PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

PHOTO YODOBASHI

山岳写真に憧れて
vol.7 2023年9月・再びの木曽駒ヶ岳編

9月半ば、昨年10月に登頂した木曽駒ヶ岳へ改めて行ってきました。前回はソロでしたが、今回は妻を連れてのハイキング。何度も同じ山を登るくらいなら、(星の数ほどある)まだ登ったことのない山に挑戦するべきかとも思うのですが、同じ山でも時期が異なればそれはまた異なる体験が得られる気がしています。ましてや木曽駒は気軽に登れてしまう3,000m級の山ですから、何度登っても気持ちがいいことに違いはありません。目的は、妻に稜線歩きの感動を味わってもらうこと。

前夜、日付が変わった頃に東京を発ち、中央道をノンストップで約3時間、駒ヶ根市の菅の台バスセンターの駐車場に車を入れて仮眠します。まだ暗い5時半からチケット購入の列に並び、その後バス乗車の列にも並びます。30分程バスに揺られ、ロープウェイに乗り継いで7時過ぎに千畳敷カールへ。さすがハイシーズンという、前回以上の混みっぷり。30分ほどレストハウスで高所順応をし、入山届けを提出してからの登山を開始します。気温は16度、下界より10度以上低い気温ですから、しっかり着込んでいないと寒く感じます。登り始めたときは、写真の通り稜線付近が雲に隠れていましたが、切れ間から青空が見え始めています。登っているうちに晴れることを願いつつ歩みを進めます。


PHOTO YODOBASHI

標高2,612mは雲の上。振り返ると、雲海の向こうに南アルプスの山々が望めました。

PHOTO YODOBASHI

千畳敷カールの端、八丁坂の下まで来ました。ここから先は登山の装備がある人だけが立ち入ることができます。離れていると絶壁のように見える登山ルートも、近づいてくると何とか登れそうに思えてきます。妻のペースに合わせ、休憩をこまめに挟みながら、かなりゆっくりと登り始めました。

PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI

登りきるまであと少し。この日は人も多く、所々で渋滞していましたが、斜度がきつく息が上がりやすいところでは、渋滞は休憩の口実になり、むしろありがたいのです。

PHOTO YODOBASHI

1時間強をかけて、乗越浄土(のっこしじょうど、2,850m)へ。稜線上の雲はほとんど晴れ、これから進むルートも見えてきました。真ん中は木曽駒ヶ岳の手前にある中岳。

PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI

森林限界を遥か下で超え、眼前には360度の山岳パノラマ。この景色を見るだけでも、来てよかったと思える価値がある気がします。

PHOTO YODOBASHI

稜線を登り、中岳山頂(2,925m)で小休止、その後下り始めると、正面に木曽駒ヶ岳が見えてきました。ここの下りは大きな岩が多いので、転倒に注意しつつゆっくりと下りていきます。

PHOTO YODOBASHI

下ってきた中岳を振り返って見上げたところ。大きな岩の感じが分かるでしょうか。

PHOTO YODOBASHI

2,870mの頂上山荘。次来る時は、私も来シーズンはこういった高所でテント泊をしてみたいです。

PHOTO YODOBASHI

駒ヶ岳へ向け再び登ります。標高が高いため息が上がりやすいものの、3,500mを超える富士山のような苦しさはありません。会話を楽しみながら登れる余裕があります。

PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI

PHOTO YODOBASHI11時半過ぎ、標高2,956m、中央アルプス(飛騨山脈)の最高峰である木曽駒ヶ岳へ無事登頂。妻と2人で喜びを噛みしめます。難しくないことは前回の経験でわかっていても、やはりここまで来ると気持ちは高まり、達成感も味わえます。山頂で持参したお昼ご飯をいただきました。カップ麺を食べている方も多いですが、私は(カップ麺と比べ)必要な水を半分以下に抑えられ、湯を沸かす時間と燃料も節約できるフリーズドライのピラフやチャーハンを山へ持って行くことが多いです。最近のものは待ち時間が3分とすぐ食べられるのもいいですね。類似商品ではアルファ化米の方が価格は手頃ですが、お湯を入れて15分待つ必要があります。

PHOTO YODOBASHI

食後にコーヒーを飲んでから、下山を開始。来た道を戻ります。

PHOTO YODOBASHI

中岳を経て再び乗越浄土へ。山小屋でトイレを借り、購入したコーラを2人で分け、水分と糖分を補給しました。炭酸と糖分の美味しいこと! この日は、前回の岩手山で痛めた膝をカバーするため、両膝にテーピングをして挑みました。その効果は絶大。ただし紫外線が強い高所でその肌を露出していた場合、テーピングの跡の通りに日焼けするのでご注意を。

PHOTO YODOBASHI

再び雲に包まれつつある宝剣岳(2,931m)。格好いい山ですね。山の天気は目まぐるしく変わり、雲に包まれてきました。今回も青空の下で稜線歩きができ最高の眺望を楽しめたのは恵まれていたように思います。

PHOTO YODOBASHI

14時、千畳敷カールまで戻りました。ロープウェイ乗り場の建物にあるカフェで一服し、車を置いた菅の台バスセンターの駐車場へ戻ったのは15時半頃。近くにある「露天こぶしの湯」へ立ち寄りしっかりと疲れを癒やし、駒ヶ根市内で夕食も済ましてから中央道で東京へ帰りました。日帰り登山といっても車中1泊の行程ですから東京を発って帰宅するまでに20時間ほどかかりました。余裕があれば下山後1泊した方がいいでしょう。登山翌日は疲れと睡眠不足もあり、ほとんど寝て終わりました。


冒頭にも書いたとおり、以前登った山へ再び登ることは、時期が違えば異なる体験が得られると思いますが、それに加えて、勝手を知っている安心感や無理のないペース配分、そして自分の登山技術の上達や体力の向上等の確認ができるため、登山に対して自信が得られる気がします。もちろん過信は禁物ですが、自信を持つというのも大事なことですよね。東京から木曽駒ヶ岳へ日帰りで行くにはそこそこの距離もあり、高速代やガソリン代で15,000円程(ETC割引適用時)、バスとロープウェイは往復で4,710円/人(ハイシーズン料金)とコストの掛かる登山ですから、行くのは1年に1度くらいがよさそうな気がします。そういう意味でも木曽駒ヶ岳は「自分へのご褒美」として行くのに相応しい山ではないでしょうか。

東京から公共交通機関を使って行く場合は前泊が必要となります。鉄道は片道7,060円で約4時間。高速バスは3時間半程度で片道4,000円と手頃です。なお、バスタ新宿からは、千畳敷カールまでのロープウェイなども含まれたお得な切符があるようです(7日間有効、11,500円)。

参考:

( 2023.12.11 )

Loading..
Loading..

今回のメイン機材。パナソニックのフルサイズセンサー搭載機では操作性を犠牲にせず、小型軽量とした絶妙な仕上り。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

超広角レンズですが、山では扱いやすく感じます。広大な景色を広く写し取れるありがたい画角です。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

最高にして最良のサブカメラ。もちろんこれをメインでも問題ないでしょう。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

軽装のハイキングなら、トレイルランニング系のスニーカーもおすすめです。まるでハイグリップタイヤを履いているような安心感に加え、トレッキングシューズにはない軽快感。クッション性がよく脚の疲労度が軽減されます。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

膝に不安がある方にはテーピングをおすすめします。サポーターもありますが、装着時の違和感の少なさはテーピングに分があります。女性の方には38mm幅がよいそうです。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

スカッと爽やかコカコーラ!

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..