PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Nikon Z 7, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, Photo by KIMURAX

2台のボディ+NIKKOR Zの実力を検証 - Zの実力
Vol.1 Nikon Z 7 + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

フォトヨドバシでは新しいZマウントシステムを導入した「Nikon Z 7」のレビューを3回に渡ってお届けしてきました。キットレンズのレビューもやりましたので、発売から3ヶ月たらずでかれこれ4回レビューをお届けしていることになります。そのカメラ・レンズが紡ぎ出す画の凄さを毎回目の当たりにするにつけ、驚きというかもう衝撃を受けてしまうわけです。そうガーン!と。ボディーブローならまだしもアタマ痺れる顔面パンチをビシバシもろに受けているが如く(笑)。そんな衝撃の連続に、これは自分も使ってみたい!という衝動にかられ、今回の「ニコンZ特集」に乗じて撮影を志願したしだいです。さぁ、実際にファンダーを通して受ける衝撃は如何ほどなのか?ズームレンズの「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」と単焦点レンズの「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」を携えて、鼻の穴を膨らませながらの撮影スタートです。

( Photography & Text : KIMURAX )

Nikon Z 7, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by KIMURAX

ズームのワイド端24mmでの撮影ですが、直線がビシッと通っていますね。ヌケもよくて、直線が直線として表現されている画は、なかなか気持ちがいいものです。こんな当たり前のことを、当たり前にやってのけてしまうのですね。そしてファインダー像のこれまた美しいこと。こ、これってEVFですよね?既に強力なボディーブローを食らったようです。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by KIMURAX

いかがでしょうこの立体感のある描写。正直ゾクッとしてしまいました。絞り開放から全力投球ならぬ全力描写とでも申しましょうか、光をきっちりと捉えていると感じ入ります。撮影時にAFポイントを右の人物に配置したのですが、こんなフレームの隅にAFポイントが置けるのはいいですね。こういったフレキシブルさはミラーレスカメラのアドバンテージですね。AFもスッと的確に合焦してくれるので、まさしくストレスフリーです。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by KIMURAX

画としてカッコイイかどうかは別として、隅々までの解像力を見るにはド直球かな?とワイド端でこんなカットも。絞り開放です。隅々まで破綻なく解像感たっぷりの描写は、レンズとボディのチカラそのものでしょう。それにしてもこのキットズームレンズ侮れない描写を見せてくれます。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, Photo by KIMURAX

こちらは単焦点35mmでの撮影になります。いやはや解像力ビンビンですね。こういう大人しめのショットでも只者ではない事がわかります。シャドー部の微妙なニュアンスも実に丁寧に再現されています。トーン表現も4575万画素の高画素モデルとは思えないほど、実に豊かですね。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, Photo by KIMURAX

こういったシーンでは、丸く表現されるはずの点光源が画面周辺に行くに従ってサジタルコマフレア(鳥が飛んでいるような形に写る)が出てきやすいものですが、拡大して見ても確認できず。この単焦点35mmレンズ、かなり優秀です。高感度に振るとどうしてもノイズが目に付きやすいシーンですが、ISO 1250でも許容範囲といっていいでしょう。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by KIMURAX

24-70mmのちょうど中間域での撮影。ボケ味は至ってナチュラルでクセもありません。焦点距離に関係なく安心して使えるのはうれしいですね。ファインダーも高精細なため見やすく、輝度差があるシーンでも明暗双方しっかり写し出してくれるので、ピントの山もつかみやすかったです。

Nikon Z 7, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, Photo by KIMURAX

このトーン、抜け、キレ。絞り要らず、と言ってしまうのは言いすぎでしょうか?

Nikon Z 7, NIKKOR Z 24-70mm f/4 S, Photo by KIMURAX

低感度ISO 64での撮影ですが、重そうな雲のトーンから、シャドーエリアの建物の細部まで曖昧にならずに描ききっています。これだけのダイナミックレンジを見せられてしまうと、ホントに高画素機なの?と目を疑ってしまいました。


結論、やっぱり凄いZマウントシステム。

百聞は一見に引かずといいますが、PYのレビューで見聞きしていたとおりでした(笑)。いいよ、いいよ、と言われても、やはり自分で確かめてみないと、という気持ちもどこかにあるわけで。困った性格ですね、お恥ずかしい。さて今回の撮影を通して感じたことは誤解を恐れずに言えば、気合を入れて撮ったというよりはむしろ、こんなに撮れちゃった、というのが正直な印象です。もちろんファインダー越しのシーンをこう切り取ろうという意思はあるわけですが、あとは露出を決めるくらいでその他のことはあまり迷わない、気にしなくてよかったと言った方がいいでしょうか。だってレンズを絞る必要性すら感じないぐらいでしたからね(笑)。ファインダーでのプレビューとシャッター後の再生画面にほとんど差を感じませんでした。また高画素機ともなればピントもシビアになりかなり気を遣うところですが、ビシッとAF、ピタッと手ブレ補正機能がアシストという至れり尽くせりな環境ですから心配なし。スナップ感覚でサクサクとシャッターが進みます。メディアも新しいXQDカードが採用されたことで書き込みも速攻、とこんなちょっとしたことの積み重ねですが、余計な所に気をとられることもないのです。結果、あれよあれよとシャッターチャンスをものにできてしまうと大変気持ちのいい撮影でした。なんだか仕事にかこつけて勝手に遊ばせてもらった内容になってしまい恐縮です。しかし、「Nikon Z 7」をはじめとするZマウントシステムがもたらしてくれる楽しさや、感動や、閃きを、一人でも多くの方に体験していただければいいなと強く深く感じたことは間違いありません。やっぱり、いいです。

  • PHOTO YODOBASHIこれは今までの「フルサイズ」を超越する描写力です。しかもズームレンズ。ただただ、スゴイとしか。。。
  • PHOTO YODOBASHIコマフレアをしっかり抑え込んでいるので、点光源のつぶつぶ感が非常にリアルです。普通は絞り込まなければ得られないレベルですが、これでF1.8の開放ですからね。色収差も同様で、全体的なヌケの良さにもつながっています。

(サムネイル画像のクリックで原寸画像をご覧いただけます)

ニコンZ特集 堪能!Zの世界 - トップへ

( 2018.12.14 )

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文字通りの「ニコン史上最高画質」。最新の超高画素センサーと画像処理エンジンが「フルサイズ」を再定義します。こちらはNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sとのキット。別々で買うよりもお得ですから、Z 7デビューはこれで決まりですね。

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こちらはボディ単体となります。

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こちらはレンズ単体となります。キレもボケもヌケも素晴らしい。これ一本でいいかなと思えるほど、ホントによく写るズームレンズですね。

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スペックだけを見れば割高にも聞こえるかもしれませんが、一度その衝撃的な写りを見てしまうと納得。いや、むしろお得でしょう。

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