PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/1250, F3.5, ISO200, Photo by T.Nakanishi

SONY α5000 / SHOOTING REPORT

ソニーのミラーレス一眼の呼び名として親しまれてきたNEXブランドが、「α」へと統合されました。今回実写レビューをお届けするα5000は、NEX-3シリーズの流れを受け継ぎ、シリーズ内で最も身軽に仕立てられた一台。エントリーモデルというポジションに変わりはないものの、スペック的には有効画素数を2010万画素へと積み増し、ハイエンドモデルにも搭載されている画像処理エンジン「BIONZ X」を組み込むという力の入れ様です。もちろん細かな機能においてもさらなる充実が図られておりますが、やはり最も気になるのは描写面でのパワーアップはいかに?という所でしょう。では実機にて撮影してきた作例カットをご覧に入れながら、その進化の程を確認していきます。

( Photography : T.Nakanishi / Text : KIMURAX )

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/125, F5.6, ISO200, Photo by T.Nakanishi

なるほど、2010万画素ともなるとよく解像してくれるものです。フローリング一枚一枚の表情から色合いまで忠実に再現。そこに伸びる影の、濃淡の僅かな違いまでもきちんと表現しています。背もたれに掛けたコートとマフラーを拡大して見たところ、かなり距離があるものの、生地の質感までわかる程に捉えているではありませんか。なかなかやってくれます。

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/50, F3.5, ISO3200, Photo by T.Nakanishi

ISO感度は液晶モニター右側にあるコントロールホイールで切り替えられます(カメラにお任せのオート撮影時は切り替え不可)。色々と感度を変えて撮影してきましたが、ご覧いただいているのはISO3200にて撮影したものです。よくよく見ればノイズは出ているものの、よくぞここまで頑張るものだなとビックリ。予想をいい意味で裏切ってくれる仕上がりですよね。等倍で見てみると、ノイズが目立たないように巧く潰しているのがわかりました。さすがは画像処理エンジンBIONZ Xの力量がこんなところにも現れています。グラスの艶感もしっかり保たれており、エントリーモデルということを考えればホント上出来な仕上がりです。

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/60, F5.6, ISO200, Photo by T.Nakanishi

熱のこもったとろっとろのあんかけ、立ち上るゆげ。冷めないうちに手際よく撮らなくてはなりません。オート撮影でも十分によく撮れるのですが、揚げの艶感というか輝きをもっと強調できるといいなぁと思い露出をプラスに補正。ひと手間加えるだけで、このように仕上がりの印象がぐっと変わってきますし、ここまでよく写ると手間のかけ甲斐もあるというものです。思わず深呼吸をするように、鼻から息を吸い込みたくなるようなリアリティ。見れば見るほど、口の中がじわっとしてきませんか?本機にはWi-FiとNFCの機能を備えているので、スマートフォンやタブレットとの連携もスムーズ。きれいな写真をシェアするのも簡単です。

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/1250, F3.5, ISO200, Photo by T.Nakanishi

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/80, F5.6, ISO100, Photo by T.Nakanishi

床に直に置かれた瓶ケース。本機の液晶モニターは180度チルトできるので、こういった低いアングルでの撮影も楽にできますから、どんどん活用してみるといいでしょう。また、Wi-FiやNFCで繋がったスマートフォンやタブレットからのリモート撮影も可能ですから、カメラの液晶モニターが覗けないようなアングルでも捉えられるので、意外な画をモノにできるかもしれませんよ。ぜひお試しください。では、画の話しに戻りましょう。年季の入った木製ケースの質感からガラス瓶のフォルムまで、ピント面では実に丁寧な描き込みがなされていますね。しかも、左側の明るい所から奥まった暗がりの瓶まで、明暗バランスよく表現しており、なかなか頼もしい限りです。

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/125, F5.6, ISO100, Photo by T.Nakanishi

APS-Cフォーマットのセンサーを積んでいる一眼ですが、取り回しのいいシステムですから気の向くままにスナップ、スナップ、スナップ。


SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/100, F5.6, ISO800, Photo by T.Nakanishi

寒々とした空気と対極をなす暖かみのある電球色。撮影時にホワイトバランスをブルー側に振ることで、その場の冷たさを表現しています。詳しい機能はよくわからないから、もっぱらオート撮影でという方には、なんだか面倒なことをやっているように感じられるかもしれませんね(笑)。しかし本機には「マイフォトスタイル」という機能があり、コントロールホイール(背面にある大きなボタンみたいなヤツ)を操作するだけで、「色あい」「明るさ」「鮮やかさ」などを液晶モニターを見ながら簡単に調整できます。先ほどのホワイトバランスがうんぬんという話は、「色あい」をいじってあげれば似たようなチューニングが可能となるわけです。直感的に扱えますから、ちょっと遊んでみる感覚でトライしてみるといいでしょう。画面右の樹皮から全体の木々の枝ぶりまで実によく解像していますから、この描写力をもって、少し味付けをしてあげると完成度がより高まるはずです。こんな風に撮りたい、というちょっとした欲が出てくると撮影がもっと楽しくなりますからぜひ。

SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/125, F5.6, ISO200, Photo by T.Nakanishi

どうやってこんな曲面の天井を作ったのかなと感心しながら撮影したのですが、α5000は繊細なトーン表現によってそれぞれの曲面を上品に再現してくれました。明るい所や暗部の表現もよければ、おのずとその中間までもがよくなるわけで。光をやんわりと吸い込むようなマットな質感まで巧く表現されています。


SONY α5000, E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, 1/500, F6.3, ISO100, Photo by T.Nakanishi

アウトプットに妥協を許さない、価値あるエントリーモデル。

昨日までコンパクトデジカメを使っていた人が、センサーサイズが十数倍も大きいAPS-Cのミラーレス一眼で撮影したら、出てくる画の違いに驚くのは当然です。ちょっと言い方が悪いかもしれませんが、センサーサイズがドーンと大きくなれば、画素数や画像処理エンジンはそこそこのもので間に合わせても驚きをもたらせるわけで。価格的な面でもリーズナブルに仕立て上げなければならないエントリーモデルであればなおのこと、そういった事情が少しは見え隠れすることもあります。ところがどうでしょう?ずらっとここまでご覧頂いた作例カット。実に頼もしいアウトプットをしてくれるものだなぁと、正直感心させられました。最終的な仕上がりで、撮り手に我慢はさせないという作り手の意気込みや、心意気みたいものを感じるのです。初めての一眼でこういった機種を手にできた人はラッキーですよ。コンパクトデジカメとさして変わらぬサイズ感で、気軽に振り回しながらきれいな写真が面白いように撮れるのですから。Wi-FiやNFCといったトレンドも押えていますし、一眼へのステップアップとしては申し分無しという印象。行く行くは、この画質を活かすべく違うレンズをチョイスするという選択肢もありますから、まずはこの一台とじっくりと付き合ってみてはいかがでしょうか。もちろん、すでに一眼画質に慣れ親しんでいる方で、もっと身軽に日頃から持ち歩けるものをとお探しの方にも気になる存在だと思います。いい写りですからね。

( 2014.03.09 )

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エントリーながらもかなり本格的な仕上がりです。こちらは精悍なブラックボディ。ブラックボディのみレンズもブラックの鏡胴になります。

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パワーズームはズームにも最適。クールなシルバーボディもおすすめです。

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こちらはピンクのボディ。レンズはシルバーでかわいらしさとクールさを演出。

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男女どちらでも使えるホワイトも人気です。

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こちらはブラックのダブルズームキット。

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こちらのキットですと、35mmフルサイズ換算で24〜300mmの広いレンジをカバー。

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ボディ・レンズともにコンパクトですから、これだけ持っても荷物は小さくて済みますね。

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こちらはホワイト。

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専用のケースはブラック・ブラウン・ホワイトの3色展開。シルバーのボディとレンズにブラックのケースも悪くないですよね。

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ブラウンのケースはピンクやシルバーのボディにぴったりですね。

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