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祝 PENTAX 100周年! - Chapter 1
PENTAXIAN

「PENTAXIAN(ペンタキシアン)」という言葉をご存知ですか。車好きの方であれば「スバリスト」と言えばお分かりになるのでは。それは、ペンタックスの絶対的信者、メーカーの面白さに気付き、その沼に引きずり込まれてしまった幸せな人達。

この度、PYでは「祝 PENTAX 100周年!」を記念して特集をお送りします。その手始めとして、きっと多くの「PENTAXIAN(ペンタキシアン)」が集まるであろうイベント「PENTAX KP J limited NIGHT」に参加してきました。このイベントは100周年とは違う企画ですが、この特集を始めるにあたり、どうしてもファンの熱い想いに触れてみたいと考えたからです。ウェブサイトからしか申し込めない一般人にはかなり敷居の高いイベント。さて何が待ってるか、潜入してみたいと思います。


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「PENTAX KP J limited NIGHT」

今夜の主役、リーゼントのようなアイレベルファインダーの「PENTAX KP J limited」。ポイントは、大口径のレンズを付けるときに邪魔になるのでは?とちょっと心配になってしまう長~い長さの愛レベル、おっと、アイレベル。この斬新すぎるほどのデザインは、トップカバーを取り外し可能にすることで通したそうです。気合のリーゼント、男の美学ですね。

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トップカバーを取り外すと43年ぶりに復活したAOCoの旧ロゴがお出ましに!強力な隠れキャラですね。この旧ロゴを使うには高い敷居があったそうですが、なんとか使用にこぎつけたようです。苦労話を商品企画部のTKOさん(PENTAX KP J limited企画担当)にお聞きすると、小声で「実は生産部門にも直前まで内緒で」とのご返答。思い切ったことをやるときには、やっぱりそうですよね(笑)。プロセスはどうあれ、一人の思いが実現できてしまうなんて、愛すべきメーカーですね。左下にあるのが、外されたトップカバー。


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Start

受付をすませるとちょっとマニア心をくすぐる入場券が渡されました。これを見せると飲み物がいただけます。ソフトドリンクだけかと思ったらビールも!ハイボールも!!うきうきビールをいただきました。ここに書かれている1%の数字はつい先日、編集部員の間でも話題になったばかり。これは「1%でもいいので、熱烈に支持して愛してくれるユーザーが存在してくれるなら、その為に造ろう」というありがたいお言葉を表しています。

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ステージ左側のTKOさんが、開発の舞台裏など軽妙なトークで場を盛り上げていきます。そして事前に集められたアンケートに沿って、熱い意見交換が繰り広げられました。話の中心は機材のカスタムについて、limitedレンズ、K-1、ストラップ、レンズキャップ、起動画面に対する新たなカスタムのアイデアがとめどなく出てくる、出てくる。熱量がハンパありません。

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各担当者ごとテーブルに分かれフリートーク。これはもはや非実用的とも言えそうなほど個性的にカスタムされたカメラを中心に、具体的なカスタムの方法、メリットの話で盛り上がります。車のオートサロンではありませんが、カスタムカメラのショーがあってもかなり盛り上がるのではないかと思ってしまいました。自分もPENTAXIANの世界にだいぶ染まってきたようです(笑)。

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参加者がホームセンターで買ってきた木を丁寧に磨きあげて自作したグリップを、真剣な目で見るTKOさん。あまりの美しいできにTKOさんから製作者に、材料の話、製作の方法など逆質問が。このまま製品になってしまいそうな勢いでした。すると参加者から、冒頭でも紹介したアイレベルファインダーを同じように自作してもかまわないかとの問が。ハイ、もちろん笑顔で一発OK。

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カスタムされたカメラたち。TKOさんが作られたプロトタイプ、他機種のカスタムも含まれています。もちろん、ユーザーがカスタムしたカメラも。

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最後は記念グッズ争奪じゃんけん大会。ステージの真ん中でグーを出している方は、このために大阪から出張してきた、じゃんけんのプロフェッショナルと紹介されていました。こんなに大勢のじゃんけん大会を仕切るのは大変ではと思っていたら、スムーズにテンポよく参加者の笑いも引き出しながら仕切っている姿はまさにプロ。多才な社員さんがいらっしゃることに、これまた驚かされました。


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番外編:気になったグッズ

TKOさんがこの日のために製作したフード付きレンズキャップ。フードとレンズキャップが接着剤で固定されているため、撮影時にはフードが使えません。実用性は?そんな質問は野暮ってものでしょう、カメラにつけられた姿はかっこいいですね。

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グリップをつけ、リモコンを埋め込んだもはや原型をとどめないカメラ。人形はマジックテープで取り外しができます。この発想の源はどこからくるのでしょうか。カメラはもはや写真を撮るだけの道具ではないのですね。

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TKOさんが背負うカメラバックは、参加者がDA560mmF5.6を持ち運ぶためにアメリカから取り寄せた背負子とペリカンのケースを合体(自作)したもの。綿密にバランスを考えてから、それぞれネットで取り寄せたとおっしゃっていましたが、見事にあつらえたような出来になっていました。これに何を入れてきたか聞いてみたところKP一台だそうです。気合が違いますね。思い思いのカスタムされた多くの機材が並ぶ中、TKOさんのお眼鏡にかなうとはサスガとしか言いようがありません。

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持参したカメラをテーブルに並べての撮影会。自分のカメラはすでにテーブルの上ということでスマートフォンで撮る方多数。微笑ましい光景でした。


PENTAXIANの熱気に触れた熱い夜でした。その熱のせいでしょうか、ふと高校生の頃にカメラを始めて買ってもらい、嬉しくて嬉しくて枕元に置いて寝た夜のことを思い出し、心が久しぶりにほんわかとなりました。イベントの帰り道、PY編集部員二人で「カメラって撮るだけでなく持ってるだけでいいんだよね」と焼き鳥を食べながらカメラのこと熱く語り合いました。刺激に満ちたイベントに参加&取材する機会をいただき、ありがとうございました。技術が進歩して撮る道具としてのカメラは、もうある程度の域に達しているようにも思われます。そして、かつては愛でる要素があったものから、どうやら道具としてあって当たり前の存在になってきたのかもしれません。ペンタックスは J limitedという手段で、撮るだけではなく愛でる道具としての機材、ずっとそばに置いておきたい機材をユーザーに届けていきたいのではと、そんなことを考えさせられました。

PENTAX の ”1” と ”100”

たとえ1%の人たちに対しても真剣に面白いことを考える。その結果としてペンタックス独自の技術が開発され「こだわりのレンズ・ボディ」が送り出されてきた。第2回で、そんな歴史に触れてみたいと思います。

( 2019.11.27 )

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