SIGMA APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

シグマが豊富にランナップするマクロレンズの中で、大口径望遠マクロのフラッグシップと位置づけられている本レンズ。F2.8という大口径で、180mmの焦点距離ですから、それなりにサイズ感はあります。しかし、実際に使ってみると、大きくて困るということはありません。十分な性能の手ブレ補正も搭載される上、開放F値が明るいので、手持ちでも難なくマクロ撮影をこなしてくれるのです。高い描写性能に拘り、色収差なども徹底的に補正したというシグマ社のアナウンスにも納得。開放からドキッとするほどのシャープな画を生み出し、少し絞ればそのキレ味は言うまでもないレベルに。描きたい被写体の本質をえぐり出すかのようなキレのある画には関心しきりです。

( Photography & Text : T.Nakanishi )

晩秋の枯れた空気の中、鳥居に架けられたしめ縄を少し離れた位置から撮影。藁の細かな部分まで描ききる解像力には恐れ入ります。開放でこの描写ですから、本レンズの実力の程は容易に想像していただけると思います。

今度は遠景を開放絞りで狙ってみました。周辺光量落ちは多少ありますが、逆に奥行き感を生んでくれた印象です。解像感は言うまでもなく十分で、遠くの林の枝までしっかりと表現しています。

メタリックな質感もお手の物。開放から鋭い描写をしてくれるレンズは、どのようなシチュエーションでも安心して使えますね。

開放からあまりに良く写るのでついつい開放の画ばかりをお見せしてしまいましたが、絞り込めば当然と言わんばかりのシャープ感に到達。まさにフラッグシップという印象で、葉の一枚一枚をしっかりとした立体感を伴ないながら緻密に描いてくれました。

( 2014.06.06 )