PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Canon PowerShot G9 X / SHOOTING REPORT
今回ご紹介するPowerShot G9 Xは、キヤノンの高性能コンパクトカメラ「Gシリーズ」で最もフレンドリーな「末っ子」といった位置付けになりますが、S120などで人気を博したハイエンド「Sシリーズ」のサイズ感そのままに、Gシリーズのスペックを詰め込んだモデルとも言えるかもしれません。センサーはコンパクトカメラのものとしては大型の1型を採用。これにF2.0の大口径標準ズームレンズ (35mm判換算28-84mm相当の画角)と、先進の映像エンジン「DIGIC6」が組み合わさるのですから、高い描写性能が期待できそうです。大きさ（幅・高さ）はなんと名刺入れよりも小さく、重さは電池とメモリーカード込みでたったの209g。これならバッグやポケットに入れてもかさばりません。操作もタッチパネル液晶でスマホのように簡単そのもの、撮影する機会も増えそうです。軽くてよく写って簡単。もうこれ一台でいいのではないでしょうか（笑）。ともかく、作例をご覧ください。
( Photography & Text : TAK )
暮れなずむ冬の清水寺周辺を広角端で。F5.6まで絞り、手前から遠景までをシャープに捉えてみました。コントラストと階調のバランスも良好で、身の引き締まるような寒さまで伝わってきます。
テレ端開放で中遠景を。木の葉の前ボケも柔らかく好感が持てます。光の向きの影響もありますが、橋上の人々や背景の木々の立体感にも目を奪われます。記念撮影中の人物まで優に20メートルはあったと思いますが、やはり大型センサーが効いているのでしょうね。
老舗の建物の印象的だった部分をズーム中間域で切り取りました。背面液晶でピントを合わせたい部分にタッチしてフォーカス。これは快適です。
午後の斜光線に輝く梅の花。春が待ち遠しいですね。
広角端開放でググッと寄ってみました。さすがは1型センサーに大口径レンズ、大きく柔らかくボケてくれる印象です。ピント部のシャープさも十分。ハッピーな色再現も好印象ですね。ハイエストライトまでの階調のつながりもなだらかで、ラッピングの透明感もよく出ていると思います。
大きな輝度差にもかかわらず、豊かなトーンで見たままを 捉えてくれました。異なる素材の質感表現も、、、ちょっとお腹が空いてきました。
ISO 800は常用レベルと言って良いでしょう。ノイズ処理も絶妙で、急激に解像感が落ちることもありません。28mm相当の画角はスナップにもぴったり。手振れ補正もこういったシーンでは 心強いですね。
これ一台でいける、最小１型コンパクト。
常に携帯できるサイズ。実用に十二分に耐える高画質。こんなに小さいのにここまで写ってくれるとは！参りました。良いシーンに出会っても、カメラを持っていなければ撮れませんよね。その意味で、本機はシャッターチャンスに強いカメラです。初心者の方でもカメラ任せのオートにしておけば、タッチシャッター機能も備えた背面液晶上で撮影を完結できます。また上級者の方でも露出などを自分で設定しつつ、じっくりと撮り込んでいただけます。NFC対応のWi-Fi機能を使って携帯端末に画像を送ったり、スマホからアプリ経由でカメラを操作するのもお安い御用。ボディ色は精悍なブラックと、ブラウン革を纏ったエレガントなシルバーの二色が用意され、いずれも直線的でクラシックな外観によく似合います。 ミラーレスや一眼レフをお使いの方、既にコンパクトカメラをお持ちで買い替えをご検討中の方はもちろん、初めてのカメラをお探しの方にも。G9 X、すべてのユーザーにオススメします。
( 2015.02.24 )
ビシッと決まった黒。飽きることのない王道です。
気品すら漂うスタイリッシュなシルバー。どちらか迷うということは、そういうことなのです。
高級感あふれる本革製。留め具の金色が映えます。ハンドストラップも付いています。
これ、シルバーはもちろんブラックにも合いそうですよ。バッグ内での「衝突」も防いでくれます。
カメラが使いやすい分、ショット数も増えます。予備を持っておくと安心です。