PHOTO YODOBASHI

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SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

シグマのプレミアムコンパクトプライム「 I 」シリーズから24mm F2 DG DN | Contemporaryが登場です。本レンズは開放F値2.0という明るいワイドレンズでありながら小型軽量で、画面周辺部分まで高画質を維持する高い光学性能が特長です。光学系は、透過性に優れた2枚のSLDガラス(特殊低分散ガラス)とFLDガラス(超低分散ガラス)を1枚採用しています。さらに、2枚の非球面レンズを効果的に使用することで、各種収差を補正しながらレンズの枚数を減らし、365gという軽量化を実現。24mmという画角は84度と視界のほとんどを捉える広さがあり、風景や星空の撮影、小型軽量を活かした街撮りスナップや、歪みが少ないことで建築撮影にも活用できそうです。また、最短撮影距離は24.5cmと、かなり寄ることが可能なのでグッと寄った迫力のある写真も撮れます。そして、本レンズの見どころの一つ、明るめのF値がもたらすボケにも期待が膨らみます。いったいどんな写りを見せてくれるのか、作例をご覧ください。

( Photography : TAK / Text : Z II )

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

24mmでF2というのはどの程度ボケるのか。2〜3mあたりにフォーカスして、ボケの量を見てみました。この距離でも前後がしっかりとぼけているのが分かりますね。無論F1.4ほどではないにしても、ピント部は明確に分離されていますから、距離の違いを伝えることができます。背景のボケもうるさくならず、好感が持てました。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

最短撮影距離24.5cm付近です。ここまで寄ると、ボケも相当大きくなります。背景が判別できるほどでありながら、柔らかさもあって上質なボケ味ですね。前ボケもこれまた美味。AFも俊敏で、近距離でも音もなく合焦します。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

背景がさらに近くなった時のボケ味もご覧ください。クリアさと量感が同居したような、これまた実に良い塩梅です。なんでもない植え込みとは思えない、ドリーミーな世界が演出されています。ボケの話ばかりになってしまいましたが、もちろんピントのキレは開放からシャープそのものです。鋭いツッコミがなければ、ボケは成立しませんよね。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

ボケの出にくいアングルで撮ってみましたが、それでもF2ならではの距離感の違いが見て取れますし、立体感があります。逆光耐性もまったく問題なし。逆光でも順光でも、感じるままにレンズを向けましょう。


SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

広角独特のデフォルメ効果にあやかり下から見上げれば、先すぼまりが強調され被写体の存在感が増します。色再現も濃厚でコントラストもしっかりとついていますが、わざとらしさがないところも好感が持てます。それにしても切れるレンズですね。絞ろうと思ったのですが、開放で十分でした。また、開放でも意外と周辺光量の低下は少ないようです。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

玉ボケはどうでしょう。周辺はレモン状になりますが、輪線ボケも認められず柔らかい印象なので、うるささがありません。距離によるボケ量の推移もスムーズですね。グリーンのボケの滲み具合もたまりません。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

歪曲はボディ側での補正を前提として設計されているので、設定でオンにして撮影しています。直線が曲がって写ることがないので、建築などにも好適です。絞っていますが前方まで見通しの良い描写ですね。ヌケの良さも効いています。広角レンズの中でも、24mmは実に扱いやすい焦点距離だと感じます。このシーンでは20mmや21mmですと手前の手すりなどが写り込みますし、28mmでもこのワイド感や遠近感は出しにくいのでシャッターは切らないでしょう。それに対して24mmを使っている時は、労せずして全てが決まることが多いのです。それだけつぶしの効く画角なのでしょう。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

先ほどのカットも同様ですが、被写体に正対するほどデフォルメを抑えることができます。とはいえその理屈が成立するのは、歪曲への対処がしっかりしているレンズだけです。曇天下でしたがコントラストも良好。金属、ゴム、木、コンクリートなど、様々な材質の違いもつぶさに描き分けてくれます。


SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK



SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK

フリンジも認められません。そして、この場面でも24mmの画角が一発でハマりました。今や24mmは標準ズームにも含まれ、以前ほど目立たない焦点距離となっている感もありますが、こちらはF2で小型軽量です。

SONY α7 III, SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary, Photo by TAK


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色乗りとボケにノックアウト

まず驚いたのは、画の色乗りのよさ。パンチの効いたこってりした発色は、見た瞬間にスカッとする写り。それを支えているのは、やはり光学性能の高さです。収差や歪みなどはほとんどなく、キレもよく、そして上質なボケが画に奥行きを与えていることに驚かされました。また、描写性能が高いだけでなく、ピントリングや絞りリングなど各操作の感触や音にまでこだわったことにより、このレンズの道具としてのクオリティを、より一層上げているように感じました。今までにも、ボケる大口径のワイドレンズは各社提供しています。しかし如何せんどれも大きく重く、しかも大変高価なものが多いのが現状です。今こうして、よく写る、ボケる、そして小さくて軽いワイドレンズの存在を目の当たりにしました。以前から大口径ワイドレンズの存在が気になっていたという方も、もう躊躇する理由はなくなりましたね。このレンズを手にすることで、これまで味わえなかったワイドでボケを活かした、インパクトのある写真が撮れることでしょう。是非とも揃えておきたい一本です。

( 2021.10.06 )

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黒光りする見た目も、サイズも写りも文句なし。大変コスパのよいレンズです。

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シグマ純正のフィルターでしっかりガードも上げておきましょう。

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35mm F2も気になりますよね。

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どうせならF2を制覇しちゃいましょう。揃ってるって気持ちいいですよ。

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