PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Carl Zeiss Distagon T* 2.8/21

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

21mmのディスタゴンといえば、旧来からのツァイスファンの方にとってアイコン的な存在ですよね。現代の技術の枠で蘇った本レンズも、目の覚めるような1本。開放から強烈にシャープで、トーンが豊富なのに高いコントラストという相反する要素を同居させるこのレンズは、カメラにマウントしてファインダーで覗いている段階から、その画の良さに感心してしまいます。「ズームでカバーできるのに、この価格!?」と思ってしまうのですが、単焦点レンズは歪曲収差補正やレンズの構成枚数を少なくできることによって得られるヌケの良さなど、単焦点は単焦点ならではのメリットがあります。また、「Carl Zeiss」というネームが、ある種ブランド品のように感じてしまうものですが、意味もなく高価なものであれば製品として成り立ちません。…とはいえ、安価でパフォーマンスの高いレンズもあります。実際問題として、本レンズのようなものが必要なのか否か。これについては「手にするときが来る」としか言いようが無いかもしれません。どんな収差もソフトウェア的に補正できる便利な時代になりました。しかし補正とは、データをロスすることにある種近いと言えるでしょう。だからこそ、現場で如何に高品位にデータを作り込めるか。たとえばの話ですが、こんなことを考え出すと、欲しくなってしまうのかもしれませんね。「ヌケは補正できるのか?」なんて。例え話だか、言い訳だか、何だかよく分からないのですが。そう、だから「手にするときが来る」としか言えないのですね。手にすれば、画作りを後押ししてくれるのではないでしょうか。

( Photography : A.Inden & H.Uranaka / Text : K )

猛烈なキレとコントラスト。色のりも濃厚で、ファインダーを覗いた時点で「!?」といった感じです。まるでPLフィルターを最も効く状態で撮影したようなカットになってしまうのが、このレンズの面白いところですね。

開放がF2.8、21mmということもあって、低照度下でも手持ちで撮影できる限界は高いと言えます。超広角となると水平垂直をキッチリ出すことを一般的には考えると思いますが、人を主体にフレームすると、少し傾いてしまいました。逆にそれがよかったのだと思います。囚われず、伸びやかな描写に身を任せてフレームすれば、21mmの視野は結構面白い世界ですよね。

冬独特の光、陰。その場の光をぐっとフレームの中に凝縮して持ち帰ることのできるレンズです。

Loading..
Loading..

その名は伊達ではないディスタゴン、一体どんな怪獣でしょうか。いや、まさに怪物のような写りです。一匹どうぞ。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

フィルターが付くのが嬉しいですね。きちんと守っておきましょう。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..