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Canon EOS R System PREMIUM SESSION in Tokyo
キヤノン EOS R セミナー&体験会 in 東京 開催レポート

キヤノンから待望のフルサイズセンサー搭載ミラーレスカメラ「EOS R」が登場。早速全国11ヶ所でセミナーとタッチアンドトライが可能なイベントが実施されるとのことで、9月15日の東京会場へ。3連休初日、外は雨。どれぐらいの来場者かと思えば、満員御礼!みなさん本当に待ち望んでいたんだなと実感させられる熱気でした。ともかく、EOS Rに触れるのは編集員も今日が初めて。会場の雰囲気と、実機の操作感についてお届けします。

Canon EOS R System PREMIUM SESSIONの開催概要はこちら(Canonサイトへ)


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「撮影体験コーナー」も「ハンズオンコーナー」も長蛇の列!

実際に手にとって確かめられるハンズオンコーナー、そして撮影体験コーナーと分かれていました。しかし、もはや取材不可能。開場前に取材をお願いすればよかった。上の写真は撮影体験コーナーですが、45分の待ち時間!会場は品川駅から少しだけ歩く、キヤノンマーケティングジャパンの本社ビル。連休初日ですから、みなさんそりゃ覚悟も決めてますよね。順番がまわってくるまで皆さんじっと並んでました。

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ハンズオンコーナーなら、まだもう少し早いんじゃないかと。・・5分しか変わりません。来場予定の皆さま、ぜひ開場前にお越しになることをおすすめします。ハンズオンコーナーでは会場スタッフにその場で様々な質問などが行えます。みなさん熱心に話し込んでおられました。様々なカメラ見本市や新製品発表会などに出向きますが、いや、本当に熱気が凄い!なんだか見ていて嬉しくなります。

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EOS Rで撮影した作品の展示も

数多くのカメラマンの皆さんが撮影したカットも並んでいました。プリントを見ると、浮き立つディテイルがリアルな質感をしっかりと伝え、その実力の程がうかがえます。写りに関しては、昨今のEOSシリーズを見れば悪いはずがありません。カメラマンのコメントが作品それぞれに添えられていましたが、画質云々と言うよりはやはりミラーレスカメラというシステムでの使い勝手に対するものであり、それらを要約すると「どうなんだろう?」「疑っていた」そして「イケる!」といったコメントが多かったように思います。

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セミナーも満席、立ち見続出

EOS Rの使用感を伝えるカメラマンのセミナーも、開発者のセミナーもとにかく満席。特にカメラマンの実際撮影したカットをもとにした解説は、実際の使い勝手や手応えが聞けるとあって、みなさん熱心に聞き入ってました。


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ひと目で"EOS"とわかる、納得の実機。まずは交換レンズについて。

全国に飛び回っている実機、なかなかこのセットで並べられないそうです。左から、RF50mm F1.2 L USM、RF24-105mm F4 L IS USM、そして注目度抜群のRF28-70mm F2 L USM!未だ最終的な機材ではないそうですが、実際に手にして撮影は可能でした。この3本にRF35mm F1.8 マクロ IS STMという撮影倍率0.5倍のハーフマクロレンズが加わってEOS R SYSTEMはスタートするわけですが、いわゆるオールラウンダーのF値控えめ標準ズームに、なんとF2通し・ド級の標準ズーム、F1.2という趣味性の高い標準単焦点レンズ、ハーフマクロ。スターティンググリッド、フロントロー(?)にこの組み合わせですから、新たなシステムそしてそこに並ぶであろう交換レンズ群への想いのほどを感じさせられます。つまり、さらに、もっと、カメラそして写真の新しい可能性を切り開いていきたいということなのでしょう。

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    はい、まず気になりますよね。F2通し標準ズーム。編集部の女性にあえて持たせて撮影。ぱっと見は大きく感じるのですが、そもそもミラーのある一眼レフからすれば小さくまとまったボディにマウントしていますので、実際そう大きくも感じません。マウントした際のバランスも良好です。なにせF2通しですから、もっとバズーカのようなものかと想像していただけに少々驚きです。ちなみにミラーのある一眼レフで同様のスペックのレンズを作ると、えらいことになってしまうと担当の方は笑っておられました。
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    ためしに男性が持つとどうか。身長183cmです。女性は161cm。男性の方はそこそこの手の大きさですが、女性が持つのと見比べてみて、グリップ部分の造形などは相当練り込んであるなと感心しました。お話を伺うと、まさにかなりのこだわりを持って練り込まれたそうです。
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    横からの姿も必要ですよね。こんな雰囲気です。しかしこのF2通しのカットだけで何カットだ。載せたいですもん。みなさんもご覧になりたいですよね。画はどうかって?掲載できないのが残念ですが、EVFを覗いた感想を申しあげるとなんといっていいやら。スウィート。早く撮ってみたい!レビューをお楽しみに!
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    お次は、50mm F1.2。同スペックのレンズが従来のEOSにもありますが、見比べたわけじゃありません。しかしこちらも思いのほかコンパクト。EVFを覗くと紙のようなピントがフォーカシングの際に波打ちます。まるで鉄板に垂らした油のフチを追いかけているかのように。これだけ高画素時代になり、正確なピントをファインダー上で視認するのは厳しい。EVFで最終の画を見ながらピントピークもキッチリ確認できるのはありがたい限りです。こんな大口径レンズはぜひ本機で使ってみたいですね!
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    24-105mmが一番後回し・・しかし本レンズが最も使いでに富んだレンズで、実際一番お世話になるレンズです。女性編集員が再び登場、従来のEOS用より若干コンパクトになっているそうです。
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    35mmのハーフマクロをマウントすると、、実にコンパクトなシステムに。少しF値控えめで、コンパクトなレンズも揃って欲しいですね。
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    取材用のEOS 5D Mark3と並べてみました。なんだ、あんまり変わらないじゃんと思うかもしれません。実際に撮影するとまったく違うと思います。撮り込めば撮り込むほど、その違いは顕著になろうかと思います。

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従来のEOS機の操作性を保ちつつ、痒いところに手が届く使い勝手。

EOS Mシリーズも、なんだかんだと初リリースから時が経ちました。さっとボディを手にして、まずボディバランスの佳さを感じます。これはもちろんEOS Mでのノウハウも注がれているとは思いますが、長年カメラを作り続けてきているメーカーのノウハウがあり、ミラーがあろうとなかろうと、目指すものはそう変わらないのかもしれません。とりあえず手にすれば、しっくり馴染みます。いたずらに小さくすることもできるのでしょう。しかし女性の編集員が手にしても丁度良く感じ、かなり身長のある男性編集員が持っても小さすぎもしません。つまり、狙い定めた必然のサイズなのでしょう。操作系に指を沿わせます。男性も女性も無理なくスムースに操作できる位置関係が抜群です。その上で、新たな操作系や配置も盛り込まれ、利便性が上がっているように感じられました。

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    操作系で面白いのがこの2つ。コントロールリング(レンズ側)とマルチファンクションバー。この2つの操作系は、それぞれ機能を割り当てることが可能。
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    コントロールリングは、キヤノンのコンパクトデジタルカメラでレンズ根元のリングを思い浮かべる方も多いと思います。まさにそれです。マルチファンクションバーの方は、左右のタップ操作、スライド操作が行えます。まず機能を割り当て、操作することでメニューをショートカットすることをイメージしてみてください。なかなか便利! ちなみにこのバーは物理的に動くわけではありません。つまりタッチ操作できるバーです。
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    親指が添えられたあたりに「MODE」というボタンがあり、周りにダイヤルがあります。これは従来のEOSシリーズでいうところの、背面にあるサブダイヤルです。こちらのほうが筆者は好みかも。
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    ダイヤル類はもちろんカスタム割り当て可能。このカットではコントロールリングに露出補正を割り当ててみました。軍艦部にある液晶画面は、電源OFFでもモードが表示されています。※バッテリーを抜くと、さすがに表示されません。
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    バッテリーは従来のEOSシリーズ(たとえば5Dシリーズ)と互換性が保たれています。ちなみにUSBケーブルによる本体充電も可能です。
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    わりと困るのが、液晶画面を鼻で汚してしまうこと。そのあたりも配慮されたデザインで、眼鏡をかけた状態でもファインダーは覗きやすく、視野も確保されます。
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    そうそう、電源OFFの状態でレンズを外すとシャッター幕が下りています。接点は増え、レンズとボディ間のスピードを含めた通信キャパシティがかなり上がったことが想像されます。これまで以上に、レンズとボディがシンクロしながら画を紡いでいくことになるのでしょう。

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新たなシステムの登場は、我々撮り手にとって新たな可能性を生んでくれる

EOS R SYSTEMはこれから船出しますが、膨大な数のEFレンズをアダプター経由で使うことができます。もちろんマウントにネイティブなレンズは、じゃんじゃん登場して欲しいですし、このシステムだからこそのレンズ(たとえばF2通しの標準ズーム)も楽しみです。しかし従来のEFレンズも、この高画素時代に磨かれに磨かれている素晴らしい玉揃い。これをEVFで覗くことができれば、それだけで素晴らしい。仕上がりを見ながら撮影できることはもとより、大口径レンズの紙のようなピントを確実に視認しながら送ることができるわけです。たとえEFマウントでシステムを構築していても、EOS Rを手に入れることは、撮影の大きなアシストをしてくれることでしょう。なんにせよ、EFマウントでは実現が難しかった新たなレンズが登場すると。これは絵筆が増えるようなもので、それだけでワクワクがとまりません。わざわざこんな口幅ったいことを書かずとも、みなさんそんなことは百も承知で、なるほどな会場の熱気でした。発売が楽しみです。引き続きPYでは、EOS Rを追いかけていきます。お楽しみに!

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( 2018.09.15 )