SONY VLOGCAM ZV-1F / SHOOTING REPORT

ソニーから登場したVlogカメラ「VLOGCAM ZV-1F」（以下ZV-1F）のご紹介です。Vlog（ブイログ）とは「Video blog」の略で簡単にいえばブログの動画版のこと。ZV-1FをはじめとするVLOGCAMは動画撮影に特化したカメラということです。ソニーのVLOGCAMはこれで3機種目。「レンズ交換型」「ズームレンズ一体型」に続いて今回登場したZV-1Fは「超広角単焦点レンズ一体型」になります。ZV-1がフルサイズ換算24-70mm相当のズームレンズを搭載していたのに対し、ZV-1Fはフルサイズ換算20mm相当の超広角単焦点レンズを採用。レンズの違いによって使い勝手がどう変わるのか、それが本機種最大のポイントといえます。本体サイズはZV-1とほぼ同じながら重量は256gといっそう軽くなって、スマホに迫る軽快さも魅力。4K 30pの動画性能と明るいF2.0のレンズ、高性能マイクとウインドスクリーン（モフモフ）など、ZV-1Fを使った動画撮影を確かめて参りましたので早速ご覧ください。

( Photography & Text : Z II )

液晶モニターをレンズ方向に向けると即座に立ち上がり、あとは録画ボタンを押せば録画スタート。このツーモーションで撮れるのは、スマホより手軽な印象です。露出やAFはカメラ任せにしてみましたが、暗いところから明るいところへ移動した際もスムーズで違和感がなく、人物の顔がよい具合に調整できています。最短撮影距離はレンズ先端から約5cmで、レンズ前に被写体を近づけるとピントが追いかけてくれる機能はVLOGCAMならでは。AFの動きはややゆっくりですが、動画が自然で見やすいように調整されているのでしょう。

オプションのシューティンググリップ（GP-VPT2BT）に装着し、手に持っての撮影です。超広角20mm相当の画角により撮影場所の情報がより多く伝わることがわかります。また、動画のクオリティを大きく左右するのが手ブレの制御ですが、歩きながらの撮影でもこれだけ安定した映像が得られます。グリップと合わせても442gととても軽量なので、歩きながらの自撮り撮影なども全く苦になりません。

カメラ上部の「S&Qボタン」でスローモーション撮影とクイックモーション撮影に切り替えが可能です（このモードはHD動画になります）。肉眼だと一瞬で通り過ぎる電車も、スローモーション撮影ならじっくりと高画質で楽しめます。動物やスポーツなど動きの速い被写体や、焚き火や水飛沫など変化の大きな被写体をスローモーションで撮ってみると、普段の生活の中に意外な発見があるかもしれません。

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左から「レンズ交換型」ZV-E10、「超広角単焦点レンズ一体型」ZV-1F、「ズームレンズ一体型」ZV-1。起動時にレンズが飛び出ない中央のZV-1Fが断然コンパクトですね。マイク端子、ボディ充電などに使うUSB Type-C端子、Micro HDMI出力端子を備えています。手のひらサイズでシューティンググリップを外せばポケットにも入るほど。

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自撮りに最適、超広角単焦点レンズ一体型Vlogカメラ

ZV-1Fの魅力はなんといっても超広角単焦点レンズ一体型に割り切ったこと。普通に考えればズームレンズ型やレンズ交換型の方が便利なのでは？と思いがちですし、たしかに便利ではあります。でも便利な分、大きくて重くなるのです。撮影のテンポも、遅くなるのです。ズームしないのだから、ズームのことを考えなくていい。これだけで撮影はワンテンポ上がります。そして自撮りをしようとするときに絶妙なのが20mm相当レンズの画角。もちろん「レンズ交換型」なら超広角レンズに交換して対応できたのですが、機材は大きく重く高額になってしまいます。ZV-1Fならスマホのような気軽さで、自分を含めた風景を動画に残しておけます。またBluetooth接続がより簡単になって、専用アプリと連動すればスマホから簡単にSNSにアップが可能。スマホとはひと味違うクオリティで動画を撮影しシェアするなら、ZV-1Fはおすすめの一台です。

( 2023.01.10 )