PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SORI2 - 新宿光學總合研究所

第2話
デジタル時代のフィルター
光学フィルターの危機か?好機か?

最後に、ちょっとひとこと

あともう一つ、ぜひ話しておきたいことがあるんですが。

カイハツ北村
1号

はい、どうぞ。

すでにかなりのことが出来る画像処理ソフトですが、そこへ加えてAIテクノロジーがこの分野でも活用され始め、もはや「出来ないことはない」と言っても差し支えないところまで来ています。

カイハツ北村
2号

まさに日進月歩。

それは本当に喜ばしい、ウェルカムなことです。でもですね、

カイハツ北村
3号

でも?

さっき、「撮った後ではなく、撮る時にどうにかしないと」という話がありましたね。

カイハツ北村
4号

PLとNDの話のところですね。

これは誰にでも当てはまる話ではないでしょうし、かく言う私自身、時と場合によるのですが、「撮った後は、極力画像をいじりたくない」というのがあります。

カイハツ北村
1号

あー、それはちょっと分かるかも。

多少詰めが甘くても「後からどうにでもなるさ」と思いながら撮るのと、出来る限りのことをして万全を期して撮るのって・・・みなさんはどうですか? どちらも同じ「写真を撮る」ですか?

カイハツ北村
2号

いや、それはぜんぜん違うと思うなあ。

どこが違いますか?

カイハツ北村
2号

うーん、そう言われると・・・単に撮影者としての心持ちの問題に過ぎないかもしれないけど・・・

3号

でも写真は、心持ちが大事だと思うでござるよ。やっぱり気持ちを込めないとでござる。

4号

加工することによって画像はどうしても劣化してしまうという、物理的な問題もあるね。それが目で見て分かるかどうかは別としても。

やはり私は、シャッターボタンを押すまでに、出来る限りのことをして完成度を高めておきたいと思います。まず完成度の高い写真を、きちんと撮りたい。

カイハツ北村
1号

完全に同意。

その上で画像処理ソフトを必要に応じて、適切に活用する。時には魔法のような加工だって施す。

カイハツ北村
2号

料理と同じですね。いい加減な材料を使って、いい加減なやり方で作った料理に、いくら万能なソースをかけてもダメですもん。逆もまた然り。

フィルターは撮る時に使うもの。画像処理ソフトは撮った後に使うもの。決してバッティングしない。この事実だけ見ても分かるように、実はまったく守備範囲の違うツールなんですよね、両者は。

カイハツ北村
4号

上から見たら重なっているように見えても、横から見たらレイヤーが違う、そんな感じですかね。

まさにそう。この話が今回のまとめになるかな、と思いましてね。

カイハツ北村
2号

上手く使い分けて、いい写真を撮ってもらいたいですね!



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