PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

2台のボディ+NIKKOR Zの実力を検証 - Zの実力
Vol.2 Nikon Z 6 + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

まず初っ端から言い切ってしまいます。Nikon Zシリーズは使い込むほど佳い。そう、スルメのようなカメラとレンズ。ふと気づくと手にしているカメラとレンズ。そんな身近でありながら、とても頼りになる道具であると。過去二回にわたり、Z 7と24-70mm F4のレビュー、50mm F1.8SをZ 7にマウントさせてのレビューを担当しました。いずれも機材に触れられた時間はわずか1日足らず。消化不良気味であったことは否めません。もっと自身の手で触って撮影をして感じたかった。知りたかったのです。今回特集の担当となり願ったり叶ったりとなりました。もちろん機材に触れた時のファーストインプレッションも大切だと私は感じています。まず手にしてすぐに感じた操作性やEVFの見えの良さ、AFが優秀で素早いこと。そして撮影データを見て感じたトーンの厚み。Sラインレンズの頭ひとつ飛び抜けた描写性能。さすが最新の機材で、優れた性能というのは枚挙にいとまがないわけです。今回は普段のレビューではあまり踏み込めない部分、根源的な機材のポテンシャルに注目し、動画を絡めつつ作例をお送りしたいと思います。

( Photography & Text : TA & TAK )

Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

AFをオートエリアに設定し、フレームの中に被写体を収めると顔を認識しはじめます。被写体の動きにあわせてAFは追従し、逆光や半逆光という条件下でもきちんと顔を認識しつづけます。女性が振り向いた瞬間。ピントが瞳にきているのにも驚きましたが、嬉しいのは女性の肌や髪の毛の描写。かなりよいですね。バックの玉ボケの階調的な厚みも感じる描写です。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

被写体の動きがゆるやかな時は、顔認識したAFポイントエリアは小さくなり、瞳にピンポイントAFとなります。その瞬間にシャッターを落としたのが上記のカット。こちらは最小サイズのJPEG記録のみで撮影した一枚。オートエリアAFの精度の高さにちょっと感動してしまいました。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

Zマウント用Sラインにラインアップされているレンズに感じることですが、前後ともに嫌味のない素直なボケ。収差も全くと言っていいほど見受けられず、開放からいたってシャープ。新世代の写りと申しましょうか。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

この立体感のある写り。そしてヌケの良さ。それにしても、50mm F1.8は素晴らしいレンズです。Zマウント機をご検討の皆さんは、同時購入をおすすめいたします。


Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by TAK

ここから「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」にレンズを付け替えます。36mm域での撮影ですが、ベールが一枚剥がれたような感覚にゾクッときました。被写体と自分との間に空気は存在するのか?と唸った一枚です。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by TAK

金属の質感表現をご覧ください。すぐ目の前にあるかのようなリアリティです。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by TAK

この暖簾の文字。たった今、刷毛で書いたのではと思えるほどに、クッキリとした輪郭です。これも見た時、思わず唸ってしまいました。


Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

ISO 12800で撮影。細部のディテールを損なうことなく、しっかりと描ききった写りで驚きます。近い将来、手持ちで星空撮影いけるのではと思ってしまうほど。高感度性能も桁違いに良くなっています。

AFオートエリアでの顔認識、追従(F1.8)、ISO 12800での高感度性能(シャッター速度 1/100秒)などを動画にて検証しました。レンズは「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」。手持ちで(動画手ぶれ補正ON)4K UHDにて撮影を行っています。参考程度にどうぞご覧ください。


  • PHOTO YODOBASHIランチを食べるのに店内の椅子で順番待ちをしていたつかの間。こんな瞬間もオートエリアAFは逃しません。
  • PHOTO YODOBASHIコーヒーを淹れるカウンター、そして白衣の店員さん。ここは実験室か、と思う素敵な珈琲焙煎のお店。思わず、お手元撮らせてもらっても良いですか?と尋ねると快諾してくれました。
  • PHOTO YODOBASHI超高感度のISO 25600で撮影。いやあ、かなりの進化ですよ。
  • PHOTO YODOBASHI最高常用感度のISO 51200でもこれですからね。普段使いの感度も自信を持って上げていけるわけです。

(サムネイル画像のクリックで大きな画像をご覧いただけます)


Nikon Z 6, NIKKOR Z 50mm f/1.8 S, Photo by TA

使い込むほどまざまざと感じる新世代の写り。Z 6 + Nikon Z 50mm F1.8 S

今回はボディーをZ 7 からZ 6に持ち替えての撮影となりました。Z 7は高画素機特有の色数の多さから、より厚みを感じる描写が得られる佳さがあります。Z 6には、ISOをオート設定にして撮影しても心がチクチクしない(笑)。どんなシーンでも本当に使える万能なカメラだなと。サイズもそこそこで、しっくりくる。ちょうど良いサイズなのですね。そして軽い。AFオートエリアの精度の高さにも正直驚きました。今までは「自分でピントを掴む方がはやくて確実だ」なんて自負もあったのですが。この精度なら、シーンに応じて、状況に応じてAFオートエリアを使うのはアリだと。私はニコンの光学性能に確かな信頼を寄せているので、そのニコンが出したミラーレスというだけで「買い」なのです。実際、ZボディとSラインレンズが紡ぎ出す画は、思わず唸り声をあげてしまうほど。特にSラインとしてラインアップされているレンズは総じて非常に優秀。そのうえオートエリアAFも実用で使える精度となると、なんだか得したような気分に。偉そうな物言いで誠に申し訳ないのですが、ニコン頑張ったなあ。。。と、心から感心しました。一面で、些細な部分ですがまだ未完成なところは感じます。ですが、遥か昔から完成した道具なんて存在したのでしょうか。もし存在するとして、それに魅力を感じるか、と聞かれたら、答えはノーです。人間ですら完成された人なんて存在し得ないのでしょう。安い買い物ではないので、購入する際私たちは吟味に吟味を重ねます。私は石橋を叩きすぎて壊してしまうタイプなのですが、インプレッションを通してZを購入する腹がきまりました。やはり佳いのです。Zシリーズ、補ってあまりある、素晴らしい相棒となってくれるでしょう。(TA)


「テキトー」に撮影しても、頭一つ抜けた高画質。Z 6 + Nikon Z 24-70mm F4 S

恥ずかしながら、24-70mmのカットは機材が届いたその日にふら〜っと散歩にでかけた時のものです。メインの目的は北野天満宮で長五郎餅を食べることでしたから、絞りは開放、AFエリア設定はオート、ISO感度も思い出したときに変えるくらいで、まあそれはそれは適当に撮影(笑)。しかも曇天でした。が、帰宅後モニターで見てびっくり。「なんちゅうカメラや」と思わずつぶやいてしまいました。念のためにカメラのことを知らない周りの人間にも見せたのですが、「なんかすごいね」と。しかしこの現象にこそ、NIKKOR Zレンズ、そしてZ 6の真髄が現れている気がします。写真を少しでも美しく見せようとするのが撮り手の当然の性。しかし今回、ほとんど何も考えず当てずっぽうに撮ったものでさえ、写真をやらない人々にもアピールする絵が撮れたのです。これはもう機材の力以外の何物でもありませんね。(TAK)

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( 2018.12.21 )

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確かにオールラウンダーではありますが、画質も丸まっているという印象は皆無。むしろバリバリ写ります。こちらはNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sとのキット。別々で買うよりも断然お得ですよ。

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こちらはボディ単体となります。

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こちらはレンズ単体となります。ニコン新時代の幕開けに相応しい、とにかく写る標準ズームレンズです。沈胴してコンパクトになってくれるのもマルですよね。

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前玉が凹んでいるというだけで、ご飯三杯はいけますね。その写りは只者ではありません。50の1.8という数字からくる既成概念はいったん捨てましょう。

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