PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/100, F4.5, ISO 800, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1 / SHOOTING REPORT

ハイエンド・コンパクトカメラ、Panasonic LUMIXの 1型センサーを搭載したFZシリーズ。いわゆるネオ一眼と呼ばれ、画質・操作性などあらゆる面で好評だったFZ1000の後継機にあたるFZH1が登場いたしました。先代からさらに風格も増し、もはやコンパクトカメラと言っては申し訳ないくらいです。新開発のLEICA DC VARIO-ELMARITはズーム幅を広げ35mm判換算24mmから480mmと光学20倍となり、今まで以上に被写体を引き寄せてくれます。さらに全長が変わらないインナーズームの搭載など、レンズ交換式では得られない一体型によるパッケージングは完成度を増し、なにかやってくれそうな予感がひしひしとします。私自身、先代のFZ1000を愛用していたこともありこれは大変気になる存在です。もうスペックを眺めているだけでは始まりません。早速フィールドに出て撮影してみました。

( Photography & Text : T.Takahashi )

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/1600, F4.5, ISO 125, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/640, F3.5, ISO 125, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/500, F8, ISO 125, Photo by T.Takahashi

24mmから480mmともなれば、日常スナップにおいてもう撮れないものはないといっても過言ではありません。被写体に近づいたり離れたりとできない状況においても思い通りにフレーミングでき、創作イメージをそのまま画にすることができます。AFも軽快で、マクロはワイド端で3cm、480mm相当のテレ端でも1.0mとどんな場面でも寄れないというストレスを感じません。1枚目のカレイの干物は望遠側を使い、思いきってフレーミングしていますが、スッと合焦し思い通りの画を捉えることができました。


Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/25, F8, ISO 1600, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/20, F6.3, ISO 1600, Photo by T.Takahashi

しっとりと霞のかかった朝です。こういったシーンにおいて1型という大型のセンサーサイズが威力を発揮します。懐の深い画が撮れますね。なだらかなグラデーションのある空の階調も美しく、また下の写真のように枝に留まる小鳥の描写など、レンズの良さとともに2000万画素という高い画素数の恩恵もあり解像感豊かで見事な描写です。


Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/1000, F7.1, ISO 640, Photo by T.Takahashi

今やLUMIXシリーズの十八番ともいうべき4K フォトにもチャレンジしてみました。モードダイヤルを「4K」に切り替え、あとはタイミングを狙ってシャッターを押すのみです。この日、陽の登る前の早朝、コハクチョウの群れを目指し、車を走らせました。羽づくろいするコハクチョウですが、時折羽根を大きく広げ、羽ばたきます。その瞬間を狙ってみました。FZH1の4Kフォトモードは秒間30コマ。動画を撮る感覚で撮影し、あとは連続して捉えたカットのいいシーンを選ぶのみです。今までどれだけ高速連写しても本当に欲しい瞬間を捉えるのは至難の業でしたが、いとも簡単に捉えることができました。しかも撮影は薄暗い早朝ですが、羽根がぶれることなくきれいに捉えられています。いや〜これは見事です。また、非常に警戒心の強いコハクチョウは、一歩近づけばススッと群れごと離れていきますが、そういうときでも480mmの望遠は威力を発揮します。


Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/80, F4.2, ISO 250, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/80, F4.5, ISO 800, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/800, F7.1, ISO 125, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/250, F4.5, ISO 125, Photo by T.Takahashi

高倍率ズームといえばその威力を発揮する屋外のアクティブなシーンはもちろん、やはりちょっとしたお出かけにも持ち出したくなりますね。昼下がりのカフェから公園の散歩まで、ワイド24mmから被写体をぐっと引き寄せる望遠シーンまでもう撮れないものはありません。またその描写も見事で、冷えたグラスの質感や木のテーブルの風合いなど、レンズのよさとビーナスエンジンの表現力の高さが伺えます。

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/20, F2.8, ISO 1600, Photo by T.Takahashi

暗いシーンも手持ちで不安無く撮る事ができます。最高感度はISO25600。もちろんこのシーンではそんな高感度までは必要としませんが、手ブレ補正の効きも強力で歩く人を少し流すように捉えてみましたが、背景はピタッと静止しノイズもほとんど感じません。いやはや見事です。


Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/4000, F9, ISO 125, Photo by T.Takahashi

Panasonic LUMIX DMC-FZH1, 1/500, F4.3, ISO 125, Photo by T.Takahashi


PHOTO YODOBASHI

これ一台で撮れないものはない。

先代FZ1000よりひと回り大きくなったLUMIX DMC-FZH1。手にしたときには正直「でかっ!」と思いましたが、いざ撮影に挑むと、大きめのグリップや左手でレンズを支えたときのホールディング性などバランスのよさを実感することができます。そして今回の目玉はムービー性能の強化だと思います。全長が変わらないインナーズームはズーミングしたときにもフレーミングが安定し、AFの追従性能の向上、さらに超低速ズームではこれまで難しかったズーミングによる演出もできるようになりました。また3段階に調整可能なNDフィルターは明るい環境においてもシャッタースピードを落とすことができ、これも滑らかな動画撮影の大きなアシストとなります。もちろんスチール撮影においても、ご覧頂いた通り新開発のライカDCレンズの解像力や質感表現は申し分ありません。1型という大型センサーに像を写し出すには、それに相応しいレンズ性能が求められます。LUMIX DMC-FZH1に搭載されているDC VARIO-ELMARITは5枚の非球面レンズに4枚のEDレンズなど、これでもかという贅沢な仕様。柔らかく美しい円経ボケを生み出すべく、絞り羽根も7枚から9枚へと増すなど、より高い写真表現を求めるユーザーへの期待にも応えてくれています。目をひきがちな極端な高倍率に振るのではなく、画質重視にこだわっているあたりがこのFZシリーズのいいところではないでしょうか。まさに正当進化したネオ一眼。ぜひご自身の手で体感してください。

( 2017.05.12 )

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光学20倍、高画質ハイブリッドレンズを搭載し、レンズ一体型モデルながらワンランク上の写真作品を制作できます。35mm判換算約24mm-480mmまで幅広い焦点距離域をカバーし、これ一台でどんなシーンにも対応できる心強いモデルです。

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