上質なコンパクトカメラは、撮り手を自由にしてくれる。

今敢えてこのカメラを手にしてみると、発売以来安定した評価が得られていることが頷けます。至極、真っ当。よい意味で「ふつう」。すなわち、シャッターを切った時に目で見ていた光景を期待通りに写してくれているわけで、ポケットに収まるカメラがこの仕事をこなしてしまうことに、静かな驚きを味わいつづける一日でした。

写真趣味が高ずればおのずと良いレンズ、大きなフォーマットに向かうのは当然のこと。良いメインカメラ・メインレンズを手にしてしまうと、なかなかライトな機材には戻れません。そうして手持ちの機材の一番手を持った日には、ついつい「いい写真を撮ってやろう」などと気負ってしまうわけです。自分で自分にプレッシャーをかけて、ひとつひとつのシャッターが重くなっていきます。私たちが写真を撮ろうとした衝動とは、そもそも何だったのでしょう。

G7 X Mark II と共に旅し、町を歩いて、カメラを手にしたばかりの頃の純粋な思いに戻れた気がしました。すなわち「どのように写るか」とか「どのように写そうか」ということではなく、「気になったものにフォーカスする」「残しておきたい光景にシャッターを切る」というだけのシンプルな行為です。小さなカメラだから、センサーサイズも限られているからと、割り切った気持ちが自分自身を楽にしてくれたのでしょう。そしてG7Xの確かな仕事があればこそ「あのカメラで撮りたかった」などという後悔は要らなくなるのです。

小さくてオールラウンドに使える機材をお探しの方はもちろんのこと、大きなフォーマットのカメラを持っている方にこそ今敢えて勧めたい熟成のコンパクト。傑作を撮るためにではなく、単なる記録や記念写真のために、使ってほしいのです。楽しむべきは目の前にあるもの、隣にいる人、その時間。Canon G7 X Mark II は出しゃばらず、黒子のように、必要な瞬間を待っています。ポケットのなかで。

( 2017.11.15 )

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キッチリと仕事をこなす、玄人好みのプレミアムコンパクト。使いかたは選びません。

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カメラ買うとき1枚2枚。ハイスピード・大容量のSDもご一緒にどうぞ。

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シックに装うならブラックのケースがお似合いです。

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ブラウンも捨てがたい・・・その通り。2つ買っても問題はありません。

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水中撮影という手もあるんですね。むむう、楽しそう。

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保護フィルムもつけておきますか。

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