PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/30 , F6.3 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

SONY NEX-3N / SHOOTING REPORT

ミラーレス一眼の中でもコンパクトなボディがひときわ目を惹くNEXシリーズですが、そのエントリーモデルとなるNEX-F3の後継としてさらなる小型・軽量化を図った「NEX-3N」が誕生しました。シリーズの中では最小モデルとしてNEX-5Nが存在していましたが、これよりも小さくなったというのですから驚きです。横長のボディに大きめのグリップというNEX独自のスタイルから正常進化した、薄いデザインのグリップ。ネイルの長い女性にも握りやすく、180度まで反転させられる液晶モニターを見ながらの“自分撮り”もしやすくなりました。そして特筆すべきは、シャッターボタンの前側に指先だけでズーム操作ができるズームレバーを搭載したこと。コンパクトデジタルカメラではおなじみの機構ですが、それを大胆にも一眼カメラに持ち込んだのですから、おっ、そんな手があったのかと意表を突かれたのと、ミラーレス一眼のエントリーモデルである「NEX-3N」への搭載はあってしかるべきことかと考えを巡らせつつ・・・さてその使い心地はいかに?イメージセンサーサイズは先代と変わらずAPS-Cサイズ、約1,610万画素。キットレンズとして用意されたのは、ズームレバーでズーミングができる新開発の「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」。ボケを活かした撮影もできるAPS-Cの高画質はそのままに、コンパクトデジタルカメラさながらのサイズ感と操作性を手に入れた「NEX-3N」の使用感など、作例を交えながらレポートいたします。

( Photography : Y.Moriki / Text : KIMURAX )

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/1250 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

ズームレバーを手に入れたミニマムなNEX

デザイン上は控えめなボリュームのグリップですが、滑りにくい素材を使用しておりホールド感はしっかりあります。これならチルトする背面液晶を使ってのローアングルからの撮影にも心置きなく臨めるでしょうね。あれれ、どうしたのかな?ふと声をかけそうになりましたが、まずは彼の表情を覗き込むようにカメラを地面近くに構えてパチリ。顔がちゃんと写っているカットもありましたが、ローアングルで捉えた見えない表情の方が、見る側の想像力を膨らませてくれそうなのでこちらのカットを掲載しました。木の影がまだらに落ちる、条件としてあまりよいとはいえないシチュエーションでしたが、フォーカスしたエリアはしっかりシャープネスが効いており、影になった部分も黒くベタッとつぶれることなく丁寧に描写しています。背景のぼけ方も自然な柔らかさがあり、子供をそっと見守る心情が表れているようです。一眼カメラならではの奥行きを、大変よく感じられます。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/800 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

人物撮影ではついつい顔を入れたくなるものですが、子供ってこちらが思うようにはじっとしていてくれないのですよね。ならばいっそのこと、こんな大胆な切り取り方をしてみてはどうでしょうか。テレ端で捉えた一瞬、キャラクターが顔を覗かせていました。シャツのテクスチャからアスファルトの凹凸まで細やかに写し込まれており、ふっくらとした手や脚の肌の質感表現も良好です。カメラを持つ手をグンと伸ばし、動きを追いながらの撮影でしたが大変よく写っています。使い勝手や取り回しの良さはコンパクトカメラとなんら変わりませんが、さすが、仕上がりは一眼のクオリティ。いままでカメラを向けようとは思わなかったところを写してみると、思いがけない素敵な写真を残すことができるかもしれませんよ。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/2000 , F4.5 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

右手人差し指でズーム&シャッター

自分の足でわざわざ前後することなく様々な焦点距離で被写体を捉えられるところが、ズームレンズのいいところでもあります。「NEX-3N」は一眼カメラながら、シャッターボタンの前にあるズームレバーを指先で操るだけでズーミングが可能です。これだ!と画角が決まれば、即ズームレバーからシャッターボタンへと指先を移してレリーズできてしまうという、ミニマムなオペレーション。長らく一眼カメラに慣れ親しんできた人などからすると、使う前からちょっとした違和感を覚えるのも確か・・・。ところが使っていくうちに、操作にはすぐ慣れてしまいました。アングルを決めた後で画角の微調整が必要になった時にレンズ側で操作すると、カメラが動いてしまったりするのですが、ズームレバーで操作するとその心配もありませんでした。そのあたりを実感した撮影シーンがこのワンちゃん。遠くを見つめ、考えているかのような凛とした表情。細やかな毛並も丁寧に描きこまれており、すぐ目の前にいるかのようなリアリティです。


SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/40 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

金具の反射を抑えるために、露出をアンダー気味にしての撮影。注目していただきたいのは、扉板の明るいところから四隅の暗い部分にかけての描写です。すとんと真っ暗に落ちることなく、じんわりと深く沈んでいくような階調表現によって、厳かな雰囲気が伝わってきます。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/2500 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

こちらもアンダー目にして、シルエットで表現してみました。絞り込めば、画面全体にシャープネスが行き渡ります。解像感がピークに達するのは、f8前後あたりでしょうか。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/125 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

軽量コンパクト・ボディには、軽量コンパクト・ズームレンズを

「NEX-3N」はボディ単体での販売はなく、キットレンズとして電動ズーム式のE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSが付属となっています。フルサイズ換算で24mm~75mm相当の画角をカバーする約3倍のズームレンズながら、全長はたったの3cm(公表値29.9mm)。先代のNEX-F3に用意されていたキットレンズE18-55mm F3.5-5.6 OSSと比べると、テレ側を若干短くした一方で、日常使いにも重宝しそうなワイド側を手厚くカバーしています。近しい焦点域でありながら、全長は約半分になっているのですから、NEXシリーズで最小となった「NEX-3N」を語る上では欠くことのできない要素です。レンズ交換式カメラですが、まるでレンズ固定式カメラかのような一体感。これならカメラボディに付けっぱなしのままでカバンにもすっぽりと収まってしまいます。そしてなにより、ズームレバーでさくさくズームできるのは快適そのもの。いやいや、一眼カメラらしくズームリングでの撮影でしょ、とおっしゃるか方にはそちらでの操作でどうぞ。また、レンズ鏡筒のズームレバーも備えており、「NEX-3N」に装着した際のズーミングは3つの方法から選択できるのです。様々な撮影シーンに応じて使い分けるもよし、一番しっくりくる方法で使い倒すものもよし。じっくりいろいろと試してみてみるといいでしょう。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/800 , F5.6 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

コントラストのチェック。明暗部どちらもバランスよく、しっかりと描き込んでいますね。


SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/400 , F8 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

飛びすぎず、潰れすぎずに描写するのはやはりAPS-Cサイズの大きなセンサーだからでしょう。

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/800 , F6.3 , ISO200 , Photo by Y.Moriki

SONY NEX-3N , E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS , 1/100 , F5.6 , ISO800 , Photo by Y.Moriki

カメラ側でマニュアルフォーカスに設定すると、ズームレンズのフォーカスリングを使用したマニュアル撮影も可能。望遠側で絞りを開放すれば、背景をたっぷりとぼかすことができ、ボケ味は前後共に癖のない柔らかな仕上がり。軽量コンパクトなカメラですから、縦横無尽にオートフォーカスですいすいとシーンを切り取っていくのは持ちのよいものですが、せっかくの一眼カメラ画質ですから、液晶画面に映し出された画の変化を楽しみながらマニュアルフォーカスでじっくりと撮影してみるものいいですよ。


軽さと小ささはNEXシリーズの特徴の一つですが、その中で最もコンパクトなボディとなり、E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSとの組み合わせにより持ち運びがラクで、撮影もテンポよくできました。新設のズームレバーによる操作性も手伝ってか、まるでコンパクトカメラを扱っているような使用感。それでいて、肝心な写りは総じて良好。カメラ側による収差の補正も加わっていますが、ボディと電動ズームレンズはセットでの販売ですから、順を追ってご覧いただいてきたような撮像を得ることができます。コンパクトカメラからのステップアップとして考えた場合、表現の幅からいっても十分に満足のいくクオリティですし、ズームレバーという使い勝手のよい馴染みがあるインターフェースを組み込んでいることで、ちょっとした安心感をもって使い始めることができるのではないかと感じました。大抵の撮影シーンに対応できる電動ズームレンズが付属ですから、これ1本をつけっぱなしでも存分に楽しめるでしょうし、スキルアップと共に他のレンズでも撮影してみたくなったという時には、豊富なEマウントレンズから選択することもできます。最初が肝心。長く付き合っていける一眼カメラをどうぞ手にしてみてください。

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男性の方はぜひブラックを。エントリーモデルとは思えない精悍さです。

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このレンズ2本あれば、ライフレンジはほぼカバーできます。

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あると安心ボディケース。こちらは取り付けたままでも三脚をお使いいただけます。

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ストラップもボディケースとお揃いがいいですね。

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使い手を選ばないホワイトなら、ご家族やカップルの共用にぴったり。シルバーレンズとの組み合わせも絶妙ですね。

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望遠ズームとの組み合わせはこちら。はじめての方には便利なキットです。

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ケースもぜひご一緒に。ピンクボディとホワイトのボディケース、なんていう組み合わせもいいかもしれません。

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ストラップはリバーシブルデザイン。ピン式で付け外しも簡単です。

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普段使いしやすいカメラだからこそ、ファッションとの相性がいいピンクもラインナップ。レンズはシルバーとなります。

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ボディにレンズ2本でもわずか730g。荷物の多い旅行でも一緒に連れて行けますよね。

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