PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/250, F4.5, ISO 200, Photo by T.Takahashi

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO vol.1 vol.2

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

F2.8通しのマイクロフォーサーズ用超広角ズームレンズ。先行して発売されていたハイエンドズームレンズM.ZUIKO PROの標準そして望遠に続き、いよいよ発売となりました。35mmフルサイズ換算で14-28mm相当の画角をカバー。プロフェッショナルの使用に耐える防塵防滴性能や堅牢性を備え、光学系にはDSAレンズ、スーパーEDレンズ、EDレンズ、EDAレンズ、HRレンズといったリッチなレンズをつぎ込んでいます。もちろんその描写は折り紙つき。絞り開放から画面中央のみならず、周辺部までキリッとシャープな像を結びます。拡大して見ても輪郭がぼやっとするようなことはなく、色収差もほとんど見受けられないという頼もしい写り。明るい開放F値を活かして被写体にしっかり寄れば、超広角ズームながら背景にボケを添えることもできます。おそらくメイン使いは風景撮影ということになるでしょうが、強く出るパースを利用して面白い画を追いかけてみるのも一興。なにせ解像感たっぷりの撮像ですから、真剣に遊べますよ。

( Photography : T.Takahashi / Text : KIMURAX )

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/400, F6.3, ISO 200, Photo by T.Takahashi

AM5:15。朝靄が漂う、ひんやりとした清々しい空気をワイド端にて撮影。作付けされてまだ日の浅い手前の稲から、靄越しの民家まで丁寧に捉えています。ユルイ描写では、微細な水の粒子が漂う雰囲気をこのように克明に刻むことはできないでしょう。ちょうど飛んでいた鳥の姿の輪郭までもトレースしているあたりはさすがですね。マイクロフォーサーズのアスペクト比は4:3ですので、このように素直に正面から捉えると広角感があまり大げさに感じられないところがいいですね。比較的に扱いやすい画角だと感じるのですが、いかがでしょうか?

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/80, F4.5, ISO 250, Photo by T.Takahashi

ズーム域はさほど広くはありませんが、試しに中間の11mm(22mm相当)にて。1段半ほどしか絞っていませんが、しっかりシャープ。発色も上々ですし、クリアな描写に好感がもてます。周辺部の撮像もしっかりとしており、さすがPROシリーズのクオリティですね。

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/800, F2.8, ISO 200, Photo by T.Takahashi

こちらはテレ端。超広角ズームとはいえ開放してしっかり寄れば、被写界深度はこんなに浅くなります。ボケ味も自然で、玉ボケの形も整っておりきれい。ちなみに本レンズの最短撮影距離は20cmで、レンズの先端から約7.5cmまで寄ることができます。防塵防滴仕様ですから、こういったウエットなシチュエーションでも気兼ねすることなく、撮影に集中できるのもマル。


OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/60, F5.6, ISO 1000, Photo by T.Takahashi

ワイド端は室内空間を丸呑みするのにもってこいです。もともと大胆な曲線で構成されている空間なだけに、ぐいっとパースが効いたことでより曲線がデフォルメされています。構造物の人工的な細やかな線は、曖昧になることなく解像感しっかりです。

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/6, F5.0, ISO 1600, Photo by T.Takahashi

カメラボディ側の「5軸手ブレ補正機構」のおかげもあり、高感度に振りつつ、ビシッと手持ちで決めることができました。拡大して見ると、周辺部の点光源部に発生しやすいコマ収差は良好に補正されており、ゴーストもなく中央から周辺に至るまで画質は申し分なしです。

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/1600, F4.5, ISO 200, Photo by T.Takahashi

シャドー部もしっかりと解像してくれるので、露出をアンダー気味にして明暗差をより強調してみました。静けさの中、伸びた影のパース感が印象的です。

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/1000, F9, ISO 200, Photo by T.Takahashi

ワイド端では、角度を付けるとかなり迫力のある画に仕立て上げられます。こういった日中の屋外撮影時はどうしても太陽がフレームインしやすいものですが、フレアやゴーストも大変よく抑えられている印象。クリアな描写は、痛快です。

OLYMPUS E-M1, M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO, 1/1000, F5.6, ISO 200, Photo by T.Takahashi

F5.6までしか絞っていませんが、手前から遠景まで徹底的に描ききっています。センサーサイズを意識させない、解像力がもたらす奥行きとこの立体感。プロでなくても正直欲しくなってしまいます(笑)。


PHOTO YODOBASHI

ズドンと突き出た前玉とボリューム感のある鏡銅。重さは約534gとマイクロフォーサーズ向けのレンズとしてはズッシリ&ガッチリですが、フルサイズ向けのそれと比べたら、遥かに軽くてコンパクトなわけです。それでいてこれだけ解像感たっぷりのクリアな画を叩き出してくれるのですから大したものです。超広角レンズというと画面周辺部は流れやすいものですが、本レンズはしっかり。絞り開放から安心して使っていける描写性能は、頼もしいことこの上ありません。同シリーズの標準ズーム「ED 12-40mm F2.8 PRO」でもワイド端で伸びやかな画を手に入れられますが、超広角のスパイシーな画までものにできる「ED 7-14mm F2.8 PRO」があれば表現の幅がさらに広がることは間違いなし。それなりに少々値も張りますが十分納得のいく、いやそれ以上の収穫をもたらしてくれるレンズですから、まずはぜひ手にとってみてください。

( 2015.07.01 )

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これで大三元が揃いました。使う人の世界観まで広げてくれる、いろんな意味でワイドなヤツです。受注販売となりますので、ご注文はお早めにどうぞ。

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ボディもお考えならコチラはいかがでしょう。いえ、他の機種もオススメなんですけどね。シルバーもカッコイイし、いろいろ迷うんですけどね。。。

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