Carl Zeiss Distagon T* 2/28

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

開放F値が2という明るさに加え、24cmまで寄れるという本レンズ。28mmという焦点距離は広すぎない広角感があるので、この一本をボディにつけて待ち歩きをしたとしても、色々なバリエーションを撮ることができます。広角ながらここまでボケが美しいと、ついつい被写体に寄ってしまうことも。そして収めた画を見るたびに、さすがはZeissと感じさせてくれる高画質にはため息が出るばかり。感覚的な表現になってしまうのですが、被写体の放つチカラをいとも簡単に拾い出してくれるのです。広角レンズであるにも関わらず、まるで望遠レンズのように対象物を浮かび上がらせる。奥行きを感じさせてくれる描写は、正直くせになります。

( Photography : M.Ito & K / Text : T.Nakanishi & KIMURAX )

水の透明感、水に映り込んだ空の空気感、濡れた石の存在感。そのどれもが写真からダイレクトに伝わります。ハイライトの粘りもサスガの印象です。

広角レンズでありながら、望遠レンズの印象とでもいいましょうか。開放F2の威力でしょうね。現場のリアリティが伝わってきます。

今度は一転シャドウの表現をご覧ください。黒は黒なのですが、深いですね。ドイツ車のこだわりの黒が見える気がします。