PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Canon EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

DOとは「Diffractive Optics」の略で、日本語に直すと「回折光学素子」ということだそうです。光は波長によって屈折率が異なり、赤の波長が最も曲がりづらく、青が最も曲がりやすいため、一般的な凸面レンズの場合、青・緑・赤の順に像を結びます。「ふ〜ん」と聞き流してしまいそうな話ですが、これが色収差(色滲み)の原因なのです。一般的には色収差を打ち消すために高価な硝材を投入して対処しますが、これがコストとレンズのサイズを肥大化させてしまいます。コストも頭が痛い問題ですが、レンズが大きくなってしまうと取り回しに大いに影響してしまいます。DOレンズは、なんと一般的な凸面レンズと逆で赤・緑・青の順で像を結びます。つまり、一般的な凸面レンズと真逆の特性を持つDOレンズを重ね合わせることで、色滲みを解消し、レンズも小型化してしまうという素晴らしい技術なのです。ただ、そう全てが上手く行くかと言えば難点も。若干ボケ味に独特のクセが出る傾向にあり、絞り値によっては被写体とバックの背景について十分考慮する必要があります。ちょうど上の作例のような感じですね。この作例では背景がスコンと抜けて溶けてくれるとよいと思いがちですが、撮影者はどうやら逆を狙った模様。男性の汗滲む仕事ぶりを写し込みたくて、あえて絞りを開き、ボケのクセを利用したようです。このようにクセを逆手に取るのも手の一つ。しかし、70-300mmという鞄に1本あると本当に重宝する焦点域を、まさにひょいと入れておけるサイズであることが、このレンズの最大の魅力でしょう。どんなシチュエーションの撮影でも、突発的に300mmぐらいまでが欲しくなるときがあります。そんなときに鞄にしっかり収まって、いざというときに振り回せる頼りになる相棒、そんなレンズなのだと思います。

( Photography : A.Inden & H.Uranaka / Text : K )

ボケ味にクセがあっても、絞り込むシーンが多い風景撮影などでは関係の無いこと。移動が大変な風景撮影には重宝するサイズですよね。左下隅に少し流れを感じますが、さすがの解像力です。手ブレ補正機構が載っていますので、条件さえ良ければ絞り込んでも手持ちで撮影できるのはありがたいところ。

テレ端で撮影。通常300mmでシャッター速度が1/160となると、なかなか止めるのは難しいのですが、ピタっと止まっています。手ブレ補正機構に頼りすぎるのもどうかと思いますが、やはりあるとありがたい。前ボケは素直な印象ですね。

公園の外に居たって、300mm(しかもAPS-C)もあれば、咄嗟にぐっと瞬間を引き寄せられます。超望遠ズームならではの楽しみ方の一つで「もう1段階切り詰める」。すべてがフレームアウトしそうに捉えて、逆にフレームの外まで使う。これが単焦点だと難しいんですよね。

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超望遠ズームは蜜の味。切り取り感も強くなりますし、ボケも大きく、ファインダーを覗くだけで、ずいぶん写真が上手くなった気がします。それでいいのです。上手くなるとはそんなことの積み重ねかもしれませんね。

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保護フィルターも一緒にどうぞ。

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シャープさを活かした風景撮影のニーズも強い気がします。PLフィルターも置いておきますので、こちらもあわせてどうぞ!

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