LAOWA CF 4mm F2.8 CIRCULAR FISHEYE

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

2016年の日本上陸以来、独自の路線を突き進む中国の交換レンズメーカー、LAOWA（ラオワ）。「ライバル不在」と評されるその目の付け所と突き抜け感（あるいは割り切り）がユーザーの共感を呼んで、今やコアなファンが世界中にいます。まさに他の追随を許さない、我が道をゆく孤高の存在。それがLAOWAというメーカーの圧倒的な魅力なのでしょう。

そんなLAOWAのフィッシュアイレンズのレビューです。焦点距離4mm、開放F2.8。これはイメージサークルがセンサーサイズよりも小さい、「円周型」と呼ばれるフィッシュアイレンズです（イメージサークルがセンサーサイズより大きいものは「対角型」）。イメージサークルがセンサーサイズの中に収まってしまうということは、つまり得られる画像は円形をしています。ここから四角くトリミングしてもよし、丸のままでもよし。もちろんここでは得られた画像をそのまま掲載しています。

( Photography & Text : NB )

写りは、ピントが合っている限り、じゅうぶんにシャープで解像度も高い。正直、写りをどうこう言うレンズではないと思っていたのですが、これはいい意味で想像を裏切られました。発色もばっちり、開放でも変な色滲みなど皆無で、しっかりと真面目に作られたフィッシュアイレンズだということがわかります。

このレンズの画角は210度。つまり真横（180度）を超えて、さらに15度ぶん、後ろまで写るというわけです。こうなるともう、ボディを掴んでいる手が写ってしまうのは不可避。三脚に据えたところで、仰角をつけたアングルじゃない限り三脚の足が写ります。それだけじゃありません。自分の足が写ります。服が写ります。近くにいる人が写ります。もう、何もかもが写り込みます。つまり、そこが面白いレンズなのです。

せっかくのフィッシュアイですから、例の「鼻でか犬」の写真を撮ろうと思ったのですが、これを撮るにはもうちょっと焦点距離が長い方がいいみたいです。っていうか、全然じっとしてないじゃん！まったく躾のなってない犬です（ウチの子です）。きれいな舌の裏が撮れたのでまぁ良しとします。

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先入観を捨てて、まずは使ってみなはれ

フィッシュアイレンズ。カメラをやっている人なら誰でもその存在は知っているでしょう。しかしフィッシュアイを常用レンズにしている人には会ったことがありません。というか、持っているというだけでも稀でしょう。世の中には特殊なレンズがたくさんありますが、一番有名な特殊レンズ、それがフィッシュアイかもしれません。しかし、特殊といってもその正体は「いかんせん広すぎる広角レンズ」というだけですから、恐るるに足りません。あまり深いことを考えず、とにかく目についたものを片っ端から撮ってみる。アングルをちょっと変えるだけでガラッと世界が変わるので、いろいろ試してみる。それで「あはは、こんなの撮れた〜」ってみんなで大笑いすればいいのです。もちろん、軽い気持ちで使うレンズに高いお金は出せません。その点、こちらはヨドバシカメラで税込み28,050円（フジXマウント、2020年9月現在）。軽い気持ちでどうぞ。

( 2020.09.14 )