PHOTO YODOBASHI

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Behind the scene of GAPPURI ZEISS
Vol.04

カール・ツァイス・イエナという響きに魅せられて

Carl Zeiss Jena、Jena「イエナ」の響きがいい。その響きだけで、M42のイエナレンズを手にしたと言ってもいいほど。カール・ツァイス・イエナにはフレクトゴンやテッサーのように、絶滅した恐竜の名前にありそうな愛着の湧くモデル名も多い。いっそのこと、イエナのレンズを使う理由は、「名前がなんとなく好きだから」で良いのかもしれません。そう、カール・ツァイス・イエナのレンズは私たちにとって、それくらいフレンドリーな存在です。とはいえ、描写は現代のツァイスレンズに脈々と連なる系譜を感じるもので、ツァイスの血統を引くもの。それぞれのレンズモデルにキャラクターを確立させながらも、総じてツァイスらしい写りで我々を魅了するのです。「コントラストが高い」「立体感がすごい」「コクのある描写」など思うままにフレーズを並べれば、どうにも陳腐に思えてしまうほど。

カール・ツァイス・イエナのレンズは、歴史の大きなうねりに巻き込まれながら、旧共産圏下で発展を遂げました。現在に至り、それらカール・ツァイス・イエナのレンズは経年の変化も手伝って、それぞれがオンリーワンとも言える魅力を携えています。今回「GAPPURI ZEISS」の誌面では、そんな魅力的なカール・ツァイス・イエナのレンズから、ユニバーサルマウントであるM42マウント用レンズ、Pancolar 1.8/50、Tessar 2.8/50、Biotar 2/58、Sonnar 3.5/135の4本のレンズをご紹介しています。

本書で使用したPancolar 1.8/50は、初期型モデルの個体。典型的なダブルガウス型で旧西側ドイツのプラナーに似たレンズです。レンズ構成的に明るいレンズを作りやすかった反面、各収差との戦いが絶えなかったのでしょう。収差をより合理的に補正するためか、前群・後群すべてのレンズに酸化トリウムを含有させており、絞り羽根も8枚と奢るなど、贅沢な作り込みとなっています。また合理化をはかるという意味では、同じ頃に生産されたTessar2.8/50と、光学系は異なりますがパーツの同一化がはかられていたようです。確かに、見た目や大きさが、双子の兄弟のようですよね。暗闇の中だと見分けがつきません(笑)。これらのレンズは、カール・ツァイス・イエナの威信をかけたレンズだったと言えるのかもしれません。

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使用したPancolar 1.8/50ゼブラ初期型は、例に漏れずブラウニング現象でガラスが黄色く変色をおこしており、絞り連動ピンも抜けてしまっている状態の個体でした。どんな撮影条件でも一定の画質を担保してくれる現代のレンズとは違って、状況に応じて表情がコロコロと変わります。時にそれは弱点と捉えられることもありますが、熟成されたウイスキーのように、それが「味わい」となって写真に味方をしてくれることも多いのです。近接付近では後ろボケが美しく滲み、被写体を優しく包みこみます。被写体を中距離においたときは、後ろより前ボケが美しいので、そこを見せたいもの。量感たっぷりの美しいボケが見るものを魅了します。

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現代の尺度で考えると非常にコンパクトで、コストパフォーマンスは驚くべき高さ。カール・ツァイス・イエナのレンズは入手性もよく、Pancolar 1.8/50ゼブラ初期のような名レンズがたくさんあります。コストが安く済むというのは、いつなんどきも重要なファクターです。手軽に試さない手はありません。カール・ツァイス・イエナのレンズでツァイスをとことん味わう。行き着く先は、対局にある非常に高価で入手困難なレンズかもしれませんが、端から端を知って楽しむ。その先に、見えてくるものがあるのかもしれません。

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本書では、カール・ツァイス・イエナのレンズを、2台のフルサイズミラーレス機にマウントさせて撮影を行なっています。M42はスクリューマウントですので、マクロレンズ的な遊びも得意。ヘリコイド付きのマウントアダプターを付ければ立派なマクロレンズにもなります。M42マウント遊びのほんの入り口程度ですが、4本のレンズをマウントさせて楽しんできました。また、印刷のクオリティーが高く、「プリントしたらこんな感じになるんだ」といった部分も含め、ぜひお手にとって、冊子でも楽しんでもらえたらいいなと思っています。(TA)

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( 2019.03.29 )

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