PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

SIGMA 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary

シグマのLマウント(APS-C)対応の超広角ズームレンズ「SIGMA 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary」を紹介します。本レンズの一番の特長はそのコンパクトさ。フルサイズ換算で15-27mm相当の画角をカバーし、開放値F2.8通しの明るさながら全長62.0mm、重さ260gに収められています。スナップ撮影やVlogなど、機動力を求められる場面で重宝するサイズではないでしょうか。コンパクトとはいっても、レンズ構成は10群13枚(うちFLD3枚、SLD1枚、非球面レンズ4枚を採用)という贅沢なもの。その写りにも期待ができます。ステッピングモーター採用ということでAFは高速かつ静粛でしょうから、取り回しの良さを損なうことなくキビキビした撮影が楽しめるはずです。その使い心地、写りを街中でじっくりと確かめてきました。

( Photography & Text : A.Inden )

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

まずワイド端の描写です。開放からキリッとシャープです。カメラボディ側の補正と連携して、直線の歪みも、描写の曖昧さも画面隅々までほぼ感じられません。レビュートップの作例もそうですが、一点に集中していくような強いパース感は、普段の見慣れた景色を迫力のある画に変えてくれます。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

円錐形の建造物のグラデーションが綺麗です。メリハリのあるパキッとした描写ながら、じっくり見るとトーン豊かに、繊細な光を丁寧に捉えていることがわかります。明暗差のある条件ですがハイライトからシャドーまで階調が残っています。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

太陽を画面に入れての逆光撮影でも、ゴーストやフレアは抑制されていてコントラストの高い描写です。空の青を出すためにアンダーめに撮影していますが、シャドーになっているビルの意匠もしっかりとわかり、暗部の再現にはかなり強いと感じました。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

テレ端開放での撮影です。開放からしっかりとした描写で力強さを感じます。色乗りも濃厚で高いコントラストと相まって、絵画的な印象を受けました。10mmから18mmというズームでも焦点距離により印象が異なってくるから面白いですね。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

AFは高速かつ静粛です。ストリートスナップでふとしたシーンを切り取ろうと思ったとき、構えた瞬間には合焦している。そんなテンポで撮影することができました。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

今回撮影に使用したSIGMA fp Lにはボディ内手ぶれ補正が内蔵されていませんが、ボディとレンズとのバランスが良くしっかりとホールディングできるため、ある程度の低速シャッターまで問題なく切ることができました。もちろん手ぶれ補正が内蔵されているボディとはしっかりと連動します。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

テレ端で最短距離撮影19.1cm で撮影。撮影倍率は1:6.9になります。ピントピークはシャープですが、ボケの部分は若干収差が残っている(残している)ようで、全体的に柔らかい描写です。テーブルフォトで花や料理を撮るときなど、この柔らかさがいい味付けになるのではないでしょうか。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden

ワイド端でほぼ最短撮影距離11.6cmで撮影。撮影倍率は最大の1:4になります。撮影距離はかなり短いのですが、レンズがコンパクトなためフードを付けていても撮影することが可能です。ただここまで寄ると猫も不機嫌な様子ですね。開放ですが描写はキレッキレで毛の一本一本までしっかりと分離しています。

SIGMA fp L, 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary, Photo by A.Inden


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小粒でピリッと写るレンズ

手に持った感じは まるで単焦点の広角レンズ、それも大口径でないタイプ。ミラーレス、APS-C用ですが、よくぞここまでコンパクトに作ったものだと感心してしまいました。そして重さはたったの260g。ちょうど風呂上がりにキュッと飲みたい250mlのビールミニ缶とほぼ同じ。ミラーレス専用設計になりコンパクトで写りがよいレンズが増えてきましたが、本レンズはその最先端を走っているように感じます。クラス世界最小最軽量(シグマ調べ)でありながら、その写りは開放から周辺までシャープ、逆光でもコントラストが高く、色のりは濃厚。超広角レンズに求める要素があますところなく入っているのが、本レンズと言えるでしょう。小粒でピリッと写るレンズを持ち、街中を風のように抜けながら最高の画を手に入れる。そんな撮影スタイルを確立してみてはいかがでしょうか。

( 2024.02.29 )

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260gの重さで超広角から準広角までこれ一本で完結。

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この一本を加えるとフルサイズ換算18mm-75mmまでカバー。重さは合わせても550g。

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これ一本がほぼ260g。

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これ一本はほぼ520g。

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