PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Nikon Z 7 / SHOOTING REPORT vol.1 vol.2 vol.3
Vol.1、Vol.2を受けて日常や旅においての使い勝手などについては手応え十分であるということをお伝えできたと思います。Vol.3ではさらに写りに関する性能を検証すべく関東を少し離れ少しだけ本気のロケに出て見ました。少しだけと申しましたのは限られた時間（2日間）で天候を選ぶこともできず、出たとこ勝負であるという意味です。フルサイズミラーレスに変わったことで得られたうま味を少しでもお伝えできればと思います。（※作例画像のクリックで原寸の画像を表示します）
( Photography & Text : Z II )
初秋
変わりゆく撮影スタイル
先日、渋谷で行われたファンミーティングでZ 7を実際に触れたときにボディのサイズ感、質感、ファインダーや液晶モニターなど全てにおいて完成度が高く、これで実際に撮影に出たときに一体どんな画を叩きだすのか、はたまた撮影がどう変わっていくのかがとても楽しみでした。1枚目の沼と木々の写真ですがシャッタースピード1/10秒、絞りF8で焦点距離は70mm。これ手持ちで撮影しています。普通に考えて高画素化すればするほど手ブレに対してシビアになってくるはずですが、それさえも補ってしまう補正技術にただただ脱帽です。木々の葉っぱなどの高周波な被写体では葉の一枚一枚の質感と立体感もキレキレです。葉に寄ったカットでも葉脈の立体感や透過光で透けて輝いてる様子が見たままに再現できています。これはセンサーや解像エンジンもさることながら、Z 7用に新しく出たこのズームレンズも相当磨きこんでいる印象です。また、フルサイズセンサーであるがゆえの美しいボケも見ての通りです。さらに驚愕したのが高感度の画づくりです。この後に載せたISO感度の比較ではISO 400とISO 25600を並べてあります。ぱっと見ほとんど差が無いように見えるほどよく処理してあります。よおく見ても背景が若干ザラつく程度です。筆者の感覚ではISO 12800までは常用レベルに感じました。手ブレと高感度に対して無類の強さを発揮するとなると三脚の出番はかなり減ってくるのではないかと思われます。システムはコンパクトになり三脚も（そんなに）必要がなくなるぶん身軽になりますので、撮影をためらうような少々険しいところまで行けたり、防水防滴にも配慮されているので天気を気にせずカメラ一つで撮影に出かけられるのは嬉しいですね。さぁNikon Z 7だけを持ってちょっと遠出してどこかの山頂や渓谷、霧の中の湿地帯など思い立つところに出かけてみましょう。
高感度の描写をテストした画像です。左がISO 400、右がIS0 25600。これほど高感度に強くなると低照度の室内でも十分撮影が可能です。年末にかけてのパーティシーズンにも大いに活躍しそうです。
半地下のカフェを地上から撮ってます。アイレベルでは構えにくい場所でもチルト液晶で簡単に構図を決められます。少々暗くてもISO 6400で全く問題なし。
夕暮れに降りしきる冷たい雨の中に外国製のキャンピングカーを見つけたので撮ってみました。金属の質感描写は温度さえも伝わってきそうです。
( 2018.10.01 )
生まれてこのかたニコン党の皆さま、ニコンに憧れこれからニコン党になる皆さまもお待たせしました。ミラーを脱ぎ捨て身軽になるときが来ました。写りはもちろん全方位的に進化しています。迷うことは何一つありません。清きワンクリックを。
ニコン党の皆さま、まずはこの珠玉のボディを確保しましょう。今お持ちのレンズでもその実力は確かめられます。
新時代のカメラには新時代のメモリーカードということです。XQDカードを一度使うとSDカードには戻れなくなると言われるほど素晴らしい性能です。使ってみて周りの人にも是非とも広めていただきたい。
カメラは手ブレにも高感度にも強くなったことで撮影時間は大幅に伸びることが予想されます。電池の予備は気持ちの安心につながります。