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SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

SIGMA 24mm F1.4 DG DN | Art

ミラーレス機専用に最適化された大口径広角レンズ、SIGMA 24mm F1.4 DG DN をご紹介します。14群17枚という贅沢なレンズ構成で諸収差を徹底的に抑えながらも、全長9.5cm・重量520gとコンパクトに収まっているのが本レンズの魅力。SIGMA fp L に装着すれば片手でも扱えるサイズ感ですから、日常スナップで大いに活躍することでしょう。昨今、標準ズームのワイド端である焦点距離24mmは、伸びやかでありながらも極端な画にはならず、広角レンズでの撮り歩きには絶妙の画角だと思います。SIGMA fp L との組み合わせで、街中を撮り歩いてみましょう。

( Photography & Text : Serow )

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

都心のビル群を見上げて一枚。開放からすばらしくシャープで気持ちの良い線を描いてくれました。ビル表面の映り込みがクリアーに感じられコントラストも良好。それでいて空のトーンも綺麗に連なっており、Artレンズの面目躍如といえますね。この位の距離感であれば画面の隅々まで曖昧なところがなく、これで開放なのかと目を疑ってしまうほどです。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

もちろん少し絞ればさらにキリッと、安心・安定の仕上がりに。ボケを狙ったりするのでなければ1〜2段絞って使っておくのがオイシイと思います。シンプルに構えてシャッターを切るだけで、ヌケの良さ、キレの良さに惚れ惚れしてしまいますね。とにかく良く写る。よく分からないけど、いい感じに写る。そうした感覚を持てるのが良いレンズというものです。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

こうしたレンズがあれば、ただ記録的に街並みを撮影しておくのが楽しくなります。目の前の光景を、大口径レンズならではの表現力で、豊富な情報をもって、写真に収めておく。何年か経って眺めれば、変わったものと変わらないものを確認することができるでしょう。


SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

絞りを開いて近い被写体にピントを置くと、豊かなボケが見えてきました。前後をボカすとピントを合わせた被写体に目線が誘導されて、主題がハッキリしますよね。・・・じゃあこの写真は何を主題にしたのかって? いや、金属の質感がいい具合ではありませんか。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

最短撮影距離は25cm。マクロレンズのような使い方はできないにせよ、それなりに寄れます。寄れば被写界深度も浅くボケ量も多くなりますから、思わぬカットが得られることも。せっかくなのでこの大口径を活かしてみたいところです。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

レンズを手にした日には、とにかく写りを見てみたくて、無闇にシャッターを切るものです。そうすると「ああ、こんなふうに写った」と身体が覚えていく。結果、良くわからない写真がメモリーに溜まっていくのですが、その高揚感というものも味わい深かったりします。ええ、これは単に手摺りです。よくボケるので、確認してみたくなったのです。


SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

路地裏を散策しながらのスナップでは被写体との距離も近くなり、本レンズなら程よいボケを楽しみながら街並みを切り取っていけます。ヌケの良い描写で被写体を際立たせてくれるから、ピントを合わせる位置はしっかり意識したい。きちんとそれに応える写りを見せてくれます。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

大きく明るいレンズであればこそ、光量の乏しいところでギリギリまで光を拾ってくれるのでしょう。トーンに厚みがあって、シャドウ部分にもしっかり情報が感じられます。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

画面内に太陽を入れた意地悪な条件ながら、まったくもって明瞭な写りですよね。逆光を物ともせず、樹皮や葉のディテールを描いてくれました。スーパーマルチレイヤーコートとナノポーラスコーティングが採用されているということですが、実際近年のコーティングによる性能向上は目を見張るものがあります。

SIGMA fp L, 24mm F1.4 DG DN | Art, Photo by Serow

星景撮影にも対応できる光学性能とあって、夜景も積極的な被写体に。コマ収差もよく抑えられているので、撮っていて気持ちがいいですね。


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いつもの景色を、写真に残しておきたくなる

大口径単焦点レンズというと少しばかり気合いを入れて持ち出すところがあるのですが、このレンズに関しては「常用レンズとして積極的に使いたい」と感じました。おそらく24mmという画角がポイントで、普段スマートフォンのカメラでパッと撮るようなシーンと重なるからでしょう。何気なく撮った1枚1枚に描写の凄みを感じ、「日常的なものこそこのレンズで撮っておきたい」と思わせるのです。そうした観点で撮るのであれば、大口径レンズだからと大きなボケを狙う必要もありません。絞りはシーンの光量に合わせて、奇をてらわずに撮る。どちらかというとしっかり構えることのほうが重要ですね。良く写るレンズとカメラを手にしたことで、改めて写真の基本に立ち返ることができました。

このように感じたのはコンパクトになって携行性が増したからこそ。明るさや描写性能を求める方に魅力的なのはもちろんですが、持ち歩いて写真が撮れなければそもそも意味がありません。いつものワンシーンに、是非このレンズを向けてみてください。写真を撮るよろこびを、改めて味わわせてくれると思います。

( 2022.10.13 )

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全方位に優秀な24mm F1.4。HSMからの買い替えもアリですよね。どうせ手にするならお早めにどうぞ。

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