PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Carl Zeiss Milvus 2.8/21

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

「GAPPURI ZEISS」の出版がきっかけとなって始まった、このMilvusレビューラッシュ。ちゃんと計画的に進めときゃよかったんですが、夏休みの宿題を一晩で片付けているようなPY編集部ではあります。皆さまに於かれましてもいいかげん食傷気味だと思いますが、もうちょっとです。いっしょにがんばりましょうね。

さてMilvusの21mm F2.8です。

出たのはもう3年半も前ですから、これがどれほど優れたレンズか、みなさんもう知ってますよね。デザインとか、操作感とか、そういう話ももういいでしょう。このレンズの味をひとことで言うなら「絵画的」。絵ごころを持ったレンズだなあというのが私の印象です。解像力が高いとか、歪みが少ないとか、そういう数値で測れる性能の先にある、とても大事なこと。さすがツァイス、よく分かっていらっしゃると改めて思いました。

( Photography & Text : NB )


Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

今となってはそういう感覚はないかもしれませんが、私が写真を始めた頃、21mmといえば超広角レンズの頂点に君臨する画角でした。ライカに(正確にはシュナイダー)Super Angulonという21mmレンズがありまして、当時はこれに憧れたものです。「アンギュロン」という恐ろしげな響きと相まって、なんかもう、よくわからないけれど、とにかくすごいレンズなんだと。高くてとても手が出ませんでしたが、このレンズで自分だったらあんなふうに撮るなー、こんなところで撮るなー、と妄想だけが膨らむ日々でありました。

時は流れて令和元年の今、21mmの画角で世の中を眺めてみますと、依然として広いっちゃ広い。でも、広過ぎない。ちょうどいい。スナップや肩肘張らない風景写真で使える広角って、実はこのへんまでなんじゃないかと思うのです。これ以上広いと、背景の整理とか、主題の引き立たせ方なんかを真面目に考えた場合、シチュエーションや被写体はかなり限定されます。それに「広い」ということばかり強調されてしまって、写真の本質的な部分にそれ以上踏み込んで行けないというか、うまく言えないけれど、そんな気後れも感じてしまうのです。

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB

Canon EOS 5D Mark III, ZEISS Milvus 2.8/21, Photo by NB


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これは "いいレンズ" だ。

「数値的な性能だけを徹底的に追求して、その点で完璧なレンズが出来たとします。でもそれだけで "いいレンズ" と呼べるかというと、私は違うと思います」

これはとあるメーカーのレンズ開発者にインタビューをした時に出てきた言葉ですが、まったくその通り!と膝を叩いたものです。もちろんレンズの企画や開発に携わる人たちは、多かれ少なかれ同じ考えを持っておられるでしょう。問題はそれを具現化する上での、何を足すか、何を引くかという匙加減。差がつくとしたらそこなんじゃないか。それぐらいは私のような素人でも想像がつきます。結局はそれを「技術力」と呼ぶのでしょうが、この「技術力」の範疇には、多分に「感性」という要素も含まれます。その点で、このレンズを企画して開発した人たちは、きっと感性豊かな人たちだったと思うのです。良い本に出会い、いい映画をたくさん観、あらゆる音楽を聴いていっぱい感動してきた人たち。技術者であると同時に、芸術家。それが、ツァイスというメーカーの「深み」。


( 2019.07.25 )

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えっ?まだ持ってないんですか?

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あら、結構いいお値段しますね。でもまあ、ちょっと行っときますか。

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おかげさまでたくさん売れました。でも、正直もうちょっと売りたい。もうちょっとなんです。

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もちろん、こちらも売れれば嬉しいです。でも、もし悩まれているなら・・・紙の方を。

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