PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III / SHOOTING REPORT

パナソニックからLUMIX GX7の三世代目となる「LUMIX GX7 Mark III」(DC-GX7MK3)が登場しました。GX7といえば、高い画質と本格的な撮影に挑めるスペックを持ちながらも、軽量コンパクトにまとめられたボディにより、いつでも気軽に持ち出せるミラーレス一眼カメラというイメージでしたが、Mark IIIとなったGX7もそのコンセプトはそのままに、より写真機として扱いやすいよう各部をスペックアップしてきました。GX7 Mark IIIで見直された部分は多岐に渡り、1600万画素から2030万画素へと大幅アップとなったLiveMOSセンサーにより画質が向上。AFについても速距ポイントが49点から81点へアップ、また上位機と同等のアルゴリズムを採用し、速さと正確さの両方が向上しています。またMark IIで省略となっていたEVFのチルトアップ機能やAFモードレバーが復活し、扱いやすさはさらに磨きがかかった印象です。では早速作例をご覧いただきましょう。


Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

春の空気。

都会を少し離れるだけでこの時期ならではの風景に出会えます。浜辺で新ワカメを干してるシーンはまさにそれ。おばちゃんに「素手で寒くないですか?」と声をかけると、「(今日のような)北風が吹かないとダメなんだよ」と教えてくれました。風になびくワカメ、冬とは少しだけ違う空の表情、おばちゃんを包む空気そのものを描写しているようで、潮の香りが漂ってきそうな気さえします。今回は、GX7の画作りの良さを感じていただけるよう、全カットJPEG撮って出しでお届けします。ローパスフィルターがなくキレのある画を描いてくれる2030万画素のセンサーは、ライカレンズのポテンシャルを十分に生かしてくれているようです。

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

淡い赤から濃い青までのグラデーションもとても滑らか。ポジフィルムを使っていた頃の描写に近い印象です。冬とは違う、少し湿気を帯びた空気が伝わりますでしょうか。


Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

春の雨。

街に戻ると生憎の雨。どんよりした空を新しくなった「ダイナミックモノクロームモード」で撮ってみました。空のトーンや遠くのビル群の雰囲気、影になっている橋の裏側も潰れず、解像しながらもいい感じにコントラストがついています。まさにダイナミックな描写だと思います。

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

Panasonic LUMIX GX7 Mark III, LEICA DG SUMILUX 15mm F1.7 ASPH, Photo by Z II

もはやハイクラス。

初代GX7が出た当初から写りは良い印象を持っていました。今回久しぶりに使ってみると、ボディ形状も精悍になり、いいカメラの風貌になってきたように感じました。そして中身も2000万画素を超えたセンサー、さらに画像解像エンジンも進化して、写りの差がセンサーサイズの差である感覚ははかなり小さくなってきているように感じました。写真をポスターサイズに引き伸ばすようなプロの方でない一般の人なら、マイクロフォーサーズも十分な写りに満足いただけると思います。操作系も露出ダイヤルが追加され二段式になったことで切り詰めた露出操作が瞬時にできるようになったのは中級者以上の方には嬉しい進化ですね。少し高級ですがライカレンズも充実してきていますので、独特の美しいボケ味を生かした上級者も納得の撮影も楽しめます。写りにはこだわりたいが、できることならシステムの軽量化もしたい人には間違いなく選択肢に入れるべきカメラであると思いました。


  • PHOTO YODOBASHI
  • PHOTO YODOBASHI
  • PHOTO YODOBASHI

高い実用性を誇る、4Kフォト・4Kムービー

GX7 Mark IIから搭載されている「4Kフォト」を応用した「フォーカスセレクト機能」。撮影後に画面にタッチしてピント位置を変えることができますから、テーブルフォトなどピント合わせが難しい場面でもささっと狙い通りの写真を撮ることができます。1枚目や2枚目のカットようにピントを1点に合わせるだけでなく、3枚目のカットのようにピントを全体に合わせることも可能ですから、「絞り込んで手ブレしてしまってうまく撮れない」なんてことも心配いりません。GX7 Mark IIIでは画素数も上がり、画質がさらに向上していますから、ご覧の通り動画から切り出したとは思えないクオリティのカットが手に入ります。(サムネイル画像のクリックで大きな画像をご覧いただけます)

何気ない日常のシーンも、4K画質でリッチなムービーに。ぜひモニターいっぱいに表示して4K画質で再生してみてください。GX7 Mark IIIなら、この画質の動画を小さなカメラ1台で簡単に撮れてしまうのです。


PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI

機能美は、高い画質に対する自信の証。

GX7 Mark IIIではフルサイズセンサーの約1/4のサイズのマイクロフォーサーズのセンサーで20MPを超える高精細を実現していますから、「さすがに無理しているんじゃないか?」と思っていましたが、撮影後の写真を見る限りその心配は杞憂のようです。ご覧の通り、極小ピッチとは思えない高いダイナミックレンジにより、トーンの繋がりが美しい雰囲気ある画を紡ぎ出してくれます。これは画素数アップにより情報量が増えたこともプラスに作用していることでしょう。画に一層のリアリティがプラスされ、結果として力強さと優しさの表現力が増した印象です。これは写真機として実に頼もしい進化と言えるでしょう。

また高い機能を凝縮したボディデザインはより精悍になりました。軍艦部には2階建て式となったダイヤルにより、撮影時に頻繁に操作するモードダイヤルと露出補正を独立させながら、省スペース性にも役立てています。このダイヤルはアルミの塊から削り出された質感の高いもの。操作感も実にいい塩梅にチューニングされ、右手の親指で確実に操作できるクリック感が撮影意欲を盛り上げてくれます。124万ドットにアップしたチルト式の背面液晶は、画面タッチによるAFやAE機能だけでなく、静電容量式のタッチパネルによりドラッグによるAFエリアの移動やピンチイン/ピンチアウトによるAFエリアのサイズ変更など、スマートフォンのような直感的な操作も行えます。またBluetoothとWi-Fiによるスマートフォンとの連携は省電力を実現しながら常時接続が可能となり、カメラとスマートフォン両方のバッテリーに優しい仕様となっています。

5軸のボディ内手ブレ補正と2軸のレンズ内手ブレ補正を組み合わせた「Dual I.S.」はさらに洗練され、EVFはアイセンサーで背面液晶から自動的に切り替わるだけでなく、AFも自動的に作動します。直感的な操作を行いやすいアナログなインターフェイスを持ちながらも、撮影者を上手に支援してくれる(やりすぎない)自動化は嬉しいところです。小さいながらもホールドしやすいグリップやダイヤル・ボタン類の確実な操作性、276万ドット相当と非常に高精細なEVFなど、撮影者の五感に触れる部分はコストがかかっているのがよくわかります。この価格帯のカメラとしては、かなり本格的な撮影にも十分に応えてくれるGX7 Mark III。ハイエンドやローエンドのカメラほどインパクトのあるキャラクターではありませんが、使うほどにパナソニックの良心が感じられる1台に仕上がっています。

( 2018.03.13 )

Loading..
Loading..

三世代目、完成度の高さを感じる1台に仕上がりました。精悍なブラックボディ。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

クラシカルな印象のシルバーは女性の方にもおすすめです。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

今回の作例を撮影したレンズとなります。30mm相当の画角とF1.7の大口径により、扱いやすさだけでなく、大きなボケも期待できます。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

こちらはシルバーボディ・シルバー鏡胴の組み合わせ。往年のライカにも通じる美しさがありますね。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

24-64mm相当となるコンパクトなズームレンズを選択したキットモデル。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

こちらはシルバーのズームレンズキット。単焦点ほど潔くなれない欲張りな方におすすめ。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

大きなレンズを多用する方にはこのグリップは必須アイテム。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

シルバーボディと組み合わせたい、クラシカルなレザー製のボトムケース。ストラップもコーディネートできます。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..