PHOTO YODOBASHI
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オリンパス “F1.2 PRO” レンズの世界
オリンパスというメーカーは顕微鏡や医療用のスコープなど光学機器、電子機器の最先端のメーカーでもありますが、実は現存する日本最古のカメラメーカーであることを、実はわたくし最近知りました。もちろん往年の名機OM-DやPEN Fなどに憧れてたので古くからある事は知ってましたが、正直驚きでした。時代はフィルムからデジタルに移り、オリンパスはレンズ交換式カメラにおいてセンサーサイズをマイクロフォーサーズ一本で貫くという潔さは、まさにサムライの心意気。その小さなボディでカメラ業界に一体どこまで食らいつくのか昔からのオリンパスファンのみならずカメラファンも注目していた事でしょう。デジタルカメラ時代もいよいよ高画素化が進み、より一掃のレンズのチカラが如実に求めらる中で抜群の切れ味を持つレンズがこのオリンパスにあることをご存知だろうか。各社フルサイズセンサーや中盤センサーを出してきてますが、画質は上がるものの、それに伴いレンズもより高度な技術が求められたりボディのサイズは巨大化を余儀なくされ、一枚あたりの撮像データも重く扱いが難しくなります。オリンパスはこうなることを見越していたかのようにセンサーサイズをマイクロフォーサーズに留めシステムを軽量コンパクトに抑えているにも関わらず驚くほどの画質を実現しています。やはり現存する日本最古のカメラメーカーの技術のノウハウに加えカメラは小さくなければならないという信念があったからだと思われます。
今回新しく登場した17mm F1.2の紹介はもとより、歴史あるオリンパスの受け継がれた伝統や匠の技で現代の高画素化するセンサーに十二分に対応する史上最上級の仕上がりの3本をまとめてみました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
ペンをカメラに持ち替えて。KIMURAXも撮ってみました。
“プロ”に憧れる人へ、道具のチカラを。
PY編集部で執筆を担当するKIMURAXが、まさかのカメラマンデビュー。日頃の私は、カメラマンのロケに同行しています。できない時には、撮影から戻ったカメラマンにネチネチとヒアリングしてから記事を執筆。そんな日々が、そして何年と積み重なり、あんな写真を自分も撮ってみたいな～という気持ちはすくすくと育っていました（笑）。そんな折、「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」が手渡され、撮影の指令が。ヨッシャ！と心が躍ったのも束の間、ズドーンと去来するプレッシャー。そしてなにより恥ずかしすぎます。知り合いや家族ならまだしも、いつもフォトヨドバシのサイトをご覧になっている熱烈なカメラファンの方々の目に触れるという現実を思うと…。とはいえ待ち望んでいたはずの有り難いご指令。拝みながら、祈りながらの心境で撮影を始めました。
まずはやはり開放から、と肩に力が入ったままスタートしたはずでしたが、F1.2の醸し出す世界感にどっぷり夢心地。あれよあれよとシャッターが進みます。プライベートでは「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」を所有していますが、さらにその先にあるとろけるような世界をファインダー越しに覗き見てしまったわけです。自宅での撮影で生活観たっぷりのアイテムが周りにゴロゴロしていても、主役にフォーカスしてしまえば、画面はパッと整理されてしまいます。上品で柔らかなボケの魔法。そしてキリッと立ち上がるピント面。ファインダーを覗きつつ、俺ってイケてるんじゃない？と錯覚する程（身の程知らずですね、失礼いたしました）。これだけの大々口径レンズ、場面によっては多少のクセが見え隠れしてもいいものですが、細心の注意をさほど要することもなく開放からビシバシと気持ちよく撮れてしまいます。さすがは「PRO」レンズ。
近頃は家族のイベントの時ぐらいにしかカメラを手にしない私にも、扱いの難しさは特に無く、自分の意図どおりに撮影できてしまいました。レンズ自体の操作としては、ピントリングを前後にスライドしてAF/MFの切り替えをするぐらい。「プロ対応」のレンズですが、「プロ専用」ではない手軽さを改めて実感したわけです。プロ対応の性能とクオリティを備えているだけに値は張ります。しかし、マイクロフォーサーズというコンパクトなシステムでありながら、手軽に（私にも）表現できてしまったのですから。プロ仕様のレンズ購入まではさすがに考えていなかった、という人にも大いに検討の余地があるレンズだと予感しました。道具のチカラでいい写真がゲットできる、しかも確実に。「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」なら可能です。そうそう、お口直しにというかお目直しに、こちらのバリバリのレビューカットも併せてご覧いただきながら、そのあたりじっくりと考えてみるといいかも知れませんよ。（Photography & Text : KIMURAX）
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
ぼけの質を識る。
オリンパスユーザーなら買うべき一本。
マイクロフォーサーズシステムの「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」は35mm判換算では約50mmのいわゆる標準単焦点レンズと呼ばれています。標準と呼ばれる所以は人の目で見た視界に一番近いと言われているからですが、見たままの光景をそのまま切り取るということは見慣れた安心する画角とも言えます。ところがM.ZUKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROは、ただの標準単焦点レンズではありません。画角的には見慣れているのですが、「何だこのフワッとしてキリっとした画は！」と、きっとみんな思うはずです。それはこのレンズの一番の特徴であるぼけのせいですが、これが実に自然で美しく描かれてます。世の中にぼけるレンズはいくらでもありますが間違いなくトップクラスの上質なぼけだと思います。その美しいぼけのなかに極細の線で描かれた被写体はまるで立体画像が浮き出たかのようです。なるほど「PRO」の名にふさわしい写りです。もっと詳しいレビューはこちらから見れますので、じっくりと見て感じてください。
本レンズは確かに値は張りますが、その分の働きは間違いなくしてくれると思います。（そんな事は言われなくても容易に想像できますよね？）人を撮っても日常をスナップしても100点の写真が撮れたとするなら40点くらいはこのレンズのおかげと言ってもいいくらいですから、それこそ一生モンのレンズと考えれば高くは無いでしょう。（Photography : TT / Text : Z II）
OLYMPUS “F1.2 PRO” レンズの世界
各レンズの実写レビューはこちらから
» M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
» M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO
» M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
( 2018.01.26 )
ワンクリックで、撮ることと記録や作品として写真に残すことをより楽しくさせてくれる魔法のレンズが届きます。
大切なレンズをZEROコーティングクオリティを採用したプロテクトフィルターでプロテクト。
美しいボケを追求し、クリアな描写を堪能できる、PROレンズの標準単焦点レンズ。これだけの描写力ですから、ぜひ開放での撮影を堪能してください。
大きな前玉ですからぜひ保護フィルターを。オリンパス純正ならゼロコーティングクオリティ。反射によるフレア、ゴーストもしっかり抑え、レンズを保護します。