PHOTO YODOBASHI
ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ
オリンパスが「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」をさる2020年3月27日に発売しました。さっそくレビューをお届けしましょう。このレンズの武器は、オリンパスのホームページでも「究極の」と表現されているほどの小型・軽量さ。M.ZUIKOのPROレンズにはすでに「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」があり、いわばこのレンズの弟分的な立ち位置になりますが、この「お兄ちゃん」とどのぐらい違うかというと、まず重さが兄:382gに対して、弟:254gで、ほぼ2/3の重さ。大きさは兄:Ø69.9 × 84mmに対して、弟:Ø63.4 × 70.0mmとなっており、より細く、短く。体積比で言うと兄の70%ほど。そもそもお兄ちゃんだって「めっちゃ小さいレンズ」と言えるサイズでしたから、「究極の」という形容詞だって頷けるというものです。もちろん小型軽量だけがウリじゃありません。写りだって兄譲りの超高画質。その両立がこのレンズの強みです。写りに関してはこれからご覧いただく作例でしっかりご確認くださいませ。
( Photography : Z II / Text : NB )
透き通る小さな花びらの質感。実に見事な描写と言うほかありません。後ろの花の、溶けていくようなボケ方も実にきれいです。これはテレ端での撮影で最短撮影距離は23cm。ワイド端では12cmまで寄れます。
35mm判換算で24-90mm、F4通しでこの大きさ・重さということはつまり、「ほぼボディにつけっぱ」が宿命づけられたレンズということです。子供たちの成長を、家族の笑顔を、日々のどうってことない、だけど愛おしい貴重な一瞬を、このレンズで残しましょう。
外灯の明かりを、月明かりがほんの少しだけサポート。シャープな線でご覧の通り、とても立体的な写りをします。前ボケもきれいでクセがないので、大きく入れてもまったく邪魔に感じません。
F8まで絞って上を見上げる。歪みも極めて少なく、天に向かって一直線に伸びていきます。胸がすく写りです。
小さいけれど、侮れない
「小さな巨人」や「山椒は小粒でもピリリと辛い」など、小さいのに大きな力を持っていることを意味する言い回しや比喩はたくさんありますが、このレンズはまさにそういうレンズでしょう。作例で、それはじゅうぶんお分かりいただけたと思います。世の中には小さくて軽いレンズがあれば、大きくて重いレンズもあります。もちろん、大きくて重いのにはそれなりの理由があると思いますよ。でもよく考えてみれば(みるまでもないですが)、少しでも小さく、軽くしようと努力していないレンズなど一つもないのです。だいたい、カメラなんて撮っている時間より持ち歩いている時間の方が遥かに長いんですから、それだけ考えても、小さくて軽いことがいかに重要なことか。というわけで「究極の」小型・軽量と高性能を併せ持ったこのレンズ。これを選ばない理由を探すのは、もはや難しいでしょう。標準ズームのネオスタンダードとして、ぜひともあなたのOM-Dに「つけっぱ」にしていただきたい。そんなレンズです。
( 2020.03.31 )
「究極の小型・軽量と解像力を実現したM.ZUIKO PROレンズ」、手に入れた瞬間に先発ローテ入り間違いなし。そしてエース級の活躍をしてくれるはずです。
適合する純正レンズケースはこちらになります。ただ、買ってもムダになる可能性が高いです。レンズがボディにつけっぱなしになるはずなので・・・。