PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SAMYANG AF 35mm F2.8 FE

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

SONY α Eマウントのサードパーティ製レンズにおいてSAMYANG(サムヤン)は、今や欠かせない存在です。AFモデルも「AF 50mm F1.4 FE」「AF 24mm F2.8 FE」「AF 14mm F2.8 FE」「AF 35mm F1.4 FE」と充実している中、当「AF35mm F2.8 FE」は重さ約85g、全長は33mmと驚くほど軽量コンパクトで35mm判フルサイズのレンズとは思えないほどです。F2.8と大口径ではありませんが、35mmと言う焦点距離において必要十分で、何よりこのコンパクトさがこのレンズの売りとなっています。そしてそのレンズ構成は意外にも充実していて、6群7枚に、非球面レンズ2枚と高屈折レンズ1枚を組み込み、ウルトラマルチコートが施されています。開放F2.8からガンガン使っていけそうな予感がします。

35mmと言う焦点距離は、日常目線に近く、スナップショーターとして標準レンズとも言えます。αボディに着けっぱなしでそれこそ日常のふとしたシーンを切り撮ったり、またちょっとした旅も、気負うことなくこれ一本で想い出をすべて捉えてくれそうです。先ずは作例をご覧頂きながら、ご自身のイメージする35mmと照らし合わせてみてください。


SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

レンズ1本という境地

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

北海道の道東に滞在する機会があり、カバンにこのレンズをつけたα7Sを忍ばせておきました。何かのついでにカメラを持つならコンパクトであることに越したことはなし、本レンズの面目躍如であります。北海道の雄大な景色を前にすれば広角や望遠が欲しくなるのは正直なところですが、よい写りをするズームレンズでは荷物が重くなりますよね。35mmレンズ1本と開き直れば迷いが生まれることもなく、結果的には絶妙な選択となりました。あまり難しく考えずにシャッターを切ってみると、その写りは想像以上。隅々までしっかり解像しますし、ふつうに使っていて大きな不満が出るシーンはありません。日本メーカーもうかうかしていられませんね。(Serow)


SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

特別ではない「今日」を記録する

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

SONY α7S, SAMYANG AF 35mm F2.8 FE, Photo by Serow

コンパクトであることの利点は、日常的に持ち出せること。仕事の行き帰りや休憩時、お休みの日のお散歩など、カメラを手にしていればふとした光景を写真に留めておくことができます。開放F値が控えめなレンズですが、それゆえに描写も使い勝手もバランスの取れた1本で、シーンを選ばず安定して活躍できるでしょう。「コストパフォーマンス抜群」と言ってしまっていいと思いますが、あえて考慮しておく点を挙げるなら、広角ゆえの歪曲が少しあること、開放では周辺光量が落ちること、ボケにうるささが感じられることでしょう。とはいえ背景を溶かしてナンボというレンズではありませんから、無理に開放を狙わず、少し絞り気味で撮影することであまり気にならなくなると思います。(Serow)


  • PHOTO YODOBASHI線の多い被写体を選んでみましたが、いやーバッチリですね。
  • PHOTO YODOBASHI逆光のシーンにもなかなか粘りのある写り。
  • PHOTO YODOBASHIフルサイズゆえの質感溢れる描写が楽しめます。
  • PHOTO YODOBASHIこういったボケをどう評価するか。そもそも何を撮っているのだ、と。

(サムネイル画像のクリックで大きな画像をご覧いただけます)


PHOTO YODOBASHI

大口径に振り回されない大人の35mm

いかがでしょう。35mmの世界を共に旅し、生活した感じになりませんでしたか。コンパクトなボディだからこそ、いつも傍らに持って歩くことが出来、撮り手の息が感じられる写真を紡ぐことが出来ます。それでいて35mm判フルサイズという大型センサーに対応していることで、表現力や画に力強さを感じます。ボケの表現や開放での僅かな周辺光量落ちなど、好みが分かれるところかも知れませんが、やや絞り気味にパンフォーカスで撮り歩くのが、このレンズのスタイルでもあるでしょう。大口径レンズを使えば被写体も浮き上がり、ある種、何を撮っても絵になったりしますが、少し絞ってボケに振り回されず写真を構成するというのは撮り手の腕の見せ所ですね。

35mmレンズには選択肢も沢山ありますが、その中でもサムヤンを選ぶ。写真はブランドで撮るもんじゃないよ。そう思わせてくれるレンズです。F2.8という控えめなスペックならではの好レンズ。様々なズームレンズを揃えた次の、最初の単焦点レンズにもいいですし、大口径をひととおり味わった大人のシューターにもおすすめできる一本です。ぜひ一本、カバンに忍ばせておいてはいかがでしょう。

( 2018.10.02 )

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慎ましい意匠にそつのない性能。こういうレンズが沢山のフォトグラファーを育てるんじゃないかと思います。ガンガン使い倒しましょう。どんどんシャッターを切りましょう。

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フィルター径は49mmなのですが、フード装着時は40.5mmということで、40.5mmをおすすめしておきます。不安な方はレンズを手にしてから、どういう意味なのかご確認を・・・。

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次のレンズ選びには、フォトヨドバシの「ソニー Eマウントレンズ 完全レビューブック」をどうぞ。やはりこういうものは紙で眺めてほしいのです。

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といいつつ、電子書籍版はこちら。お好みの形式でどうぞ。

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