PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

RICOH GR III, Photo by TA

RICOH GR III / SHOOTING REPORT vol.1 vol.2

先日パシフィコ横浜で開催されたCP+2019でも大人気となっていました「RICOH GR III」がいよいよ発売となりました。小さなボディに高性能な単焦点レンズを備えた「スナップシューターのためのカメラ」として、1996年のGR1の誕生以来変わらぬコンセプトと変わらぬスタイリングを持ちつづけている「GR」。時代に合わせデジタル化され、搭載するセンサーはAPS-Cサイズへと大型化されてきましたが、今回のモデルチェンジでは、そのセンサーが24MPと前モデルと比べ150%も高精細となり、センサーシフト式の手ぶれ補正機能「SR」までも搭載、光学系もより現代的なものへ新設計されるなど、ほぼ全面的といっていい進化を遂げました。加えて映像エンジンは新開発の「GR ENGINE 6」へとアップデートされ、処理速度も大幅に向上。高感度撮影にも強くなるなど、その出来は実に強力です。まずは3人の撮り手によるファーストインプレッションをお届けしたいと思います。


RICOH GR III, Photo by TA

ミニマルでシックな大人のコンパクト

RICOH GR III, Photo by TA

RICOH GR III, Photo by TA

RICOH GR III, Photo by TA

RICOH GR III, Photo by TA

昔からずっと気になっていたコンパクトデジタルカメラ、GR。無駄のないシックなデザインのカメラはポケットに収まってしまうほどのサイズ。描写もシックで落ち着いた印象がステキ。新しい「GRが気になる〜」なんて先日話をしていたのですが、それが幸いしたのでしょう。「試しに2〜3時間ほど撮り歩いてファーストインプレッションを」とのお達しとともに、GR IIIが私の手元に。「やるんだよ」精神のPY編集部でも、さすがに2〜3時間ロケというのはそうない。手にしても嬉々としてばかりはいられなかったのですが、いざ手にすると、しばしの間ずっと舐め回すような目でGR IIIを愛でていました。佇まいがいい。もう購買理由はこれだけでいい(笑)。

撮影前の設定も、「この設定ならだいたいこの辺りだろう」という場所にきちんとおさめられていて、自分の使いやすい設定にするのに全く時間を要しません。手にしてすぐ撮影に出ることができ、一歩街へ出ると、これが撮影が捗ることこの上なし。カメラを持っていても自分の身体の一部のような感覚があり、街に溶け込むことができます。カメラの立ち上がりも早く、機動性も抜群に良い。近接・マクロで撮影したいときはチューリップマークを押すだけ。右手でカメラをホールドしながら、絞りを人差し指で、露出を親指でと、本当に撮影が捗りました。またファインダーがないのが、よりカジュアルな撮影へと誘ってくれます。被写体にグッと寄るのもスマートフォンを操ってるかのごとく楽ですし。GR IIIがスナップシューティングの楽しさを、再び呼び起こしてくれた気がしています。(TA)


RICOH GR III, Photo by Naz

GRとの関係はこれからも続いていく。

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

GRとのつきあいは、フィルムのGR1vにはじまり、デジタル化された1/1.8型センサー時代のGR DigitalとGR Digital III、APS-Cセンサー化されたGRと今回のGR IIIへとおおむね1台おきに入れ替えてきました。今回も前回同様、発売日に入手。GR1vを手にしたのが2002年頃ですから、今日まで17年にも渡り歴代のGRが間を置くことなく手元にあったということになります。写真人生の長い時間をGRシリーズとともに過ごしてきたといってもいいでしょう。時にはGRだけで旅に出てみたり、50mmレンズをつけたメインカメラの(実に頼りになる)サブカメラとして活躍してもらったり、また時には撮影ではない旅のバッグに忍ばせてみたり。日常から非日常まで様々なシーンに連れ出してきました。私にとってGRは、常に撮り手の期待以上の結果を残してくれるありがたい存在。そんなカメラはなかなかありません。

今回のGR IIIは、前モデルのGR IIから4年。GRから数えれば6年ぶりの完全新設計となりますから、GRユーザーとして期待しないわけにはいかないですよね。APS-C型センサーとなって少々大型になっていたボディは、GR Digitalに迫るサイズまでぐっと引き締まり、マグネシウム合金製の剛性の高いボディと相まって、より固まり感が増してくれたように思います。しかもその小さなボディに24MPの大型センサーとそれを駆動させる手ぶれ補正機構まで内蔵してしまったとは恐れ入るしかありません。手品を見させられているかのような話、手ぶれ補正の効きが自然なことも相まって、実物を手にしてもうまく信じることができていません。

まだ手にして数日、撮影枚数も数えるほどではありますが、第一印象としては、これまで現役で活躍してくれていたGRで少々不満に感じていた動作速度が劇的に改善され、起動からAFまでキビキビと動いてくれることに「そうそう、これだよね!」と思わせてくれるものがありました。新設計のレンズもキレとヌケが素晴らしい。これからしばらくの間、またよき相棒となってくれるだろうという実感を持ちながら、使い込んでいこうと思っています。(Naz)


RICOH GR III, Photo by Rica

あるがままを記録する

RICOH GR III, Photo by Rica

RICOH GR III, Photo by Rica

RICOH GR III, Photo by Rica

RICOH GR III, Photo by Rica

初めてGRを手にしたのは、もう20年以上も前のことです。GR1という小さなカメラにAGFAのSCALAというモノクロのポジフィルムを詰めて撮影するのがとても好きでした。当時、雑誌に掲載されていた、名刺ケースにぎっしりとメカを詰め込んだGRの最初期の試作品の写真と「当初はこのサイズでカメラを作れないかと考えていたんです」という開発の方々のお話を読み、とても驚いたのを昨日のことのように覚えています。発売日に届いたGRの最新モデルGR IIIを手にすると、GR1を初めて手にしたときの感覚によく似ている気がしました。撮る“道具”としての風格が感じられる飾り気のない黒いボディは、ほどよい重量感と剛性感があり、GRというカメラを所有することの喜びを感じます。いまはフィルムを詰めるのではなく、バッテリーを充電し、SDカードを挿して撮影の準備が完了。はやる気持ちを抑えつつ、撮影に出ました。慣れた場所をGR IIIを持って歩く。それだけで不思議とただそこに在るものを撮りたくなります。撮影の際、右手だけで完了するすべての操作。そして音もなく爆速で合焦するAF。自分の心が動いた何かにカメラを向け、シャッターを切る。その一連の所作が自分の目や手の一部であるかのように自然で、スピーディであることがなんとも心地よい。GR IIIのシャッターを切るとき、“スナップ”の意味を体感できます。JPEG撮って出しで十分、むしろJPEGがいいと思える緻密で濃厚な画は往年のGRを思わせ、あるがままを記録しながらも、それをひとつの表現であるかのように見せてくれる確かな描写力を持っています。無骨なスタイルでありながら非常にユーザビリティの高いGR IIIは、これからの日々を共に過ごす、よきパートナーになってくれると確信しました。(Rica)


  • PHOTO YODOBASHI別世代のGRだとしても気づく人は少ないでしょう(笑)。これまでのGRのスタイルを変えることなく貫いてきました。
  • PHOTO YODOBASHI背面液晶はタッチパネル化され、スマートフォンのように直感的な操作も受け入れるようになりました。
  • PHOTO YODOBASHI外部インターフェイスは、ラバー製のカバー内にUSB-Cひとつ。これでUSBチャージャーやケーブルスイッチの接続や映像出力を行えます。上下にはストラップホール。これらを使うことでカメラを縦吊りできます。
  • PHOTO YODOBASHI側面には動画と無線接続を兼ねたカスタマイズ可能なボタン。なおスマートフォン連携に対応した「Image Sync」は4月下旬公開予定とのこと。
  • PHOTO YODOBASHI右手だけで完結する洗練された操作体系もこれまで通り。モードダイヤルからグリーンの全自動がなくなったことで、デザイン的にもすっきりした印象です。
  • PHOTO YODOBASHIカメラをホールドしたときに右手親指にあった上下ボタンは廃止されましたが、円形の上下左右ボタンの周囲にダイヤルも装備され、操作時の親指の移動量はこれまでより短くなりました。

PHOTO YODOBASHI

変わるところと変わらないところ

徹底的に写りに拘ったコンパクトカメラはGRの他にもいくつか存在しますが、GRが一貫しているのは、スナップシューターとしての素性をしっかりと持ち続けていること。最上級の写りを約束する単焦点広角レンズを搭載し、片手でもしっかりとホールディングできる大きめのグリップ、目立ちすぎない精悍で引き締まったブラックボディ。フィルム時代のGR1が登場したときから、そのブレないコンセプトに魅了されてきたファンの方も多いことでしょう。

GRシリーズに対するユーザーからの静かな、でも強い期待に対し、これまで登場した歴代のGRのどれもがその時代に合わせてしっかりと応えてきてくれました。そして今回登場した「GR III」を手にしてもブレることのない「GRらしさ」をしっかりと感じ取ることができます。手にしてすぐ感じ取れたことが嬉しかった、というのがこのカメラの第一印象。一方で電気的にも機械的にもまったく新しいカメラとして、「GRらしさ」を忘れずに作り込まれてきたように感じます。

見た目の変化がない、一見すると地味にも思えるモデルチェンジではありますが、変わるところと変わらないところのバランス、GRはその塩梅が実にいい。正常深化と言えばいいでしょうか。GRユーザーだった方には安心して手にしていただけるカメラに仕上がっていると感じました。「Image Sync」アプリを介したスマートフォン連携が4月下旬まで宿題となっていることや、近接時のAFの迷いやすさなど、少々荒削りに感じたところもありましたが、そのあたりはリコーお得意の機能追加を兼ねたアップデートで改善していくことでしょう。PYのレビューも今回だけでなく、数回に渡りお届けしていきたいと思います。どうぞお楽しみに。

( 2019.03.22 )

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コンパクトカメラとしては少々値が張るように見えますが、この価格帯で買えそうな様々なカメラ達と比べてみても…劣るところがありませんよね。つまり、そういうことなのです。

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カスタマイズ心を刺激する、金属製のシューカバー。GRのロゴが入った専用品です。

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大型センサーにライブビュー、そして手ぶれ補正機構など、バッテリーには少々厳しいGRですから、このカメラを使い込むならスペアバッテリーは必須と言ってしまっていいでしょう。

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バッテリーチャージャーとしては軽量コンパクト。USB-C接続したモバイルバッテリーから充電も行えますので、ひとつ持っておきたいですよね。

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歴代のGRにフルサイズ換算21mm相当の画角となるワイドコンバージョンレンズがいつも用意されていました。GR21を思い出しつつ楽しみたいです。

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ワイドコンバーターレンズやフィルターを装着する際に必要となります、アダプターです。こちらもお忘れなく。

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ソフトな手触りのレザー製ケース。バッグやポケットに入れる際などにGRを保護してくれます。私はこちらを選択。

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こちらもレザー製ケースとなりますが、ベルトループが装備され、ホルスター的な使い方にも向いたタイプです。

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傷つけやすいレンズ先端をガードしてくれる、レンズガード。控えめなグレーメタリックのカラーではありますが、ブラックボディのGRのいいアクセントになります。

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こちらは本体付属と同じブラックのリングです。

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