PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SORI2 - 新宿光學總合研究所

第6話
カイハツのハナシ
そこには未開の荒野が広がっている?

話はぜんぜん始まらない

CP+の直前特集号を挟みましたが、前回は製造の話でしたね。そう来れば当然、今回は開発の話となるのは自明の理であります。

藤原室長

「開発」という言葉から連想するイメージって、どんなものですか?

カイハツ北村
1号

試験管を持つ白衣の人

あーなるほど。それは医薬品の開発ですかね。テレビCMでもよく出てきますよね。他には?

カイハツ北村
2号

ヤバい目をしたマッドな博士

3号

ビーカーの中で沸騰している怪しげな液体

4号

窓から不気味な月が覗く研究室

あれ?・・

カイハツ北村
1号

端子が剥き出しの、でっかい電気スイッチ

2号

それをがちゃん!と入れると、ものすごい高圧電流がバーン!

3号

画像が黒白反転で点滅

あのう、もしもし?

カイハツ北村
4号

長い眠りから目を覚ます、得体の知れない生き物

2号

きゃー、こわいー

ちょっとちょっと。

カイハツ北村
4号

はい? どうしました?

どうしましたじゃないですよ。いったい何の話ですか?

カイハツ北村
4号

え? 開発のイメージですけど?

偏り過ぎでしょ。

カイハツ北村
2号

フィルターの開発には試験管や高圧電流は使わないのね。じゃあ、どんな感じなのかな。まずはどこから始まるのかしら。

3号

シーズン1でお世話になったNコンさんの場合、「新しい商品を考える部署」があって、そこから開発の部署に開発案件が行くと言ってたでござるな。

つまり「商品企画部」ですね。大企業様にはそういう部署がありますよね。数年先までのマイルストーンがしっかりできてたりして。

藤原室長
1号

あれ? おや? もしかして・・・無いんですか? 商品企画部。

うわ、感じ悪ぅ。ええ、無いですよ。すいませんね。

藤原室長

「まず企画ありき」だと、ウチのようなメーカーの良さが発揮できないかもしれないですね。

カイハツ北村
2号

その「良さ」とは?

フットワークの軽さ。そこから生まれる臨機応変。スピード感。

カイハツ北村

逆に満足いく結果が出るまで、ひたすら時間をかけることもあるけどね。

オヤカタ関

まあ、それも臨機応変の裏返しと言えましょう。

カイハツ北村

いずれにしても小さな所帯ゆえの利点も欠点もあります。利点は伸ばし、欠点には目をつぶる。そんなふうにしてこれからもがんばっていく所存です。

藤原室長

そうそう、開発の話をするにあたって、今日は講師役の人をお呼びしています。こちら開発センターの髙橋 薫(たかはし かおる)さんです。

カイハツ北村

髙橋です。よろしくお願いします。

カイハツ髙橋
1号2号3号4号

よろしくお願いしまーす!

やっと真面目な話(お忙しい方はここからお読みください)

ではさっそく参りましょう。フィルターって、どれもだいたい同じようなカタチをしてますよね。でも見た目は同じでも効果が違えば開発の進め方もぜんぜん違うわけで、なかなかひとくちではフィルターの開発を言い表せません。でもフィルター開発で「大事だなあ」と思うところは共通しています。それはこういうことです。

カイハツ髙橋

PHOTO YODOBASHI

2号

そうかあ、「性能」と「機能」の違いね。

1号

道具としては、どちらか一方だけが突出しててもダメなんだろうね。バランスが良くないと。

2号

ねえねえ、JIS規格、ISO規格ってナニ?

4号

工業製品を作る時の、いろんな細かい取り決めのこと。例えばレンズとフィルターがそれぞれ勝手な作り方をしてしまったら、お互いが取り付けられなくなってしまうでしょ。だから必要なところは両者とも同じ仕様で作りましょうね、と規格で定められているわけ。

2号

例外がある、っていうのは? 赤字のところ。

4号

そういう規格がちゃんとあるんだけど、デザインを優先させたり、解釈の違いなんかによって、つく筈のフィルターがつかないじゃん! とか、フィルターつけたらフードがつきませんがな! みたいなことがごく稀にあるらしい。

では、商品開発の流れについて、ざっくりですが説明していきましょう。

カイハツ髙橋