OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

存在感たっぷりの前玉にはDSA（大偏肉両面非球面）レンズを配置し、後玉にはEDレンズを使用。フルサイズ換算で18-36mm相当の画角をカバーしながら、フィルター装着部を除き鏡胴自体はスリムで全長73mm、重さ275gと、軽量コンパクトにまとめ上げられています。超広角レンズともなれば一般的に重量が重く、価格も高額になるため、ちょっと敷居の高い感のあるものですが、価格はリーズナブルという嬉しい1本。肝心な描写は、絞り開放から十分に使っていけるシャープな像を結び、上級のレンズにも引けをとらない安定感のある撮像をもたらします。超広角レンズで気になるのは、画面周辺の像の流れや光量落ちでしょうが、いずれも軽微で心配するほどのことではありません。歪曲はワイド側ともなればそれなりに出ますが、許容の範囲内といったところ。最短撮影距離は25cm。ワイド端の画角はフルサイズ換算18mm相当と、超広角の中でもパースは比較的に穏やかですので、初めて超広角レンズを使うという方にも扱いやすく手始めにはうってつけ。もちろん上級者の方は、常用レンズとしてとことん使い倒してみてはいかがでしょうか。

( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )

都心でたわわに実る葡萄。逆光気味なので、葉や枝の描写は柔らかくなりましたが、画の印象を悪くするようなことはありません。むしろ、そびえる人工物との対比が巧く出ているように感じます。超広角レンズですから、それなりに歪曲はでるものの、ワイド端でもこの程度。よく抑えられています。

テレ端では、ほぼ歪曲は解消します。シャドーエリアにもきちんと奥行きが感じられ、コントラスト表現は秀逸です。

開放から半段絞っただけですが、被写界深度が深い超広角レンズですから手前から奥までビシッとピントがきています。 でも、よくもまぁこんな光で、本当によく捉えてくれるものだと感心しました。