PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/1250, F3.5, ISO 100, Photo by Z II

SONY α7R III / SHOOTING REPORT

35mm判フルサイズミラーレス一眼として確固たる地位を築いていきたSONY α7シリーズ。その第三世代目となるα7R IIIが登場しました。いわゆる「無印」に続いてという形ではなく今回はいきなりα7R IIIの登場です。少し前に発売されたα9から程なくして登場したα7R III。αシリーズはα9から操作性が格段に向上している印象ですがそれを踏襲しつつ、スペックに目をやると定評のあるα7R IIと同じ有効画素数4240万画素センサーを用い、画像処理エンジンを刷新することでより広くなったダイナミックレンジ。追随最高約10コマ/秒の高速連写や、瞳AFなどオートフォーカス面の大幅な進化。5.5段の補正効果を持つ5軸ボディ内手振れ補正などなど。シリーズ最高画質モデルがすべてのスペックにおいても一次元上のステージに上がった事が伺えます。とにかく四の五の言っていても始まりません。今回の撮影はZ IIさん一人にすべておまかせしました。特に高速となったAFや動体への追尾性能や瞳AFの進化。さらに磨きのかかった画質面など、大幅ブラッシュアップのα7R IIIの魅力を伝えてもらいましょう。

( Photography : Z II / Text : EYTZ.T & Z II )


SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/250, F6.3, ISO 100, Photo by Z II

「写り」で真っ向勝負。

今回のお題はα7R IIIで得られる世界。前作のα7R IIから良くなったポイントをできる限り盛り込んでみようと思い、まずは山の方に向かってみました。紅葉のシーズンも終わりかけていましたがなんとか燃えるような紅葉に出会えました。山の端に沈みかけた陽の光に照らされていろんな種類の赤色に発色した葉の表情を捉えました。もうパッと見ただけでもなんか凄い感じがしますよね。α7Rシリーズの赤色の再現はもともと定評がありましたがさらに再現力が上がった印象です。何種類もの赤を見たままに高詳細に再現できています。
(※上記画像のクリックで原寸データを表示します)

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/4000, F2.8, ISO 100, Photo by Z II

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/160, F8, ISO 100, Photo by Z II

火山地帯の荒涼とした風景を撮ってみようと少し標高の高いところまでやってきました。天気は予報通りの曇り、わかってはいたものの少し気持ちもどんより。とりあえず見るだけ見てみようと展望エリアを目指して登り始めました。薄い空気のせいで、ふうふう言いながらなんとか登り着きました。そこには目の覚めるような色の湯釜の湯を見ることができました。これには登って来た甲斐がありました。もちろん生で見るに越したことはないですが、ここはα7R IIIの出番です。絞りはf8、鮮やかな湯釜の色とむき出しの山肌のコントラストが際立ち、加えてどんよりした空のおかげで荒涼さが3割ほど増したように感じました。景色が天気によってどう転ぶかなどは実際に見てみないとわからないものです。それを見たままに忠実に再現できるα7R IIIはまさに頼もしい相棒でした。

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/5000, F4, ISO 2000, Photo by Z II

滝をどう撮るかはそれぞれですがそこに滝があればまず撮りたくなる被写体ですよね。今回はたまたま長靴を履いていたのでザブザブ近寄ってカメラを構えました。防塵防滴のカメラはこういう時頼もしいです。完全に流れを止めるためにシャッタースピードは1/5000秒に設定します。そのためにISO感度を2000に上げていますが高感度性能が良くなったおかげでノイズ感は微塵も感じません。
(※上記画像のクリックで原寸データを表示します)

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/6400, F2.8, ISO 250, Photo by Z II

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/1250, F2.8, ISO 200, Photo by Z II

前モデルのα7R IIよりAF機能がおよそ2倍にアップしたというので瞳AFの確認と合わせてテストしました。瞳AFとは人の顔を自動で認識してさらに瞳にピントを送るという機能ですが、屋外で動きのある撮影では大変重宝しました。少し焼けた肌の色や質感の再現は流石というほかないです。さらに背景の海のトーンもしっかり残っていてダイナミックレンジの広さに感心しました。

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/1250, F2.8, ISO 200, Photo by Z II

チルト液晶モニターの普及でローアングルの撮影はずいぶんと楽になりました。そこへ加えて今回からタッチパネルでピントを送れるようになりました。まさに至れり尽くせりですね。よく写り使い易い。撮り手のことをよく考えたものづくりにとても熱い情熱を感じました。

SONY α7R III, SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM, 1/500, F8, ISO 100, Photo by Z II


PHOTO YODOBASHI

α7Rシリーズの完成形。

α7シリーズは、ベーシックな無印α7、高感度に強く動画性能を極めたα7s、そして高解像度、高画質のα7Rと棲み分けがありますが、高解像度モデルのハンディとも言える高速AFや連射性能などあらゆる面でクリアされてます。もちろん画質面に置いても見ていただいた通りダイナミックレンジの拡大など、さらなる画質性能を向上させていてるあたり、ソニーのこのモデルに対する力の入れようが感じとれます。さらに今回テストは出来ていませんが、ピクセルシフトマルチ撮影機能ではさらに高精細の描写、緻密な画が表現できるようになっています。三脚を据えての広大な風景や、建造物の緻密な細工など解像感バリバリに捉えたいところです。もちろん動画性能のスペックアップも抜かりありません。4K動画はHDRが向上し、フルHD映像で120fpsのハイスピード撮影出来るなどなど、プロフェッショナル向けの機能も充実しています。操作性に置いてもタッチ操作、チルト可動対応にジョイスティック。さらにダブルカードスロットやバッテリー容量のアップ、PCリモート撮影などなど、ハイアマチュアのみならずプロ機材としても十分なポテンシャルを持ち合わせました。

第三世代となったα7R III。α7R IIユーザーにとっても望んでいた機能をすべて搭載してきた印象です。もうこれ以上何を望むのでしょうか?って言いながら人間の要求は無限ですが(笑)。まさに35mm判フルサイズミラーレス一眼の決定版。ぜひご自身の手でお確かめください。

( 2017.11.27 )

Loading..
Loading..

4Dフォーカスに、AF/AE追従、最高約10コマ/秒の高速連写。さらに画像処理エンジンも一新され、大きく進化を遂げたα7R III。もう死角はありません、買わない手はありませんね。キレッキレの画質とスピードをあなたの手で。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

大容量となった新バッテリーですが、撮影に集中してしまって、気がつけばって事がありますよね。バッテリーが無くなっては何も出来ません。予備に一個はカメラバックに納めておきたいですね。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

α9と共通の縦位置グリップ。横位置撮影と同様のホールド性でポートレートなど縦位置での撮影を多用するするなら必須アイテムです。バッテリーを2個増やすことが出来、さらにUSBケーブルを用いて、本体経由で充電も可能です。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

タッチ操作も出来、汚れや傷、衝撃からも守るガラスタイプの純正モニター保護シートです。何かあってからでは遅いですね。大切なカメラの液晶ですから買ったときから守ってあげましょう。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

コンパクトボディのα7R III。手の大きな男性や、小指が余ってしまう方には、これひとつでぐっと持ちやすさが変わります。縦位置グリップまでは必要ないけれどって方にはお薦めのアイテムです。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

高速連射や4K動画撮影には、高速書き込みが出来るSDXCカードがおすすめです。高画素でさらにダブルスロットとなったα7R IIIには同様量を2枚用意しておくのがおすすめです。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..