PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

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LEICA M11 Launch Event Report

2022年1月14日13時30分より「ライカ オンライン発表会」が開催されたので、その模様をレポートいたします。今回発表されたのは「ライカ M11」。デジタルMとしては5世代目となるM11ですが、主なスペックを抜き出すと以下のようになります(詳細のスペック表は下の方にあります)。

  • 6030万画素の新センサー
  • トリプルレゾリューションテクノロジー(撮影時の記録画素数を60M、36M、18Mから選択可能)
  • 従来から20%の軽量化(ブラック:約530g、シルバー:約640g)
  • より新しいUV/IRカットフィルター
  • 230万ドット新タッチパネル液晶モニター
  • SL2、Q2と同じユーザーインターフェース
  • ISO感度は64〜50000、14bit、ダイナミックレンジ最大15ストップ
  • 画像処理エンジン「LEICA MAESTRO III」
  • 最高シャッタースピード1/16000秒(電子シャッター時)
  • 距離計を使いながらマルチ測光が可能
  • ベースプレートなし
  • 64GBの内蔵メモリー
  • バッテリー容量が64%アップ
  • USB Type-Cを装備

では発表会の様子をお届けいたしましょう。

( Text : NB )


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まずは社主のカウフマンさんから冒頭の挨拶。「M11はライカの新たなマイルストーンである」とおっしゃっていました。

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続いて、こちらもすでにお馴染みのダニエルさんが登場。ここでは予め作られた映像の中での出演ですが、ダニエルさんはこの後、日本とドイツを結んだリアルタイムでのQ&Aのコーナーにも出演されます。現地時間は早朝。ありがとうございます。

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毎回、新製品紹介の動画を拝見しますが、今回気づいたのは、いつにも増して開発や製造に実際に携わっている人たちが紹介され、その人たちの肉声を届けるための工夫がされていたこと。「このカメラを作っているのは私たちです!」という意気込みが感じられます。まずはデザインを担当されているSHIPARDさん。「M11もまた、はるか昔から続くライカのデザイン哲学から生まれています」とのこと。

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そしてプロジェクトリーダーのTHUMERさんと、画質担当リーダーのBADELTさん。「とにかくあらゆる意見に耳を傾けて、M11をどのようなカメラにするべきかをしっかり考えた」とTHUMERさん。また、コロナの影響で仕事を進めるのが困難な時期もあったようですが「みんなで力を合わせて努力した結果、スケジュールを変えずに済んだ」とBADELTさんはスタッフのみなさんの働きを讃えていました。

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続いてグローバルダイレクターのOEYNHAUSENさんからM11の進化点についての詳細説明。

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画質性能アップ、軽量化、バッテリー性能アップ、これらの課題を同時に解決するために、ボディ内のレイアウトを最初から見直したとのこと。

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撮像エンジンはすでにライカSL2-Sに搭載されて性能は実証済みの「MAESTRO III」。また撮影時に画素数を3段階で選べる「トリプルレゾリューションテクノロジー」は、いずれの場合も全画素を使っている(つまり、少ない画素数の時には複数の画素をまとめて1画素として機能させており、センサーの一部を使っているわけではない)とのこと。これによって後から画素を減らすやり方に比べて「副作用」が無いばかりか、撮影枚数、ダイナミックレンジ、オールドレンズとのマッチングなどで威力を発揮するとのこと。

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ベースプレートがなくなったことを残念に思う人もいるかもしれませんが、そのおかげで使い勝手と性能が格段にアップしました(特にバッテリーの容量アップには大きく寄与しているとのこと)。

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USB Type-Cを搭載したことで、デバイスとの接続や充電が格段にやりやすくなりました。M11は「Made for iPhone / iPad」の認証を受けているとのこと。

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ここからはライカプロフェッショナルストア東京に場所を移してのQ&A。まだ夜明け前のドイツからダニエルさんが生出演。いろいろな質問に答えられていましたが、「どんな人にこのM11を使って欲しいか」との質問に「まだM型ライカを使ったことがない人はもちろんだが、かつてデジタルのM型ライカを使ったことがある人は、ぜひ手にとって欲しい。かつて感じた懸念や不満がすべて解消されているのが分かる筈だから」と答えていたのが印象的でした。

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最後は写真家の佐藤健寿さんが登場。ご自身の作品作りにライカがどう役立っているか、M11をどう使っていきたいかをお話しされていました。撮影で辺境の地へ行くことも多い中、性能や信頼性で他に勝るものがないのでライカをずっと使用してきたが、M11の解像力、ダイナミックレンジ、そして軽さで、さらに道具としての信頼性が増していくだろう、とおっしゃっていました。

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本当の意味で「生まれ変わった」M型ライカ

駆け足の紹介となりましたが、発表会の雰囲気はお伝えできたと思います。1954年以来の伝統のフォルムをまとったM型ライカ。そのフォルムを守りながらも現代カメラとしての性能を大幅にアップさせるため、内部構造を根本から見直したのがこのM11です。言い換えれば、本当の意味で「生まれ変わった」M型ライカである、という言い方もできそうです。「伝統」と「革新」を常に両立し続けるM型ライカ。68年前に発売され、まったく形を変えずに現代でも生き残っている、いや、生き残っているどころか、その世界をリードし続けている。そんな製品、他に例があるでしょうか。この偉大なカメラの最新モデルの発売は2022年1月21日(金)、価格は税込み1,188,000円です。ただいまヨドバシカメラでは絶賛予約受付中。

最新のM型ライカとなる「ライカ M11」の実写レビューはこちらから。たっぷりの作例写真でお届けいたします。


ライカ M11(Typ 2416) ライカ M10-R(Typ 6376) ライカ M10(Typ 3656)
発売時期 2022年1月 2020年7月 2017年1月
マウント ライカMマウント(6bitコード検知センサー付)
ファインダー倍率 0.73倍
ブライトフレーム 35と135mm、28と90mm、50と75mm
センサータイプ フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー フルサイズCMOSセンサー
有効画素数(DNG画像サイズ) 6030万画素(DNG:9528×6328ピクセル) 4089万画素(DNG:7864×5200ピクセル) 2400万画素(DNG:5976×3992ピクセル)
映像エンジン LEICA MAESTRO III LEICA MAESTRO II
色深度 DNG 14bit、JPEG 8bit
記録画像方式 DNG 60.3/36.5/19.4MP(RAW・ロスレス)、DNG+JPEG、JPEG DNG(RAW・ロスレス)、DNG+JPEG、JPEG
ISO感度 ISO 64〜50000 ISO 100〜50000
シャッター形式 縦走りフォーカルプレーン、電子式 縦走りフォーカルプレーン
シャッター速度 機械式:1/4000〜3600秒
電子式:1/16000〜60秒
1/4000〜960秒 1/4000〜125秒
フラッシュ同調速度 1/180秒
測光方式 撮影素子による実絞りTTL測光 シャッター幕による実絞りTTL測光、撮影素子による測光
測光範囲 - EV-1〜20(ISO 100時)
測光モード 中央部重点測光、マルチ測光、スポット測光 シャッター幕による実絞りTTL測光:中央部中点測光
撮影素子による測光:中央部重点、マルチ測光、スポット測光
バッファーメモリー 3GB 2GB
最大コマ速 4.5コマ/秒 約4.5コマ/秒 約5コマ/秒
液晶モニター 2.95型 TFT(約233万ドット)、タッチパネル、ゴリラガラス5 3.0型TFT(約104万ドット)、タッチパネル、ゴリラガラス 3.0型TFT(約104万ドット)、ゴリラガラス
バッテリー ライカBP-SCL7(1800mAh) ライカBP-SCL5(1300mAh)
外部インターフェイス ホットシュー、EVF用端子、USB Type-C(USB3.1 Gen1、USB充電/給電可) ホットシュー、EVF用端子
無線インターフェイス Bluetooth 4.2、IEEE 802.11a/b/g/n/ac IEEE 802.11b/g/n
メディア SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-II推奨及びUHS-I対応) ※SDXCは2TBまで
内蔵メモリー(64GB)
SD/SDHC/SDXCメモリーカード ※SDXCカードは512GBまで SD/SDHC/SDXCメモリーカード ※SDXCカードは2TBまで
外形寸法 W:138.8 × H:80.3 × D38.5mm
質量(バッテリー含む) ブラック:約530g、シルバー:約640g 660g

ライカ M11のボディ詳細

※サムネイル画像はクリックいただくとより大きな画像を表示します。

  • PHOTO YODOBASHIM型ライカ伝統のシンプルなスタイリングやボディ形状はM11でも踏襲されています。ISO感度ダイヤルの配置もM10から変更ありません。
  • PHOTO YODOBASHIシャッターボタン横のボタンは、ライブビュー時の拡大表示を行うもの。M10はボディ前面にありましたが、よりアクセスしやすい位置に移動しました。
  • PHOTO YODOBASHIフィルムライカから伝統のベースプレートが廃止され、バッテリーはライカQやライカSLシリーズと同様にボディ底面から挿し込む形状に。シルバーのレバーでロックを解除し、少し飛び出たバッテリーをワンプッシュすることで取り外すことができます。またバッテリー室の横に空いているのはUSB Type-Cポート。
  • PHOTO YODOBASHISDカードスロットは、バッテリー室の横に。バッテリーを外さないとメディアを抜き挿しできない安全設計。
  • PHOTO YODOBASHI測距窓の下にあった(M2のリワインドボタンと同じ位置)ライブビュー時の拡大ボタンがボディ前面からなくなりよりシンプルな見た目になりました。また正確なCMOSセンサー面での測光のみとなったため、シャッター幕は全面が黒くなり、シャッター幕手前の下部にあった測光センサーも廃止されています。
  • PHOTO YODOBASHIバッテリーとチャージャーも新しいものに変わりました。バッテリーを上から挿し込むスタンドスタイルを採用しています。電源ケーブルとしてUSB-A to USB-Cケーブルが付属するほか、iOSデバイスとの有線接続用にMFI認証済のLightning to USB-Cケーブルも付属します。

ライカ M11とライカ M10のボディ比較

  • PHOTO YODOBASHI左がM11、右がM10。外形寸法は同一だけに、M10をお使いの方はM11・ブラッククロームの軽さには驚かれると思います。
  • PHOTO YODOBASHI左がM11、右がM10。右手親指位置の寒ホイールはクリック(押し込んで決定する)機能が追加され、より直観的な操作が行えるようになりました。M11はM10以上にシンプルに、ファインダー下部のボタンは貼り革の中に配置されています。
  • PHOTO YODOBASHI上がM11、下がM10。シャッターボタンの右横にライブビュー時のボタンが配置された以外は同一のレイアウト。ISO感度ダイヤルの最低感度はベース感度の変更に伴いISO 64へ。
  • PHOTO YODOBASHIボディ下部は大きく変わりました。ベースプレートが廃止されています。

( 2022.01.14 )

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