PHOTO YODOBASHI

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SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

SONY α6400 / SHOOTING REPORT

APS-Cセンサーを搭載する新型ミラーレス一眼「α6400」の登場です。先代のα6300が2016年春に発売され、すぐその年の年末からα6500がラインナップしており、ちょうどその間を埋めるナンバーリング。それら2機種とのスペックをひとつひとつ比較してみたくもなりますが、数値的な差が見えてもなお「α6400」の全体像は見えにくいものです。そんな差異が積みあげられることで個性や性格が与えられているのですからね。本機の進化ポイントを一つに絞って挙げるとすれば、フルサイズ機ハイエンドモデル「α9」と同世代の最新画像処理エンジン「BIONZ X」の搭載です。これによりAF速度は世界最速を謳う0.02秒をマーク。スチル撮影時にはISO100-32000(拡張:上限ISO102400)という幅広い感度域に対応しました。つまり、速写性と高感度特性が高められているということ。しかも処理スピードのアップに加え、人工知能(AI)が活用されているとのことです。ま、そのあたりの細かいこと等々は、撮りためてきた作例カットといっしょにお伝えできればと。では、行きましょう。

( Photography & Text : KIMURAX )

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

喰い付く? 張り付く? 纏わり付く?
ここまできた!徹底追従のAF

α6300やα6500でもお馴染みの「瞳AF」ですが、本機では「リアルタイム瞳AF」になりました。瞬時に、同時に、瞳AFが作動するということでしょうから、早速試しました。あらかじめAFを「AF-Cモード」に、フォーカスする瞳を「オート」に設定(右目/左目の選択も可能)。シャッターボタンを半押しすると、モニターに映し出された表情の瞳をAFポイントの緑の四角い枠が瞬時に捉えます。ご覧のとおり、男の子が公園に来たらじっとなんかしていませんよね。あっちへ、こっちへ、自由気まま。それでもAFポイントの緑枠はピタッと追従するではありませんか。恥ずかしいのか一瞬顔を背けたりしても振り向くとすぐさま目を捉える(リアルタイムトラッキング機能)。しかも逆光で顔が暗くなろうが追い続けるのですから驚くばかり。AIによる物体認識を活用した賜物で、瞳の位置情報をリアルタイムに認識できるので正確に素早くAFし続けられるとのこと。ミラーレスカメラは動きものに弱い、なんて言われていた黎明期(ここ10年内のことですけどね)から考えるとまさに驚異的。実に頼もしい性能をこのコンパクトなボディが手に入れたわけです。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

先ほど触れた「リアルタイムトラッキング」は従来のロックオンAFの進化版で、フルサイズミラーレス機のハイエンドモデルα9にも採用されています。そしてなんと、α9のAIによる学習でアップデートされたアルゴリズムを最適化した「リアルタイムトラッキング」が本機に備わっているとのこと。なるほど、急に走り出そうが、突然立ち止まろうが、不規則な動きも徹底的に追従してくれるわけですね。こういったお子さんの撮影にはまさにうってつけ。撮り手はフレームすることだけに専念すればいいのです。AIさまさまですね(笑)。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

AFは像面位相差検出AFとコントラスト検出AFを併用。位相差AFセンサーは425点と、撮像エリアの80%以上をカバー。コントラストAF枠も425点(α6300は169点)と細かく分割されています。より広い網で獲物を、がっぷり捉えてくれるわけです。

α6000シリーズでのレビューではお馴染みの羽ばたく鳥を連写したスライドショー。いつもと似たような被写体で恐縮です。青空バックに鳥一羽でフォーカスし続けるのくらいはお手のものだとは重々承知。ならば不意に鳥以外のものがフレームインしてきたらどうなるのか?と色々試してみましたが、そんなフェイントには脇目も振らずにフォーカス。連写カットを一枚一枚確認していってもしっかりピントが来ていました。大容量の画像を処理できる新世代の画像処理エンジン「BIONZ X」の恩恵が目に見えますね。これならスポーツシーンにおいても、ベストショットを手に入れるのも容易なことだと想像できます。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

こちらはAF-Sでの撮影。世界最速を謳うAFは0.02秒の超高速レスポンスですから、もう一瞬の出来事です(笑)。獲物をフレームしてシャッターボタンを半押しすればビシッとフォーカス。たった数秒間しかないようなシャッターチャンスでも冷静にレリーズできました。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

有効画素数約2420万画素となるAPS-Cセンサーですが、素晴しい解像感と色合いです。フルサイズセンサーに引けを取らないのでは、と思うほどです。ここにもまた画像処理エンジン「BIONZ X」の存在を大いに感じるわけです。


SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

さらに高められた高感度特性。

高感度特性がアップしたことは冒頭でも触れました。スチル撮影は常用でISO 100-32000(拡張:上限ISO 102400)。よほどのことが無い限り、最高感度を使うことは稀でしょうが記録できるという点においては上限が高いに越したことはありません。APS-CサイズのExmor CMOSセンサーは先代譲りですが、高感度特性が飛躍的に高められました(α6300:ISO 100-25600〔拡張:上限ISO 51200〕)。その違いは、やはり最新の画像処理エンジン「BIONZ X」との協調です。暗いシーンでもしっかりAFが作動してくれるので頼もしい限り。では、高感度に振った撮影カットをご覧頂きましょう。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

ISO 1250での撮影です。たいてい暗部のノイズが目立ってくる前に、いわゆる艶感が失われてきそうなものですが、濡れたタイルの艶感はたっぷり保たれています。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

今度は一気に上げてISO 4000。いかですか?ヘッドランプ周りもパキッとしています。いけちゃいますね(笑)。


SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

G.I.ジョーのお部屋ですが、小物の細部に至るまでよくできているのがわかるほどにキャプチャしています。キットズームレンズでの撮影ですがよく解像しています。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

フラットな被写体ですが質感がしっかり伝わってきます。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX

トーン表現も見事。α6400の機動性があればどこへも気軽に持ち歩けます。シャッターチャンスはいつも身近なところにありますよ。

SONY α6400, SELP1650 E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS, Photo by KIMURAX


PHOTO YODOBASHI

速さがもたらす快適。α6000シリーズの進化は止まらない。

PHOTO YODOBASHIあえて感想を一言で言うなら「ストレスフリー」です。もちろんご覧頂いたように、驚く場面が色々あったわけですが、それも使い込んでいるうちに驚きは慣れに変わり、撮りたいと思った瞬間が次から次へと手に入ってしまうのです。なんだかイライラしない、慌てない。あとはどんな構図にするか?ということに専念するだけですからラクなものです。正直このカメラに慣れてしまったら、他のカメラを使うのはちょっと…という気がしてきました(笑)。それほどに気持ちよく楽しく撮影することができました。本機の新しい機能で、ひとつお伝えしないといけないのが「自撮り」が可能になったことです。右の写真のように、背面モニターの接続部分が蛇腹になっており、それを伸ばしきって上にすると自撮り体勢にできます。高画質な写真や動画が撮れる大型センサーを積んだカメラを、自撮りにも活用したいという方にはストライク。今回の撮影では、キットズームレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」、「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」の2本と、フルサイズ対応の「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」を使用しました。α6400には手ぶれ補正機能は搭載されていませんが、APS-C向けレンズの殆どが手ぶれ補正付きですから心配は無いでしょう。むしろその分だけ、ボディとプライスの軽量化につながっていればうれしいこと。これからミラーレス一眼を手にしようと考えている方には特に。また、同じEマウントですからフルサイズ対応のレンズも使えるので、サブ機にと考えている方にもジャストな選択だと思います。

( 2019.02.24 )

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Eマウント用レンズをお持ちの方は、ボディのみでよろしかったでしょうか?

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もちろん、シルバーもご用意しています。

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「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」と「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」のダブルズームキットです。

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シルバーのダブルズームキットはこちらです。

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「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」とセットのパワーズームレンズキットです。

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お洒落なシルバーのパワーズームレンズキットはこちらです。

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「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」の高倍率ズームレンズキットはブラックボディのみとなります。

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