Nikon AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR vol.1 vol.2

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

D3300などのニコンデジタル一眼レフカメラのキットレンズとしても採用されている標準ズームレンズ。35mm判換算で27mmから82.5mm相当の画角をカバーしているので、何気ないスナップから風景まで非常に使いでのある一本です。手ブレ補正は約4段分。カメラ側の高感度性能と組み合わせれば、余程暗いシチュエーションでない限り手ブレの心配はありませんね。重さ約195g・長さ59.5mm(沈銅時)という、まるで単焦点レンズ並みのコンパクトさを実現しつつ、描写性能をまったく犠牲にしていない仕上がり具合には正直驚かされました。実際の作例とともに、その実力のほどをたっぷりとご覧いただきましょう。

( Photography & Text : T.Nakanishi )

使い古されたカーテン越しに外の気配を感じながら撮影してみました。カーテンのシミ、汚れなどもしっかりと描写しているうえに、外の気配・空気感までも写し込んでいるかのようです。

ポップなカラーリングのテーブルの上にこれまた可愛らしい一輪挿しがお似合いです。思いがけない被写体にいつ出会えるか分からないので、軽量コンパクトなレンズを相棒にしたカメラを常に持ち歩くというのは、とても大切なことですね。

こちらは一転してレトロな質感の被写体です。ほぼテレ端の開放絞りで撮影していますが、ピントピークはしっかりとシャープに描いており、手前のボケも相まってなかなか立体感のある描写です。

このレンズ、オートフォーカス時で0.28m、マニュアルフォーカス時ならもうちょっと寄れて0.25mという最短撮影距離のスペックを有します。これくらい寄れると、テーブルフォトなんかもお手の物。わざわざマクロレンズに付け替える必要なんてありませんよ。

古い校舎は本当に画になります。木の床、木の窓、木のオルガン。それぞれが、多くの子供達の声を覚えているような気がしてなりません。そんな懐かしさを包み込んでくれる、しっかりした写りのレンズは非常に頼もしい存在です。

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日没後、東側に連なる山並みが赤く染まり、空はブルーの美しいグラデーションを描きました。夜の一歩手前の凛とした雰囲気までもうまく捉えてくれるレンズです。トーンの描き方、解像感、色乗りなど、どれを見ても十二分な性能を見せてくれる、まさにオールラウンダーとでも言うべき一本。キットレンズだからというのは過去の話になったようです。軽量コンパクトな高性能標準レンズとして皆さんのレンズセレクトの一つに加えてみてはいかがでしょうか。

( 2014.09.30 )