PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

Canon EOS R6 Mark II / SHOOTING REPORT

フルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラEOS R6 Mark IIを紹介します。先代モデルCanon EOS R6に比べて、画素数が2010万画素から2420万画素に増加、電子シャッター利用時の連写速度が秒間20コマから40コマに向上、AFスピードが0.03秒と速くなり、被写体検出の動物優先に「馬」、乗り物優先に「飛行機」「鉄道」が追加されました。バッテリー改良により撮影可能枚数も増加(ファインダー撮影時:約250枚→約320枚、モニター撮影時:約350枚→約580枚)しており、使い勝手は一層良くなっています。動画についても6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K撮影や最大6時間の連続記録が可能になり、本格的な動画撮影に応える性能に。Rシリーズの中級機に位置付けられる本カメラですが、多くの人には主力として十分活躍できるスペックと言えるでしょう。今回の撮影、露出補正以外はカメラ任せにすることでその実力を試してみました。すべてJPEG撮って出しです。

( Photography & Text : A.Inden )

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

カメラ設定は、ISOオート、絞り優先AE、AFモードはAI FOCUS、被写体検出/人物。完全逆光で背景と人物のバランスが難しい条件ですが、EVFを覗きながら人物が暗くならないように露出補正して撮影しました。ファインダーを覗いた際には「白飛びしているかな」と不安でしたが、ハイライトに調子も残っていてセンサーの階調の広さを感じます。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

画素数がアップしただけでなく新シャープネス処理により解像感が向上。ピントピークは砂の一粒一粒まで数えられそうです。開放F4の撮影ですが、ピント面から離れるにつれて柔らかく滑らかにボケていく様も、フルサイズセンサーならではの表現力ですね。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

しっとりとした空気感を纏う雨上がりのストリートを見事に写し取ってくれました。見たままの印象通りに、ナチュラルに紡ぎ出してくれるところが実にキヤノンらしいと思います。クリックで原寸画像が開きますので、R6 Mark IIの生の写りをご確認ください。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM「被写体検出/乗り物優先/飛行機」で撮影してみました。一度認識すると周囲の被写体に影響されることなくAF追従してくれて、手前のビルに影響されることなく飛行機を捉え続けることができます。また、追従が始まると合従サインが緑色から青色に変わって、AFが追いかけているポイントをはっきりさせてくれるので、撮影していて安心感があります。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

RF24-105mm F4 L IS USMとの組み合わせでは最大8.0段の手ブレ補正効果が得られます。計算上では1〜2秒ぐらいのスローシャッターまで切れるはずですが、車が消えてしまうため1/10秒と控えめにしました。画面下部の光は車の跡。夜景を手持ちで狙うのもまったく無理のない補正効果ですね。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

高感度性能が良くなっているのも重要です。本カットは常用ISO感度最高の102400で撮影してみたもの。暗部にノイズは乗ってきますが、解像感もあり十分実用に耐えるのではないでしょうか。


EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

「被写体検出/乗り物」でAI FOCUSで撮影。信号待ちしている車にピントを合わせておくことで、走り出した後にカメラを動かしても合焦点が変わらず、流し撮りが簡単にできました。色違いの車などいくつか試してみましたが追従は正確です。カメラ任せでこうしたことができるようになると、撮れる写真の幅がどんどん広がっていきます。

  • EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden
  • EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM, Photo by A.Inden

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

こちらもAF追従のチャレンジ、向かってくるアザラシの髭にピントを合わせています。追従が決まれば画面全体どの位置に移動してもAFを合わせてくれるので、あとは構図とタイミングだけ。撮れなかったものが撮れるようになる、本当に便利な機能ですね。この場面、アザラシの動きが想像以上に速くて被写体ブレを起こしてしまったので、ISO感度を25600まで上げました。ノイズもほぼ見られず普通に使える感度だと思います。


EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

まるい水槽のなかに漂うクラゲです。低照度であり、動きが速く、コントラストのない被写体のためにこれまでうまく撮れなかった被写体なのですが、やっとイメージ通りに撮影できました。AFの進化、手ブレ補正、高感度・・・技術の進化の賜物です。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM被写体追従の機能は、カメラを動かしてフレーミングを変える時にも重宝します。「動物優先」に「カエル」はありませんが、クリッとした目玉を認識したようでAFがしっかりと捉えてくれました。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

ここまでたくさん目があると・・・顔にピントを送ってくれません。いや、すばらしい解像力です。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

動物の瞳にもぴったりフォーカスしてくれるから、ゲージ越しの撮影もお手のもの。ゲージのワイヤーを先に捉えてしまう場合は一旦MFでピントを合わせてからAFに戻すと、うまく追従が機能しました。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM

気ままに動き回る我が家の同居人を写すのに、EOS R6 Mark II はうってつけのカメラではないかと思い至りました。「動物優先/瞳検出(自動)」「ISO AUTO」「AI FOCUS」に設定し、いつも手元にカメラを置いて「いいな」と思った瞬間をパチリパチリと撮影。ONにした瞬間の起動が速く、AFが瞳にサクッと合い、シャッターもすぐに切れるおかげで、なかなかじっとしていない猫の自然な様子を捉えられたと思います。

EOS R6 Mark II, RF24-105mm F4 L IS USM


PHOTO YODOBASHI

カメラがサポートしてくれるから、撮れる世界が広がる。

被写体追従をはじめとして撮影の助けとなる機能が充実したEOS R6 Mark II。その実力を信じてカメラ任せにしてみれば、便利に、ほぼ意図通りに撮影することができました。特に進化したAFは驚きで、いままで何度か挑戦して撮れなかったクラゲやアザラシをあっさりとクリアー。我が家の猫もあまりにも気楽に(=カメラが仕事をしてくれて)撮れてしまうので、仕事を忘れて可愛い可愛いと愛でてしまいました。しかし、進化したAFを感じさせてくれるのはその描写力があるからこそ。画素数がアップした新しいセンサーと映像エンジンDIGIC X、新シャープネス処理により、解像感高くキリッとした描写が得られるほか、高感度・低ノイズ・手ブレ補正といった進化もあって撮影の歩留まりが向上しました。カメラが撮影者のスキルをカバーしてくれるので、どんなレベルの方にとってもメインカメラとして活躍できると思います。これだけの機能があれば、あとは写真を撮るだけ。どんどんシャッターを切って、このカメラを手にしたから撮れた決定的瞬間を見つけてください。

PHOTO YODOBASHI※先代モデルから電源スイッチが右側に移動し、左側に独立した静止画/動画切り替えレバーを搭載する形となりました。外形寸法は約138.4×98.4×88.4mm。重量は約670g(バッテリー、カード1を含む)です。

( 2023.05.25 )

Loading..
Loading..

今回の撮影に利用した組み合わせです。使いやすく機能も十分で、大抵のものは撮影できます。ほぼ無敵ではないでしょうか。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

ボディだけをお求めの方はこちらを。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

容量が14%増した新バッテリー。1本でかなり撮影できますが、複数本お持ちであればさらに安心です。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..