PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM | Art

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

35mmフルサイズのセンサーに対応する、シグマ「Artライン」での新たな1本。24mmスタートで使い出に富む焦点域をカバーしつつ、F4通しで手ブレ補正機構を実装。高感度特性の向上著しい昨今のデジタルカメラにマウントするレンズとしては、F2.8通しほどかさばらず、外ロケや日常使用にはうってつけの1本でしょう。シグマのリリースを読めば構成するエレメントも豪華三昧。気になる方も多いと思いますが、ざっと作例を並べてみます。

( Photography & Text : K )

カメラボディの影響もかなりありますが、リッチに色が載ります。高コントラストですが、雲のあたりの描写を見ても階調が犠牲になることはありません。何よりこのヌケ。実際の雰囲気そのものですが、これだけクリアに写ってくれると現像処理の手間がかかりません。開放ワイド端では少し周辺減光を認めますが、1段絞ればほぼ消えます。

開放の画は後ほど。こちらはF11まで絞りこんでいます。昨今のレンズよろしく、開放から実にキレのある写りで、絞り込みは単に深度のコントロールといったところ。どの絞り値でも実に安定した写りです。シグマのレンズと言えば、バキバキにシャープな印象がありました。それも他の要素と合わせてみると、シャープネスだけが抜きんでてるイメージです。最近のレンズは、シャープネスのみならず全方位に高品位な印象ですね。絞り込んで、しかも平面的に捉えた被写体で、光の温度を感じる写りなら満足です。

手ブレ補正機構は結構効くなあという印象です。運転席のドアを開け、どこかに身体を預けての撮影では無く、覗き込んで「よっこらしょ」的な撮影です。1/30あたりだと結構ぶれてしまうと思うのですね。メーター指針根元にピントを置きましたが、ピントピークの描写に淀みがありません。ほぼ最短付近ですが、これだけシャープに写れば上々。そして固さも感じません。

ほぼワイド端、開放での撮影です。少し周辺落ちはありますね。ただし、逆光に近く、朝方で光もかなり寝ていて綺麗に回っている状況ではありませんから、少し意地悪なシチュエーションではあります。ボールの立体感が素晴らしいですね。これも開放で滲むような甘さがあると随分印象が変わってくると思います。


梨地の質感がよく再現されています。後ボケは特にクセも感じられず、なだらかですね。かといってベチャッと一気に輪郭を失うようなボケでもありません。少しだけ糸巻きの歪曲が認められます。しかし、開放でこれだけ淀みの無い写りですから、諸収差よく抑えられていると感じます。

こちらも開放。布地の質感がどれだけ写るかなと試してみました。いかがでしょうか。

銅板を叩いて成形しているテーブルで、後ボケにクセがあるわけではありません。後ボケの複雑な光の輝き方がどうなるかなあと確かめてみました。テレ端、開放での撮影です。輪郭のフチも感じられず、かといってサラっと写り過ぎるわけでも無く、丁度よい気がします。レンズによってはザラっとした写りになります。


単焦点レンズを使い慣れていると、標準ズームのありがたみが身に染みます。しかし大きくかさばるのは致し方なく、持ち出すのが億劫になることもありますよね。F4通しというのは、よい落としどころだと思うのです。機能に基づいて決まっていくデザインというよりは、「こんなデザインにしたい」という想いが際立った鏡筒のルックスも所有欲を満たしてくれます。使い込む1本としていかがでしょうか。

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よくできた1本。優等生というだけではなく、写りに品がありますね。

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少しでもコンパクトに収めたい方は、昨今のレンズの逆光性能等々も鑑みてフードすらつけない場合も。フィルターで前玉保護だけでも。

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