PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, 1/80, F7.1, ISO100,Photo by A.Inden

Canon EOS M100 / SHOOTING REPORT

キヤノンらしく実に真面目に真面目に作られた、APS-Cサイズセンサーが搭載されたEOS M100。本当に小さなボディに大判センサーが搭載されていて、詰めこまれた機能も上位機種に遜色ない内容。カメラ任せの撮影から、「マニュアル」「絞り優先」「シャッター速度優先」等、いわゆるカメラらしい撮影モードも選べます。コンセプト的にはスマホのような操作性や利便性を併せ持ちつつも、本格的なカメラらしい撮影にも十二分に応えるといったところなのでしょう。コンパクトデジタルカメラのようなサイズでいて、しっかり交換レンズで遊べるあたりがよいですね。有効画素数2,420万画素、デュアルピクセルCMOS AF、映像エンジンにDIGIC 7を搭載するのですから、上位機種であるEOS M6と同等であり、一眼レフカメラのEOS Kiss X6・EOS9000D・EOS 80D等でも同じ構成です。冒頭に記したとおり、キヤノンの真面目さというか、狙いがはっきり感じられるカメラになっています。そのあたりについてはページ下でもう一度。今回のテストでは「モードセレクトを使って本当にカメラ任せに撮影する」「フラッグシップ一眼レフを扱うように目を三角にして撮影」この2パターンをお題として編集員に渡してみました。


Canon EOS M100, EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM, 1/250, F6.3, ISO1600,Photo by A.Inden

台風一家

Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, 1/800, F6.3, ISO200,Photo by A.Inden

Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, 1/60, F6.3, ISO160,Photo by A.Inden

Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, 1/400, F10, ISO100,Photo by A.Inden

Canon EOS M100, EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM, 1/640, F8.0, ISO100,Photo by A.Inden

気楽にカメラまかせ

「台風一過」といえば、子どもの頃「台風一家」と勘違いしていたことを思い出します。どうしてだろうと考えてみると、台風が過ぎた後、町に人があふれ、虫たちが這い出てきて、みんな幸せそうに見えたから家族のイメージが浮かんできたのかもしれません。今日は「台風一家」、EOS M100の「シーンインテリジェントオートモード」でウキウキとした町の風景をスナップしてみました。

デジカメが進化し、写真を撮る知識さえあれば、極端に言うとどんなカメラでもイイ写真は撮れます。でも、その知識を使いこなすには経験が必要です。その経験をカメラが担ってくれるのが「シーンインテリジェントオートモード」。「イイ」と思ったらシャッターを押すだけ、それでイメージ通りの写真が撮れる。幸せですよね。

青空はどこまでも青く、夕焼けは赤く、背景をぼかしたいシーンでは絞り開放、アップの人はナチュラルな色再現、カメラまかせとは思えないです。本当に綺麗に撮れています。普通だったら、光の明暗差の比率、光の色、レンズの焦点距離、被写体との距離を考え、露出、絞り、W.B.のセティングを考えなければこうは撮れません。こんなにナチュラルに撮れるのであれば、家族旅行、家族イベントはこのモードだけでOKですね。カメラのことは気にしないでシャッターを押すだけ。日常のいい瞬間が切りとれそうです。(A.Inden)


Canon EOS M100,  EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM, 1/200, F6.3, ISO 100, Photo by Z II

驚くべき入門機。

Canon EOS M100,  EF-M15-45mm f/3.5-6.3 IS STM, 1/250, F5, ISO 100, Photo by Z II

Canon EOS M100,  EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM, 1/640, F6.3, ISO 100, Photo by Z II

Canon EOS M100,  EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM, 1/640, F5.6, ISO 100, Photo by Z II

Canon EOS M100,  EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM, 1/125, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

Canon EOS M100,  EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM, 1/200, F6.3, ISO 100, Photo by Z II

見た目はそのままに。

多くの機材を手に取って見てきますと新しいカメラが編集部に届いた時に、このカメラの特徴はなんだろう?と最初に考えるのが習慣になっています。今回のEOS M100を見た時、おや?前モデルのEOS M10と一体どこが変わったのだろう?となるくらい見た目はほぼ同じに感じました。手にとると、お!軽い。正直並べてよく見ないとその違いがわからないほどです。重さも前モデルからわずか1グラム増に抑えたあたりはこのサイズと重さに開発部の並々ならぬこだわりを感じます。ここまで外観に変化を感じさせないとなると中身に期待が高まります。今回のテーマは「ガチ絵」。スペックを見ると本機は前モデルから画素数がかなり上がり映像エンジンも刷新して入門機でありながら写りの性能はかなり上がっているとのことなので、オートでただシャッターを押すだけではなく、被写体に応じて写りの性能を引き出すように狙って撮ってきました。

使ってみた感触は階調の豊かさやピントピークのキレ、シャドウ部分の粘りは見ての通り、もはや写りに関しては入門機とは思えぬほどです。アップした画素数のセンサーや新しい映像エンジンのチューニングはとてもいい塩梅に調整されているなと感じました。カメラという趣味に興味はあるけど一眼レフカメラは少し敷居が高いなとか、カメラの重さが気なるなという方は多いと思います。まずは小さく軽くてタッチパネルでスマートフォン並みに操作が簡単だけど、その気になればレンズ交換や明るさ調整、RAWでの撮影や現像など本格的な撮影ができるという狙いのカメラなのだなぁと勝手に推察しました。コンデジやスマフォではなかなか撮れなかったボケ感やキレのある写真とか、SNSなどで友人に見せたくなる写真がこれまでのコンデジやスマフォとほぼ同じような感覚で撮れてかつすぐに送れるということなのです。これから写真を始める方はもちろんのこと、これまで色々使ってみた方で「写り」「サイズ」「価格」のバランスにピンと来た方にもどんどん使い倒してどこへでも連れて行ってもらいたいカメラです。(Z II)


  • PHOTO YODOBASHI竹馬に乗っている女の子に遭遇。急いでカメラを鞄から取り出し、液晶パネルを起こし、二眼レフのようにウエストレベルに構え、タッチパネルで女の子をタッチして撮影。何日か使ってわかったことは、タッチパネルの操作を素早く行うには、上から覗き込むスタイルがいいということ。夕方を感じさせる色味が自然でいいです。(A.Inden)
  • PHOTO YODOBASHIウインドウの写り込みを利用して小さな家のオブジェを撮ってみました。キットズームの一番長い焦点距離で、被写体に寄っているので、絞りは開放に。ブレやすい条件と判断したのでしょうISOは少し高感度になりシャッタースピードが高速になっています。ピントはタッチパネルで家の屋根にタッチ。写り込みの影響を受けることなくスムーズにピントが合いました。(A.Inden)
  • PHOTO YODOBASHI大きな窓辺の席で、逆光気味に料理を置いて撮影。料理写真を美味しそうに撮るコツは光を順光ではなく逆光にすることです。逆光でキラキラ光る素材がシズル感を演出してくれます。どのようにカメラが被写体を料理と判断したのかはわかりませんが、青空が写り込んで青くなりがちな条件にもかかわらず、料理をニュートラルな色味で描写しています。( A.Inden )
  • PHOTO YODOBASHI「シーンインテリジェントオートモード」でどうしても撮れなかったシーンが夜景です。全体に明るくなり、夜景とは程遠い仕上がりになってしまいました。そんな時はモードダイヤルをカメラマークに合わせ、露出補正を-2.3にすれば問題なく撮影できます。ただISOは3200を超えるとノイズが目立ってくるのでISO感度の自動設定の上限を1600にすることをお勧めします。(A.Inden)
  • PHOTO YODOBASHIよ〜く見ると夕陽の近くに飛んでいる3羽の鳥もしっかりと描写しているのがわかります。早朝や夕暮れ時にはいいシーンに出会えることはよくあります。そういう時にカメラを持っていないとすごく悔しいですよね。EOS M100なら小さく軽いので鞄にいつも入れておいても苦にならないですよ。(Z II)
  • PHOTO YODOBASHI七五三のような行事の撮影をカメラマンにお願いするケースもありますが、ほとんどは親御さんが撮ることでしょう。コンパクトカメラやスマートフォンでは撮れない写真を残してあげましょう。(Z II)

(サムネイル画像のクリックで大きな画像をご覧いただけます)


PHOTO YODOBASHI

キヤノンの「全方位外交」

誤解しないで頂きたいのは、キヤノンとこのカメラを揶揄的に八方美人と言いたいのではありません。「スマホで気軽に写真を撮っていたら、もう少しクリエイティブなことをしたくなった」「本格的な写真が撮りたい、そしてカメラが欲しい、しかし大袈裟なのは要らない」「どっぷりカメラの世界に浸かってるけど、小さくて、しかし本格的な撮影も可能なカメラが欲しい」。。キヤノンは持っているリソースで、それぞれのニーズに応えようとしているのです。感心するのは、これだけ詰めこんでカメラが明後日の方向に行かずに「大したもんだなあ」と言わしめるところ。

液晶画面を動かして自撮りもできれば、画の仕上がりを液晶画面で直感的にスライドバーを動かしてコントロールできるあたりはスマホで写真が面白くなった人にはうってつけ。たとえば「ぼかす〜くっきり(絞り)」「明るく〜暗く(露出補正)」などです。その他にも鮮やかさ、コントラスト、色合いなどが画面に表示されるスライドバーでコントロールできます。割り当てられている、いわゆるカメラ側の機能はピクチャースタイルだったり、ホワイトバランスだったりですね。実際、スマホで写真関連アプリの操作系はこんな雰囲気です。したがって馴染みやすいでしょう。

本格的に使い込もうと思えば、普通のカメラのように扱えます。交換レンズ群もなかなか揃ってきたこともあり、一眼レフ用EFレンズをマウントするにはカメラのマウント部分がどうにかなりそうなぐらいサイズの違いを感じますが(笑)たとえば一眼と一緒に持ち歩いて、特定の目的のためにちょっとマウントしてみたり。手練れ(?)な方は、マウントアダプター経由でいろいろなレンズをマウントして遊ぶこともできるでしょう。なにより、映像を作り上げる土台が上位機種と同様であるというところが佳いですね。

写真の入口は何だってよいと思います。あれだけスマホで写真を撮っていれば「写真って面白いな」なんてことになるのもあると思います。ちょっと本格的に遊んでみたい方に本当におすすめしたい。それと、手練れの皆さま。結構、いいですよ。なにせ小さく軽いし、APS−Cですからよく写る! カメラの歴史やメーカーの取り組みの歴史は、昔から「誰でも簡単に」。そこを目指してきた部分が大きいわけです。カメラメーカーとしての真摯な姿勢を感じさせられた1台でした。

( 2017.11.22 )

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一番人気かな? 標準ズームにホワイトボディのセット。

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こちらはホワイトボディに、いわゆるWズームがセットに。最初はこれがおすすめかもしれません。

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こちらはホワイトボディに、標準ズーム、標準単焦点レンズがセットに。単焦点レンズがレンズ交換式カメラの醍醐味。まずはこっちも、というのはおすすめ。

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グレーの標準ズームにボディのセット。

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グレーのWズームセット。

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グレーの標準ズームと標準単焦点レンズセット。

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ブラックの標準ズームセット。

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ブラックのWズームセット。

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ブラックの標準ズームと標準単焦点レンズセット。

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