TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] Model A16s

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

タムロンの大口径ズームレンズといえば軽量コンパクトという言葉がふと浮かんできます。実際手にして、こんなに小さくてしっかりと写るの？と思ってしまうこともしばしば。大きければよく写る傾向ではありますが、その一方で、小さくても良いレンズは沢山存在しており、本レンズも大変よくまとめられています。F2.8のズームレンズとは思えないサイズで、バッグにいれておいてもそれほど出しゃばることはないでしょう。気になる描写性能ですが、作例をご覧頂ければお分かりのとおり、なかなかシャープな像を結びます。開放から少し絞れば、さらに切れ味もアップ。ズーム域は17-50mmですから、35mm判換算で25.5-75mm相当の画角となり、その扱いやすさからおのずと出番が多くなること必至。高い描写性能を持ちつつ、このコンパクトさ。抜群のコストパフォーマンスをみせてくれる１本は要チェックです。

( Photography : T.Nakanishi / Text : T.Nakanishi, KIMURAX )

稲田に朝日が差し込みました。葉先の一本一本までを細やかに捉えた苗は、奥に行くにしたがってきれいに刈り込まれた芝生のようです。グリーンのトーン変化も豊かに表現。様々な種類の木々の表情もしっかり伝わってきます。

F13まで絞り込んでみましたが、解像感は損なわれずにしっかりシャープ。シャドーになった道の描写をご覧ください。潰れることなく、砂利や土の表情まで描き込んでいます。

開放での撮影ですが、ピントピークで捉えた人形の絵柄の濃淡、艶感までも忠実に再現しています。センサーサイズの関係もあり、前後のボケは程々ですが、かなり寄れるレンズですね。うっすらとかぶった埃までつぶさに捉えており、リアリティのある画に仕上がっています。