PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

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フォトヨドバシ オリジナルムック『がっぷりツァイス』できました。

その描写と歴史で辿る「ツァイス」な一冊

全カット撮り下ろし、フォトヨドバシ編集部が制作した本を出版することになりました。
購入できるのは、ヨドバシカメラ、ヨドバシ.comのみとなっており、書店での販売はありません。販売部数は限定2000部。制作も流通もオリジナルという新たな試みの本です。タイトルは『がっぷりツァイス』。フォトヨドバシ編集部員が、「ツァイス」というテーマとがっぷり四つで取り組んだ一冊です。

『がっぷりツァイス』のタイトルの通り、この本は一冊まるごと「ツァイス」がテーマ。ツァイスに対して憧れを持っている人、レンズは全部ツァイスですという人、え?!ツァイスって何?という人、さまざまおられることと思います。ただ、ドイツの光学機器メーカー・ツァイスということを漠然と知ってはいても、ツァイスとは何か?という問いに答えられる人はおそらく多くはないのではないでしょうか。 ツァイスレンズを使い込んできた(つもりの?)フォトヨドバシ編集部内でも、正直なところその認識はまちまち(笑)。そこであらためて「ツァイスとは何か?」という壮大なテーマを掲げ、ハッセルブラッド、ローライフレックスなどツァイスレンズを擁する代表的なフィルムカメラから、M42マウントのツァイス・イエナ(東ドイツ製)銘のレンズ、そしてCONTAX GシリーズのレンズやコンパクトカメラCONTAX Tシリーズなど、さまざまなカメラやレンズを手に、心を新たにして撮影に奔走しました。しばらく使っていなかったフィルムカメラを手にし、あらためて感動したり、その魅力を再認識したり、デジタルカメラにレンズを装着することで意外な発見があったりなど、私たち自身もツァイスと真正面からぶつかり合い、そしてその気付きや発見や感動を本にまとめることにしました。

もちろんツァイスを知る上では、その歴史をひも解くことも大切です。しかし、170年余りの歴史を持つツァイスについて、その物語を語り尽くすのは容易なことではありません。さまざまな資料を読み、あらためてその歴史、ブランドの成り立ちを調査し、それらをフォトヨドバシとして再構築・再解釈したストーリー「HISTORY OF ZEISS」としてまとめあげました。真面目にしっかりと独自の製品を作り続けるだけでなく、そのクオリティを確実に上げていったツァイスの魅力を感じていただけるコンテンツになっています。

また、新旧レンズでオール撮り下ろしを敢行した作例の数々は、写真集クオリティの印刷で仕上げられています。フィルムの写り、デジタルカメラとオールドレンズ、現行レンズの写りをこの一冊で同時に見渡すことができ、しかもツァイスの歴史を知るうえで欠かすことのできない名レンズたちの写りがてんこ盛り。歴史を振り返りながら、ツァイスの光学製品が紡ぎだすひとつひとつの画をご覧いただくことで、立体的に“ツァイスを知る”ことができる一冊となっています。


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クオリティ重視の印刷所選び

私たちは、これまで、さまざまな本からたくさんの情報を得、さまざまな感動を得てきました。そんな本へのリスペクトの思いを込め、印刷は株式会社 山田写真製版所にお願いすることにしました。スコットさんの写真集の際にお世話になった同社は、もともと写真製版をメインの業務としていた会社で、写真印刷に関してのエキスパート。ただ美しいだけでなく、奥行きのある立体的な写真印刷をしてくれます。

今回の『がっぷりツァイス』ではデジタルだけでなく、フィルムでの写真も多数掲載しているのですが、その双方が生き生きと再現され、まるで透過光で見ているかのような美しい印刷に仕上がっています。

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プリンティングディレクターとの仕事

山田写真製版所の黒田典孝さんは、同社のベテランプリンティングディレクター・熊倉桂三さんも信頼を寄せる若きプリンティングディレクター。私たちの本に掲載するすべての写真を、黒田さんが1カットずつ確認し、色味だけでなく各作品の方向性までもをチェックして製版、印刷してくださいました。通常の本作りでは、写真、文字の入った本のデザインデータを印刷所に渡し(これを入稿といいます)、印刷へと進めるのですが、同社ではまず掲載する写真のみを先行して入稿(これを製版入稿といいます)。印刷のために分解(*1)し、テスト印刷をします。

(*1)写真をスキャニングして、紙に印刷するためのいわばハンコのようなものを作るため、CMYKの4色に色分解し、各版を作ります。

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テストの校正紙に、撮り手それぞれの思いや意図を反映させながら、少しわがままなくらいに赤字を入れていきます。この校正紙の赤字をプリンティングディレクターの黒田さんにフィードバックし、再度打ち合わせを行いました。ポジフィルム、ネガフィルム、プリント作品、デジタル作品それぞれのよさ、そしてそれぞれ違った特徴を持つ作品たちを、一冊の本に掲載した際に違和感のないよう、ある程度の統一感を持たせながらも個性を生かすという、非常に難しい印刷。これを難なくこなし、私たちの思いをのせたひとつの印刷物に仕上げてくれたのは、プリンティングディレクターという存在があったからこそ。

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ギリギリまで手間を惜しまないチェック体制

2月某日。すべての写真・文字を入稿。そこで再度の色校正を出してもらい、石川県金沢市にある株式会社 山田写真製版所の方へお伺いして、印刷された写真を一点一点確認してきました。プリンティングディレクターの黒田さん、金沢支店長の石坂隆行さんの立会いのもと、ポジフィルムと印刷とを付け合わせ再現性を確認したり、色味だけでなく階調、質感再現の違いなど細かな部分にも気を配り、本番の印刷に入るギリギリの時間まで度重なる確認作業を行いました。 製版、印刷へのこだわりはもちろん、文字にかかる部分の色や位置、文字の見え方にまでしっかりと配慮してくださるのが山田写真製版所。見えにくかった見出しの文字や、少し読みにくいかな……と感じるテキストの位置など、私たちが気付かなかった細かな点まで修正の提案をいただき、最後の最後まで手間を惜しまず修正を重ねてくださいました。

PHOTO YODOBASHI株式会社 山田写真製版所 金沢支店長の石坂隆行さん(左)とプリンティングディレクターの黒田典孝さん。

こだわりの印刷所選びと、ひとつひとつの写真を大切にしたプリンティングディレクターとの仕事。そして、最後の最後まで粘り強く確認・修正作業を重ね、しっかりとその成長過程を見て手をかけていくという丁寧な仕事。これらを総合して、私たちのオリジナルの本『がっぷりツァイス』が完成しました。

ヨドバシカメラ各店舗、ヨドバシ.comにてお買い求めいただくことができます。ぜひお手にとってご覧ください。

GAPPRI ZEISS

ヨドバシカメラにて『GAPPURI ZEISS』の予約を開始いたしました!

フォトヨドバシ オリジナルムック第一弾『がっぷりツァイス』。
ツァイスの新旧レンズによるオール撮り下ろし作例をがっぷり掲載。また、ツァイスの歴史を紐解く「HISTORY OF ZEISS」は、過去から現在までのツァイスの歴史を総ざらいした上でPYとして再解釈したスケール感あるストーリー。すべてのカメラ・写真好きに贈る“ツァイスを知る”ための一冊です。

  • 書名:GAPPURI ZEISS(がっぷりツァイス)
  • 制作:PHOTO YODOBASHI
  • 発売日:2019年3月15日
  • 版形:A4変形(H297×W234mm)
  • ページ数:144ページ

( 2019.03.11 )

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とことんこだわった印刷ですから、ぜひ紙で見ていただきたい!ページをめくる喜び、モノとしての本の魅力を感じていただける書籍版。再入荷は3月末の予定です。ご希望の方はぜひご予約を!

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