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LEICA M11-P / 外観プレビュー vol.1 vol.2

「人は見た目が9割」なんていう言葉を聞いたことがあります。カメラも同様で所有するにあたって見た目は重要なポイントです。M型ライカはコンパクトでシンプルな操作感により必要にして十分なカメラです。世界中の多くのファンはそのシンプルな見た目や触り心地など、質感のよさに惹かれている部分もあるのではないでしょうか。現に何十年もこの姿を踏襲してきたのは何よりの証です。M型ライカがデジタルになり新型が登場する度に私たち一カメラ好きや写真愛好家は心躍らせてきました。フィルム時代の流れを受け継いだM10から完全にデジタル時代にシフトした作りのM11に変わった時には本当にもうこれ以上はないのではと(実は毎回そう)思うほど画素数の積み増しを始め底蓋の廃止などゆっくりと深化してきました。さて、今回新たに登場したM11のプロフェッショナルモデル「M11-P」ですが最も変わったのは、なんと見た目です。真ん中の赤いバッチがなくなりました。え!?と思うかもしれませんが、M型ライカ愛用者にとって見た目は重要です。好みは分かれるでしょうが、個人的にはこちらの方がシンプルで素直に格好がいい印象です。もちろん変わったのは見た目だけではありません。まずは外観プレビューとしてM11からの変更点などを外観写真と共にお届けしようと思います。

( Text : Z II )

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M11から変更になったもう一つ大きなポイントは、撮影した画像にメタデータを付与する機能「Leica Content Cledentials」(ライカコンテンツクレデンシャル)がデジタルカメラとしては世界で初めて搭載されたことです。要するにデジタルコンテンツの課題であった改ざんや、著作権侵害に対抗する機能がカメラに搭載されたということです。これはアメリカのAdobeを中心に世界800社以上が加盟するCAI(Contennt Authenticty Initiative)が取り組みを行なっていて、デジタルコンテンツの来歴を記録し、誰が撮影し、どんな画像処理をしたのかなど書き替えられない記録を撮影データに付与する機能です。これにより世間で溢れているフェイク画像を減らせたり、他人の作品を無断で使用したりができなくなり、画像の信頼性や透明性が高まる、これからの時代に間違いなく必要とされる機能です。もしかすると近い将来の写真コンテストの中には、こういった機能付きのカメラで撮らないと応募ができなくなる時代になるのかもしれませんね。

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軍艦部のロゴはプロフェッショナルモデルの証です。仲間内でカメラを並べた時に、この「WETZLAR GERMANY」の刻印が他とは違う上位モデルとしての輝きを放つことでしょう。

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液晶ガラスはM11のゴリラガラスからサファイアガラスに変更。より硬度が増し、傷がつきにくくなりました。高価なカメラですから扱いは慎重になると思いますが、より安心してフィールドに持ち出せます。

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左がM11-P、右はM11ですが、ご覧のとおり厚みは同じです。M11以降のブラック塗装はM10以前のブラックボディの塗装と異なっていて、手の脂や指紋が残りにくい少しマットな塗装になっています。M11-Pブラックペイントボディの材質はアルミ製(約530g)なので真鍮製のシルバークローム(640g)よりも軽量です。しかもアルミと真鍮の重量差は上部の軍艦部にありますので、低重心になりカメラを構えた際に安定する印象です。一方でシルバークロームは少し重いことで、大きめのレンズをつけた際は重量のバランスが取れて安定します。また、長年使用した際の塗装の削れにより地金の真鍮色が出てくるのはシルバークロームだけの味わいで個人的には好みです。

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M11のバリエーションを選べる贅沢

結局のところ、どうなんですか?と問われると「選択肢が増えました」ということになります。M10から進化したM11シリーズは、現代のデジタル時代にマッチした最高のデジタルM型ライカといっていいでしょう。現時点でM11シリーズはM11ブラックペイント、シルバークローム、M11モノクローム、今回登場したM11-Pブラックペイント、シルバークロームと全部で5種類あることになります。M11モノクロームは別として描写性、操作性に関しては、ほぼ差はありません。今後を見据えてライカコンテンツクレデンシャルが付いていると安心だと思われる方はM11-Pをお勧めします。また、軍艦部の刻印が格好いいからこっちにしようという選択も全然アリです。できることならそういうふうに言ってみたいものです。ライカで普段から撮られている方の中には、さりげなく目立たずに撮影するスタイルの方もいらっしゃると思います。そんな方にこそ赤いバッチの無いシンプルな見た目のM11-Pはマッチすることでしょう。最上級のカメラを購入するにあたり選択の自由があるのは幸運でしかありません。思う存分こだわってご自分のスタイルにマッチしたM11シリーズを見つけてみてはいかがですか。もちろんM11をすでにお持ちの方もM11-Pを買い増して気分や服装に合わせて使い分けるのもよいと思います。

( 2023.11.09 )

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シンプルにブラックペイントは格好いいです。軽さを重視するなら断然黒でしょう。

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シルバーのレンズにはシルバークロームのボディが似合うと思います。所有しているレンズ資産との兼ね合いもあり悩ましいところです。

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赤いバッチはカメラを置いて眺めた時には格好いいのです。これはこれで完成していると思います。

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この際M11シリーズをコンプリートして棚に並べてみるのはいかがですか?想像しただけでワクワクしてきます。

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