PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
Panasonic LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH.
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
フルサイズ換算すると14-28mm相当の画角となる広角ズームレンズ。常用レンズとしてテレ端を使いつつ、これは!というシチュエーションに出会ったとき、ワイド側に振って大胆に写し込めるという楽しさがあります。14mm相当ともなれば正直使いこなしも難しくなる画角ですが、この広さだからこそ描き込めるシーンがあります。そしてこの大胆な視覚は作画にインスピレーションをもたらしてくれますから、是非ともはまってみてほしいのです。なにせ超広角レンズとしては良好に歪曲が補正されているので、画面周辺に入り込むものをさほど気にせずにスナップできます。ズーム全域でシャープな像を結び、コントラストもしっかり。倍率も2倍と控えめなためか、ヌケのよい描写をみせてくれます。最短撮影距離はズーム全域で25cmと寄れるので、グッと被写体に近づいてみるのもいいでしょう。
( Photography : Z II / Text : KIMURAX )
テレ端でも35mm換算28mm相当の画角ですから、遠近感を強調するフレーミングもお手のもの。コントラストのバランスもよく、輪郭が薄くなっていくシャドーもなだらかに伸びています。
アクリル板越しの判子もキリッと解像しており、朱色も落ち着いたトーンで再現。しっかりと被写体に寄れば、超広角となるワイド端でもぼかすことができます。若干硬めのボケ味なので存在感もあり、これはこれでいい味付けになっていると感じるのです。
午前零時。この時間のラーメンは格別だよな~と思いつつ、テレ端でパチリ。静かに止まっているかのような時間を、さっと切り取るつもりでしたが、背後からのエキストラの登場に思わずニンマリ。偶然は大いに味方に付けたいですよね、慌てることなく。ズームレンズとしてはなかなかヌケのよい描写を見せてくれるとあって、こういったシーンでもクリアに描き込んでくれました。カラーバランスも崩れることなく頼もしい描写です。
迫力たっぷりのパースペクティブ表現は広角ズームの醍醐味。抜けるような美しいブルートーンはきれいに繋がり、スケール感がさらにアップしているように感じます。中央下の鉄骨のハイライト、このさり気ないアクセントの有り無しで、画全体の印象が左右されたりするものです。よく写るレンズですから、こういったディテールにも気を配っていきましょう。
パナソニックの本気レンズ。超広角の換算14mmから扱いやすい28mmまでをカバーしています。開放F値固定で扱いやすいですよ。